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NO HOKKAIBO, NO LIFE. (ホッカイ棒がないとわたし死ぬ)

雪が降る地のひとびとが必ずそうしているように、私も、毎朝、起きたらまず外を見て積雪の具合を確認します。
スクールバスが来る平日は、暗いうちにいったん確認(→雪かきの必要がなければもうすこしだけ眠る)
土日はそこまで急がないけれど、やはり起きたらまず確認。
うちはビニールハウスの除雪が冬の大きな仕事の一つなので、朝の景色で、一日のスケジュールが決まります。

今朝は、夜の間に15cmくらいの積雪がありました。
それほど多くはないから、焦る必要はなし、朝ごはんを食べてから出ればよし、ただその時にハウスは一通り見廻ろう、と判断。
しっかり朝ごはんを食べてから、外に出て、動物たちのお世話あれこれを済ませたのちに、じょんば(雪かきに使うプラ製スコップ、を北海道ではこう呼ぶ)を片手に日曜の子と圃場へ向かい、ビニールのかかっているハウス(収納庫や育苗ハウス)を見廻りました。

結果、
・ビニールの上に、やや重めの雪が乗っている
・陽射しがない(→このあとも雪が自然落下しないで、ビニール表面に凍り付く可能性が高い)
・今日から明日にかけてまだ降りそうな予報が出ている
という状況なので、雪が締まって重くなる前、作業が楽なうちに、一回ハウスの雪を落とすことに。

圃場の除雪をするにあたっては、夫婦で役割が決まっていて、
フルコースの場合は、
 1:ハウスの屋根の雪を専用の棒で掻き落とす【私】
 2:ハウス脇通路の雪をスノーブロワーで一気に飛ばす【夫】
 3:スノーブロワーで処理できないハウス際の雪壁を、じょんばで崩して通路側へ投げる【私】
という流れで作業を進めます。

今朝ぐらいの状況であれば、私がハウスの雪を軽く落としておけば、ひとまずハウス倒壊の心配はないので、スノーブロワーはまだ稼働させません。
今冬はガソリン代も高いしね…

なお、雪が多い「フルコース除雪」の日は、圃場を除雪してハウスの安全を確保した後にも、家の前の除雪、家の雪庇落とし、屋根の雪下ろし、動物小屋の雪下ろし、と、安全のためにやらなくてはいけないことがどこまでも湧き出てくる…(なんなら作業中にも雪が積もってリセット→無限ループになることも)ので、お互いの作業を目の端で確認しながら、夫はスノーブロワーを繋いだトラクターで、私はじょんばと雪落とし棒を持って、あちこちをひたすら行ったり来たりです。雪の具合によっては、数日分の予定が除雪でいったん吹っ飛ぶよ!

そんな、雪落とし係の私にとって、
すごーーーく大事な道具、なくてはならない冬の相棒が、雪落とし専用道具の「ホッカイ棒」です。
アルミ製の長ーい伸縮棒(軽い!)の先に、T字の角度で半月形のヘッドがついている、雪落としのための道具。
↓メーカーさんのページより

http://www.echigo-douraku.com/27_291.html

うちでは、ビニールハウス用に半月形ヘッドの長ーいものを1本、家や納屋用にもうすこし短いT字型のものを1本、計2本所持していています。
何事も手順がおぼつかなかった就農当時のわれわれは、雪が積もると、ハウスの中でストーブを焚いたらどうだろう?と考えたり、マツイ棒みたいに端に布を巻いた棒で、ハウスの中から天井をつついて雪落としを試みたりもしていました。でもなかなかうまくいかなくて。今になって当時を思い起こすと、もしホッカイ棒がなかったら、割と早い段階で、ハウスを倒壊させてしまっていただろうな、と思います。そして、もしハウスが倒壊していたら、新規就農でいっぱいいっぱいだった我々の心も、たぶんアーチパイプと一緒に折れてしまっただろうな…とも。
幸い、これまで、雪でのハウス倒壊は経験せずに済んでいますが、豪雪時には、夜にもホッカイ棒とヘッドライトを装備して外に出ます。いつもありがとうホッカイ棒。頼もしいよホッカイ棒。
最近は、雪がたくさんたまる前、できるだけ雪が軽いうちにササッと落としておくように心がけるようになり、これで出動の回数は増えたものの、総作業負荷はやや楽になったように感じています。(筋力の不足分を回数でカバー)
そして、酷使されているホッカイ棒、気が付くと、ねじが飛んでいたり、ブレード部分の平ゴムが摩耗して消滅していることも。使えなくなると即生活に関わるので、予備のねじも、交換用平ゴムもちゃんとストックしてあります!

本当はハウス用のホッカイ棒をもう1本欲しいくらいだ(そしたら2人で一気にハウスの雪下ろしができる!)けど、今は品切れのようす。手元にあるホッカイ棒を傷めないように、大事に使わねばー。

って今、お昼過ぎにこれを書いていて、
ふと外を見たら雪がだいぶ積もっているではないですか。これは…夕方にもう一回出動か…。
スノーブロワーもやっぱり出すことになりそう。
怪我しないようにほどほどにがんばるべー。


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