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アラノンで得られる助け

前回の記事で助けを求めることの難しさについて書きましたが、助けを得ることもまた簡単ではありません。なぜなら、それはしかるべき助けでなければならないからです。家族は、人々が良かれと思って述べるさまざまな意見やアドバイスに翻弄されることが多いものです。アラノンに辿り着いた新しい仲間にとって、先行く仲間である私たちから聞く言葉は、非常に大きな意味を持つことを忘れてはならないと思っています。

一方、難しさの別の要因として、新しい仲間が求めているものは得られにくいということが挙げられます。求めるものが得られなければ人は失望します。(ここも違う)と思ってしまうかも知れません。でも一つ強調したいことがあります。それは、私たちが求めることと私たちにとって必要なことは必ずしも一致しないということです。

多くの家族は自分の問題が分かりません。自分は何かがおかしい。けれどそれが何であるのか分からない。これはとても辛いものです。この何かの正体を知るのに、私はたくさんの仲間の分かち合いを必要としました。それは時に共感であり、時に大きなヒントであり、時に恐ろしい真実でした。そうやって、ばらばらになっていたジグソーパズルのピースが仲間の物語から集められたかのように、少しずつ私自身の問題が見えるようになりました。

仲間の経験と力と希望を聞くことは、まず最初に得られる助けであり、その先もずっと必要な助けです。即効性はないかも知れないけれど、唯一、私の鉄の頭に対して浸透性がありました。

初めてミーティングに参加する仲間に向けて読まれる『歓迎の言葉』の中の「アラノンが自分に合っているかどうか判断する前に、ぜひ6回はミーティングに参加してみてください」という文言を、私もここにつけ加えたいと思います。

自分の問題が分からないこと、それが仲間に映されて見えることについては、『家族のアルコホリズム』をテーマにしてより深く考えていきたいです。またさらなる具体的な助けである『12ステップ』や『スポンサーシップ』についても、今後詳しく書いていきます。



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