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#東京オリパラより命を守れ!②感染爆発の危機を向かえている北海道の医療現場から

 「東京オリパラによる医療崩壊をくい止めるには」と題したzoomウェビナー(7月3日開催/主宰:泉町書房)で、ふたりめにお話してくださったのは、北海道医労連執行委員長・看護師の鈴木緑さん。(https://twitter.com/doirouren

 北海道は、昨年の秋や今年のゴールデンウィーク開けなど大きな波がやってきて、病院や介護施設で大規模なクラスターが発生した。もともと、医療資源が乏しいのに、東京オリパラが始まれば、医療人員が取られてしまうことが懸念されている。

◆いまだにPCR検査すらしてもらえない
「北海道医労連の看護師、介護士の女性にアンケート調査を行ったのですが、7割以上が五輪開催は中止してほしいと言っています。誰のための五輪なのか、国民の命や権利、安全を無視するにもほどがある。感染が拡大して医療現場がひっ迫するのが見えているのに、という怒りの声が上がっています」

 そして、北海道医労連に加盟する看護師たちが、ずっと訴えてきたのがPCR検査の充実だという。
「北海道は、道医労連の数回にわたる要請にも応えず、医療機関や介護事業所への定期的なPCR検査に踏み出していません。先月の6月も、医療機関や高齢者施設でクラスターが相次いでいました。
 飲食店ばかり取り締まっていますが、実際にクラスターが起きているのは医療・介護施設が半分以上です。いち早く収束させるには、陽性者の早期発見と隔離を徹底するしかないのに、ワクチンだけでなんとかしようとしています。
 五輪関係者には、毎日PCR検査が行われるのに、私たち医療従事者は何度頼んでも受けさせもらえません。日々、感染の不安のなかで看護にあたっているのです」

 鈴木さんは、7月4日付けの北海道新聞を示し、こんなショッキングな実態も発表した。
「コロナ感染者の死亡率は、北海道全体では4,3%ですが、透析患者に関しては死亡率が46%。つまり北海道では、透析患者がコロナに感染すると46%が亡くなってしまうのです。通院がリスクでも、透析患者は透析しないわけにはいかない。医療関係者の定期的なPCR検査をしないと、ハイリスクの方がどんどん犠牲になるのです」

 鈴木さんは、そう訴え、今年4月に行った看護師たちの街頭デモの動画を紹介してくれた。

 そこには、「私たちは安心して普通の看護をしたいだけなんです。PCR検査を受けさせてください」と訴える、看護師たちの姿があった。

 「このまま何の対策もしないで五輪に突き進むなら、私たちは背を向けます」
 そんな思いを込めて、この間、医療従事者たちが行ったツイッターデモには大きな反響があった。

「もう、自己犠牲だけではやっていけないところまできています」
鈴木さんは、「いまからでも、全国で五輪中止の声を上げてほしい」と訴えた。
鈴木緑さんのお話は、下記から動画でご覧いただけます。(約20分)ぜひぜひご覧下さい!


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