ツラツラ小説。 きっとさいごは。

ツラツラ小説。 きっとさいごは。

お花の大団円。あなたはお花が好きだから。
生きとし生けるもの、やがて死をもってこの世からさよなら。
日々の週末。終わりに終末。
日常から少し遠く、火葬場へ向かうバス。
祖母が眠っているこのバス。

閉めたくない。忘れたくない。この世に永遠があってほしい。

ありえないことを信じたくなる。思い出の場所。家、自宅。
写真に骨に、場所に宿る。

涙、涙。新車の隣の中古車。
忘れ去られた風景。不可解な行動。人間にしかできない。

無償の愛を教えてもらった。
受け入れたくない。受け入れられない。そんな言葉じゃ軽いのだけれど。

あなたが死ぬことはこの世界から酸素がなくなるような感じで。それはとても非現実的で。

まだ実感がない。
生きてる者が泣いていて、先に逝った物はどこか笑ってる気がする。
まあ、あんまり泣くなって、どこかで笑ってる気がする。生まれた以上、いつかはそっちに行く身としては、それは心強い。みんないる。みんな待ってくれてる。

ちょっとの間のお別れ。
またどこかで会いましょう。
きっとさいごは、
こんなふうに笑って逝くのが、
どこか、我が家っぽい。

きっとさいごは。

p.s 涙はきっとこれからも出るだろうから、まあ、笑ってみててくださいよ.おばあちゃん。

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