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子どもの頃の夢

たぶん、6才くらいだったと思う。

2軒先の、同い年の女の子が

「しょうらいのユメは、おヨメさん」

といった。


私はびっくりして、その子を二度見してしまった。



「しょうらいのユメって、そんな一瞬で終わるようなものでいいの?」



という意味での

「びっくり」だった。

それまで、

「しょうらいのユメ」って聞かれると

職業を答えるもんだと思っていたから。


あとから考えると、

私は保育園に通っていて

その子は幼稚園に通っていて

育ってる環境が全然違った。


保育園の友達はみんな、

親が共働きだったから

女の子でも当然、大人になったら働くと思ってた。


でも幼稚園に通うその子のお母さんは

専業主婦だったし

周りの子もそうだ。

「しょうらいのユメは、おヨメさん」が

その子の当たり前でも、それは自然かも。



幼すぎてその決定的な違いに気がつかず、

「この子、大丈夫なんか?」と

疑ってしまったくらいの衝撃だったんだけど

その後に続く

自分の脳内の言葉にもいまだにびっくりする。


「しょうらいのユメっていうのは

一生続けられるシゴトに出会えるってことだよ」


だよね。

私はいまだに

出会えていない。





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おとなになった今では

「おヨメさん」って職業もあるんじゃないかと思ってる。

家父長制度が厳しいお家で育って

そういうお家に嫁いだ場合。

一生無給の過酷な職業。

でも、この話に出てくる

「おヨメさん」は

結婚式の時の

「花嫁さん」だから

「一瞬で終わる」と捉えても

間違いじゃないかなと。


子どもの頃の、記憶です。

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