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臆病な私に、いつか卒業証書を送る勇気をください

自分がこの世に生まれた日だけが誕生日じゃないと思う。
自分が、「何者かになりたい」と思って、何かを始めた日も誕生日だ。

私には誕生日が3度ある。そのうちのひとつが、もうすぐやってくる、8月13日だ。

2008年のことだった。
もう12歳になるんだって思うと、随分成長したよね。
異性の視線が気になるのもこの頃くらいからだろうか。きっと、多感な年ごろが12歳だ。

8月13日は、私が百瀬七海として、ある小説を公開した日だ。
百瀬七海という名付けたのは、それよりも何日か前のこと。
お腹の中の赤ちゃんの名前を考えてるような感じなのだろうか。
私は、この日、ある小説とともに生まれた。

もうすぐ12年という月日が経つ。
長い年月だ。それこそ、12年も前だと、12歳くらいだった、なんていうnoterさんも多いことだろう。

12年もあると、生活環境も大きく変わる。
実際、書きたくても書く時間を持てないという時期が何度もあった。そんな経験は、きっと誰もが通る道だと思うし、そんな道を通っても、まだ書くということを続けているのだから、やっぱり私は、書くことがとても好きなんだと思う。

私は、こうやって書いていることを身近な人たちには誰にも告げていない。
家族にも、友達にもだ。どんなに信頼していても、告げる勇気が出ない。だからどうしても、すべてをさらけ出すことに、抵抗を感じてしまうのだ。

わかってる。世の中にはたくさんの人がいて、私がここである程度の自分をさらけ出しても、りあるな私だとわかる人はあまりいないだろう。私の書いたものを読んでいる人たちは、この地球上で考えたら、ほんの一握りだ。砂浜の砂を手に掬って、手のひらに残る砂のようなもの。
たまたま偶然に、私をよく知る人がnoteで何かを書いていて、私と文字で出会ったとしても、私が現実の生活の中で、その人に何もかもをさらけ出しているような関係でない限り、やっぱり私だと気づく確率はあまりないだろう。

だけど私は、やっぱり怖いのだ。私のこの空間を、守れるのは私しかいなくて、興味本位で覗かないでほしいと思ってしまう。
百瀬七海でいられる、この場所を大切にしたいんだ。

臆病な私は、やっぱりいつまで経っても臆病なままだ。
嘘を吐いているわけではない。ただ、真実を語るのが怖いだけ。


2020.8.3

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いつか自分の書いたものを、本にするのが夢です。その夢を叶えるために、サポートを循環したり、大切な人に会いに行く交通費にさせていただきます。