「ヤバいお客さんって来るの?笑」(2)


本題に入ろう。実際ヤバい客は来るのかどうか。


実は風俗に来る客は割と普通の人が多い、と思う。
と言っても、お店によりコンセプトも様々だ。
部屋に入り早々にプレイを始めるのが可能だったり、過激なオプションが売りのお店ならもっと鼻息荒い客が増えるだろうし、SM特化ならより細かな性癖を持った人が遊びに来るだろう。
わたしはプレイより人柄を見出してくれる人が良いなと思ったので、なるべくスタンダードなお店を選んでいた。

故に、特段ものすごいクセのある人は殆ど来ないが、わたしの中で厳しい接客を強いられる客層は年々分かってきた。
コミュニケーションに重きを置いているので、平たく言うと「コミュ障」が苦手らしい。
しかし、だ。パッと浮かぶコミュ障と、実際のコミュ障というのは少々違う点がある。
大体は、口数が少ないとか、返答が上手くいかない、というものを想像すると思う。
そこはプロ(笑)の腕が試される所だ、相手が返答しやすい質問を振ったり、こちらが会話のメインになったり、ボディランゲージに頼ったり。なんと自由な仕事だ、手数は多いのでいろんな方法でお客さんと距離を縮めていく。
それでも歯が立たないケースは以下である。

①タイプではなかった・期待値がデカ過ぎる

お客さんから見てわたしがタイプではなかったり、想像とかなりかけ離れていたというケース。(こちらは実際そこまで多くは無い)
ただランキング入りしたり、口コミが増えてくるとどうしても期待値は上がってしまうもの。
もちろん指名してくれている限りは普段通りの接客を最低限努めるが、会話やプレイがイマイチ振るわなかった時は悔しさを噛み締めつつ、頭数が増えるほどどうしても出てくる少数だ、と諦めて乗り切り、また次のお客さんへの対応へと気持ちを切り替える。

②壊滅的に会話が成立しない

こちらの気持ちを汲み取ろうとしてくれないとか、終始自分勝手とか、そもそも環境が違い過ぎて例えやら時事ネタが通じないとか。
実際それなりの数いて苦戦しつつも、プレイに入ればあとは快感をお届けすることに集中すればいいので、終わる頃にはなんか結構仲良くなったりする。

それ以上に接客が難しいのが、
(先に謝ります、ストレートな表現をさせていただきます)

発達障害とみられるお客さんだ。
どれだけ目を合わせようとしても、ずっとどこかをボーッと見て、「はい…」「いいえ…」という感じにふわふわと地に足つかない返事をする。勿論向こうからの質問返しなども無い。
そして、「女の肉体に触れること」への欲求が強い。
客全員が人肌を求め来ているが、大体が人と人として関わりを持ち接してくれるし、その中で触ってくれるのだが、当該のタイプはそうでないというか…より、モノ扱いに、近い。
さながら子供が好奇心で、危ないものも構わず手掴みするような。
だがわたしは発達障害に関して知識が明るい訳では無い為これ以上酷いことを書くのはやめておこうと思う。

しかし実情、風俗嬢に発達障害や精神に問題を抱えている人は多い。し、元々そういう人達の受け皿のひとつでもあったはずだ。
わたしも精神的に会社員を続けられなくなり始めたのがきっかけだった。本当に助かっている。

そう思うと、ますます上手く、言葉にしづらくなる。
誰が悪い訳でもなく。きっと沢山うまれてくる命の中で、必ずうまれるもの。
だからといって、お客さん一人一人に真摯に向き合っていてもわたし自身が潰れてしまうから、本末転倒だ。全員に100%完璧な接客をする必要はないと思うし、そもそも不可能なことである。

風俗で働いていると、いろんな社会の課題とか、見えない闇とかが見えてくる。
働く側も、お客さんも。

明るく言うとしたら、奥が深い。というところだろうか。
いくらでも工夫のしようがあるかなと思うので、もう少し、自分が潰れない程度に、対応について試行錯誤していきたいところだ。

本当に長くなってしまっているので
すみません次回(3)まで書いて終わらせます

読んでくれてありがとう


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