医薬品産業実態調査データまとめ
はじめての投稿から1ヶ月近く経ってしまいました。
もともと文章を書くようなタイプではないのですが、製薬業界について自分の調べたことやまとめたことをアウトプットしたいと常日頃思っていました。続けられるかなと不安でしたが、とりあえずアカウント作って一つ記事を投稿しちゃえ、とnoteを開始しました。
「Let's make it happen.」
映画マイインターンで７０歳のインターン生、ロバートデニーロが出勤前につぶやいたセリフです。「行動あるのみ！」と訳されたのが素敵です。
それでは本題です。今回は、e-Statで公開されているデータをグラフでまとめてみたのでご紹介します。e-Statは、日本の統計データが閲覧できる政府統計ポータルサイトです。
【医薬品・医療機器産業実態調査】
(1) 調査の目的
医薬品製造販売業の経営実態を把握し、医薬品産業の健全な発展に必要な施策を講ずるための基礎資料を得ること。
(2) 調査の対象
日本製薬団体連合会の業態別団体(15団体)に加盟している企業。 （内資系企業２６９社、外資系企業３７社）
(3) 調査の内容
調査対象者の令和元年度分連結決算実績(令和元年4月1日〜令和2年3月31日)
(4) 調査の方法
調査票の記入により回答を求めることとし、調査票の配布・回収は厚生労働省医政局経済課が行った。
まず調査対象企業について、業界ニュースなどを見ていると、日本製薬工業協会や団体連合会はよく聞きますが、イマイチ全体像がよくわからなかったので、ツリーにしてみました。
日本製薬工業協会（いわゆる製薬協）は「医療用医薬品の研究開発をしている企業は大体入ってる」と考えて間違いないと思います。日本ジェネリック製薬協会、日本OTC医薬品協会なども同じくそれを扱う企業が大体入っているものかと思います。
それでは各データをご紹介します。
データ①【従業者規模別企業数】
武田・アステラス・第一三共で５０００人台、エーザイ・大日本住友までで３０００人台なので、意外に３０００人以上の企業が多いな、という個人的な印象です。このデータは２０１５年以降のものがありましたが、２０１９年度までの５年間は特に大きな変化のないデータでした。２０００年代だと山之内や藤沢、三共、第一、大日本・・と動きのあるデータになっていたかもしれません。
データ②【医薬品売上高規模別企業数】
集計企業名までは開示されていないのであくまで参考ですが、［５００億円以上：武田薬品工業、アステラス製薬、大塚製薬 〜 キッセイ薬品工業、ゼリア新薬工業、あすか製薬 等］
［１００〜５００億円：日本化薬、鳥居薬品、日本ケミファ、JCRファーマ 等］といったところです。また時間がある時に他にどんな企業がありそうかについて調べてみたいです。
データ③【地域別医薬品売上高の状況】
国内製薬会社の売上を国内・海外売上比率で見ると、２０１８年度から２０１９年度で約３兆５０００億円と大幅に増加しています。この増加幅の大部分は内資大手製薬会社のあの大型買収が影響していると考えられます。またエーザイや中外製薬、協和キリンなどが海外売上を大きく伸ばしている印象です。
２０１９年度海外売上をさらに細かく地域別に見ると、米州で半数以上を占めています。また中国での売上が今後さらに拡大しそうなので、アジアの売上が今後欧州を超えてくるのではないでしょうか。例えばアステラス製薬は、２０１９年にグローバル戦略上の組織改変で、それまで「アジア・オセアニア」の一部だった中国を独立させて「グレーターチャイナ（中国・香港・台湾）」を新設しています。
年度によって集計企業数が違うので、あくまで推移は参考ですが、２０１９年度は大型買収の影響（集計企業名が不明なのであくまで予想ですが）もあり、海外売上が一気に増えています。最近は大手内資系企業の海外売上がしっかり伸びてきている印象なので、買収の影響がなくても右肩上がりに今後も伸びていくのではないでしょうか。
今回はここまでしたいと思います。まだまだデータがあるので何回かに分けてご紹介できればと思います。
図の貼り方、文字の大きさなど、不慣れもあり見ずらいものになっていましたらすみません。本まとめが何かのご参考になれば幸いです。
出典：政府統計の総合窓口(e-Stat)（https://www.e-stat.go.jp/）
出典：「医薬品・医療機器産業実態調査」（厚生労働省）※データはグラフ作成用に一部加工・編集しております。
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