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職業訓練指導員試験(事務科)受験記

税理士試験が終わり比較的落ち着いている時期ですので、久しぶりのnoteです。
ちゃんとサボらずに勉強をして税理士試験も受験しました。
自己採点では予備校の合格確実点は超えたので大丈夫かなと思って次の科目に進んでいます。ただ、まだ確定ではないので確定次第また投稿します。
その前に、今日はもう1つ受験した「職業訓練指導員試験」の方を書いていきます。
こちらは情報が少なすぎるので、何か少しでも役に立てばと思います。
なお、受験したのは指導方法のみです。関連学科・実技は受験していません。
また、青森県での受験です。後述しますが、都道府県によって対応が若干違いますので参考程度に留めていただければと思います。

1.職業訓練指導員とは?

そもそも「職業訓練指導員」とは何ぞやっていうお話です。

職業訓練指導員とは、公共職業訓練その他の職業訓練の円滑な実施その他職業能力の開発及び向上の促進に資するため、公共職業訓練及び認定職業訓練において訓練を担当する者をいう。
                    (職業能力開発促進法第27条)

簡単に言うと主に転離職者、求職者等に対して職業訓練を行い就職を支援する人です。通称「ポリテクセンター」とよばれるところで訓練を行います。
学校の教壇に立って授業を行うためには教員免許が必要なように、ポリテクセンターなどで訓練を担当するには職業訓練指導員免許が必要になります。
そんな免許ですが、教員免許が科目ごとに分かれているように、職業訓練指導員免許も職種ごとに分かれています。その数なんと123職種です。
電気・建築などから電話交換手などもあります。事実上廃止されてるものも残っているので実際はもっと少ないですね。

2.試験の仕組み

では、それぞれの職種の免許を取得するにはどうすればよいかですが、一番に思いつくのは試験に合格することです。
職業訓練指導員の試験科目は、「学科」と「実技」の2科目からなり、学科はさらに「指導方法」「関連学科(系基礎学科・専攻学科)」に分かれます。
しかし、厄介なのがここから。
試験は各都道府県が実施しており、完全に都道府県の裁量になっています。つまり、日程試験問題も、そもそもどの職種の試験を実施するのかも統一されていません。
123職種ありますが、そもそも試験を実施しない職種もあるということです。
そのため、「学科」と「実技」のすべてを受験するというスタイルは一部の職種にか使えず、他の大抵の職種は実務経験や他の資格による科目免除で取得するという方法が一般的になっています。
今回自分が受験した事務科では次のような人に科目免除要件があります。(一部抜粋)


公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)による公認会計士試験の短答式による試験若しくは論文式による試験、公認会計士法の一部を改正する法律(平成十五年法律第六十七号。以下この項において「平成十五年法律」という。)による改正前の公認会計士法による公認会計士試験の第二次試験若しくは第三次試験又は税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)による税理士試験に合格したことを証する書面を有する者

つまり、会計士短答式合格者or税理士試験合格者は職業訓練指導員試験(事務科)の試験科目のうち「実技」と「関連学科」が免除され、「指導方法」の受験のみで職業訓練指導員の免許を取得することができます。
先ほど、実技や学科試験はすべての職種の試験をやっていないと言いましたが、「指導方法」のみの場合は、ほぼ全ての都道府県で試験を実施しています。(三重県等一部の県ではやってなかったけど。)
そのため、職業訓練指導員試験を受験する場合は、まずは科目免除を駆使して「指導方法」のみの受験にする必要があるということです。
自分は会計士試験の短答式に合格しているので、上記の免除要件を満たし、指導方法の受験のみで良いことになりました。
(税理士試験合格者での免除の場合は、「税理士試験合格証書」を持っている人とのことなので、いわゆる5科目合格の人でないと要件を満たさないという解釈だと思います。大学院での会計or税法科目免除はダメだと思います。裏を取ったわけではないので税理士試験合格者で受験される場合は各都道府県に問い合わせてみてください。)

3.受験準備

受けられることが分かったので、受験します。
とはいっても、これを思い立ったのは5月頃。当時は税理士試験が最優先だったので、税理士試験終了後に最初に都合がいい休みの日に受験できる場所を探しました。
その結果、一番都合が良かったのがまさかの青森県でした。
まぁ、試験後の良い旅行にもなるかと思って、青森県で受験することにしました。
というわけで、願書と履歴書、必要な書類をそろえます。

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青森県のサイトに申請書と履歴書のPDFファイルがあったので、これを印刷して書き込みます。
履歴書は名前住所から学歴職歴資格を書きます。あくまでも試験受験のためのものなので試験に関係するもののみを書きます。
そして試験免除を証明するものとして会計士短答式試験の合格通知書のコピーを添付します。まさかこれを使う日が来るとは。
一番の難所は受験手数料の納付です。青森県の収入証紙が必要です。
青森県外の人はなかなか手に入らないのではと思っていましたが、青森県庁生協が郵送で販売してくれています。現金書留で代金等必要なものを送れば収入証紙を郵送してくれます。これはありがたい。
無事にこれらをそろえて、出願しました。
出願した翌日、青森県から電話がかかってきました。
「わざわざうちで受験するんですか?」
その疑問はごもっともだと思います…とりあえず用事ついでに受けると返しておきました。お手数おかけして申し訳ないです……

4.受験勉強

税理士試験が終わりました。すっかり燃え尽きました。
さて、そろそろ職業訓練指導員の勉強をします。
1科目でも受験はするので勉強が必要です。
参考になる本は「職業訓練における指導の理論と実際」という本です。
というか、これしかありません。
とはいってもいかにも学者が書いた本で、参考書のようにメリハリが全くありません。ただ読むだけでは何も入ってこないです。
試験問題も試験形式も各都道府県の裁量で行われ、問題用紙の持ち帰りも禁止されていることから過去問もほとんど出回っていません。完全に闇雲状態です。
そんななか大阪府がおそらく全国で唯一、直近の過去問を公開しています。
大阪府によると問題は20問、5択で制限時間は1時間。
とりあえず過去問で出題されている箇所が重要度が高いのだろうということで、問題文の内容に該当する箇所をテキストから探し、その周辺を重点的に勉強するという方法で対応しました。
勉強時間は10時間もしていないです。果たして受かるのか。

5.いざ、受験

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試験前日、青森へ移動。

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青森へは2回目の訪問です。といっても前回は6年ぐらい前に来て、今はなき夜行列車急行「はまなす」に乗るためにご飯食べたりお風呂入ったりした程度なので、ほとんど記憶にない状態です。
せっかく来たなら楽しまないと勿体ない!!ということで、この日は美味しいごはん食べました。

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いかにも「ご機嫌」という感じのマグロ丼や貝焼き味噌、せんべい汁など青森の美味しいものをいっぱい食べました!!!!!美味しかったです!!!!!!
この日の試験勉強は30分ぐらいでした!!!!!!

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そんなこんなで試験当日になりました。
よくわからないままバスに乗って会場に到着。
時間になるとそこそこ受験生がきました。20人ぐらいはいたと思います。
あまり試験前に参考書開いて勉強するのは好きじゃないので、程々にして試験に臨みます。
試験開始。やはり5択20問みたいですね。全国的にこの辺は統一してるのかな。
解答の仕方としては、問題用紙と別に解答用紙が与えられて、問題文を読んで答えだと思うものに〇をつける感じです。
例えば、問題1で答えが3だと思ったら、下のような感じで3の欄に〇を付けるというやり方です。

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正しいものを聞かれているとき、誤っているものを聞かれているとき
いずれであっても〇をつけます。
さて、肝心の問題内容ですが普通に難しかったです。2~3問はテキストに載ってないものが出ていたと思います。ただ、他はテキストそのままorテキストの内容が分かっていれば解けるという問題でした。
他の試験と比べたら難易度は高くないですが、少しは勉強しないと普通に落ちると思います。
1時間の試験でしたが、30分で途中退室しました。これで青森のメインイベントは終了です。
そのあとは

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青森名物の味噌カレー牛乳ラーメンを食べたり

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アップルパイ食べたり

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青函連絡船を見学するなどしておうちに帰りました。

6.合格 免許申請へ

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先日合格発表があり、無事に合格して合格証書を受け取りました。
あとはこれをもとに免許申請をして、職業訓練指導員免許証を受け取ります。
免許申請は基本的に自分の居住地で行うみたいなので、自分の住んでいる奈良県で免許申請をすることにします。合格証書はどこの都道府県のものでも有効ですので、これで問題ありません。

まぁ正直、今のところは使いどころがないただの自己満ですが
こういうのはどこで活躍するか分からないものですので一応持っておきます。更新の手間もないし維持費もかからないしね。
会計士試験受験生のみなさん、職業訓練指導員試験(事務科)受験してみませんか?()

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