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構造設計のすすめ

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建築構造設計のおもしろさをお伝えできればと思います。
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#建築

構造設計のすすめ01  序章:構造設計者への第一歩

初めまして。お兄は建築士と申します。 私はTwitterにて、『お兄は建築士(@momotaros1983)』というアカウント名でいろいろなことを発信しています。このたび、一篇の簡易noteを書いてみようと思いました。初めてnoteを執筆しますので、拙い文章であることをお許しください。 1.構造設計概要■はじめに  この記事は序章にすぎません。構造設計とは何か、構造設計者は何を考えながら仕事をしているのかという基本的なことをメインに述べています。  具体的な構造計算手法の

構造設計のすすめ02  組織設計事務所における構造設計者 part1

 建築の質は、各担当者のセンスや技術力だけではなく、プロジェクトにかかわるメンバー間のコミュニケーションに依存すると言ってもいいでしょう。  建築設計の理想的な流れは、大きなコンセプトがキックオフミーティングで直ぐに決まり、あとはそれに肉付けしていくかたちで意匠・構造・設備が各所を調整しながら前に進んでいくことです。    初期段階で大枠のコンセプトが共有できると、プロジェクトの軸が最後まで振れることがありません。また、その過程では各担当者がお互いの立場を尊重し、相手の仕事

構造設計のすすめ03 組織設計事務所における構造設計者 part2

■組織設計事務所への就職活動  弊社は中堅の組織設計事務所です。毎年の構造設計部への入社人数は2~3人程度です。エントリー数はだいたい20~30人。これは非常に狭き門です。  これがゼネコンほどの規模になると桁が違ってきます。そもそもゼネコンには30~50人、スーパーゼネコンになると100人以上の構造設計者が在籍しているため、組織設計事務所と比べてもマンパワーおよび組織力が違います。   入社して同期や近い年代の同僚がいるのといないのでは、モチベーションが大きく変わってき