いつかきっと、私にぴったりとはまるあなたへ
お伽話や童話で、女の子が憧れる話のひとつに、シンデレラがあると思う。
不思議だよね。
だって人の足に合う靴は、5ミリ単位で売られていて、私たちは靴を買うときに、試着はするけれど、大体の人はその中から選んでいる。
シンデレラが落としたガラスの靴は、何センチだったんだろう?
ガラスの靴が大きかった人、小さかった人、だれもがピッタリではなかった。でも、普通に考えたら、特別に大きくも小さくもなかったわけだから、他にもピッタリの人がいても、おかしくはなかったはず。
でも、ピッタリってなんだろう?
本当にピッタリなんて、存在するんだろうか?
ほんの少しの狂いもなく、嵌るものなんて、あるんだろうか。
そもそも、10センチの円の中に、10センチの円を嵌めようとしても、嵌るわけがないんだ。目で見てもわからないくらいの、ほんのわずかな隙間がなければ、その円には嵌まらない。ピッタリと嵌っているように見えるのは、そのわずかな隙間が存在するのだ。
もちろん、伸縮するものであれば、違うのかもしれないけれど、嵌めるために縮む力を利用したとして、それでもピッタリと言えるんだろうか?
たったひとつを、ずっと探している。
私だけの、オンリーワンを、ずっと。
2021.6.8
いつか自分の書いたものを、本にするのが夢です。その夢を叶えるために、サポートを循環したり、大切な人に会いに行く交通費にさせていただきます。