塗装ブースを使い始めて半年の話

自作の塗装ブースを使い始めて半年。問題点も見えて来たので記述。といっても概ね問題になるのは「フィルタ」の部分となります。

塗料粉末の処理はどうするんだ!

揮発溶剤はどのみちフィルタでは処理出来ないから、吸い込んで吐き出すというのが大原則。ここは特に問題は無い。問題は塗料そのもの、粉末の部分となる。

ネロブースは「チャンバーによって乾燥させてるから大丈夫」としているが、それは付着しないという意味であって、粉末が「消える」わけじゃないから、どこかに粉末は存在している。それは「中」だったり「外」だったりするわけだ。

しかし、塗料粉末が「どこか」にいくにしても、これはあまりよろしい話ではないのだから、なんとかできるだけ回収したいなというのが思想にある。

さて、それをなんとかするための「フィルタ」といってもプレフィルタから最終フィルタ、目のあらいものから、PM2.5とかまでとれるものまであるのだけども、まず、プレフィルタとして定番のクレオスのハニカムフィルタは吹き返しを軽減するものであって、主体的に塗料粉末を確保するものでもない(とってないわけではない、が)

自作塗装ブースにはフィルタレットを最終フィルタとしてつかっていて、これは概ね0.3μmまでの粉末を静電気帯電フィルタで吸着している。それによってファンにはそれ以下の、それこそぬぐって少し確認できるようなサイズのものしか付着していない。

しかし、逆にそのフィルタ性能が「高い」というのが裏目に出やすく、フィルタの目詰まりによる吸引力の低下がおこりやすい。(これは設計時点でのフィルタ面積の確保が甘かったというのもある。) 

換気扇・エアコン用フィルタなどでは目が粗すぎて通過する量が多い。これは実際に3Mのフィルタレットと重ねて設置したときに、フィルタレットまで通過している量を踏まえると間違いない。

ちなみにレッドサイクロン系(サンコー等も同様)は2重フィルタでかなりがんばっているほうだと思うが、やはり目詰まりとそのための交換コストが悩みの種のようだ。

うちの場合はさらに、フィルタレットがメーカー終売になったという点が今後の悩みとなる。3〜40交換分は確保したものの、心許ないのも事実。現状ではフィルタレットを最終フィルタ1層のみにして、その手前に厚手のフィルタをかませて二重フィルタにしてみている。手前で回収できているのもあるので多少の延命はできてるかな…。

その点を踏まえて新型塗装ブースを考えたりもしているが、流体力学を勉強したわけでもなく、工作スキルがそこまで高いわけでもない私はなかなかに厳しい。

アイディアメモとしては

1.サンドイッチ式の湿式乾式ハイブリッドフィルタにする

2.サイクロンフィルタをかませる

概ねこの二つ。
1番はスポンジ系のフィルタにオイルを含ませ吸着し、最終フィルタでオイルの吸い込みを抑制しておくもの。食用オイルでいいし、洗えば何度かは使えるだろうという目論見。問題は厚みとケーシング構造の追加かな。

2つめはAmazon等で売られている小型のサイクロン装置を複数組み込んで吸い上げ、その先に最終フィルタを付けて「最終フィルタに到達する粉末を減らす」というもの。

2つめはほぼほぼ新規設計になるのでそれはそれでなやましい。1つ目はフィルタボックスの改修でギリギリなんとかなる。

さて。

こういったところにまでしっかりと気が行き届いてる塗装ブースが出たら買うのになw タミヤさんあたり、2発ファンで12気筒くらいサイクロン回す塗装ブースだしてくれないかしら。





撮影、活動のおこづかいにさせて頂きます ٩( ˘ ᗨ ˘ )و