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エリアデザインラボ #3

コンセプトをロゴマークに落とし込むには?

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1 コンセプトメイクからグラフィックデザインまで

 エリアデザインラボの第3回は、前回に引き続きフリーランスデザイナーの高野侑美さんにお話しをお聞きしました。みんなで考えた”エリアデザイン”のコンセプトから、ロゴマークのグラフィックに落とし込んでいくにはどのような思考のプロセスを辿るのか、教えて頂きました。

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 まず、制作事例として福島市の「カタル葉」という花屋さんのことを話してくれました。カタル葉で販売している花は、店主の穴澤さんの思想が色濃く表現されていて、一般的な花屋と比較すると、作家性の高さが特徴的です。
 カタル葉のつくる花は、全体的にトーンが低くて、淡く燻んだ色合いのものが多く、見る人によっては、暗さや怖さを感じる人もいるかもしれません。
 しかし、高野さんはカタル葉のイメージとして、一見怖さを感じるような作風の奥に、突き詰めた繊細な美学を感じ取ったそうです。それはまるで、アネモネの毒やバラの棘が、その美しさを守るためにあるのと同じように。高野さんは、店主の穴澤さんは人間の欲深さを感じ取っていて、それがない植物というものは、本当に美しいものだと語っているように感じたそうです。

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 ショップカードやメッセージカードをつくるプロセスの中から、カタル葉の本質的な思想を探り、作風とは真逆に、白く淡い、繊細なイメージのデザインとして、形にしていったそうです。

 このようなカタル葉の事例から、高野さんがデザイナーとして心がけていることは、見たものをそのままグラフィックにするのではなく、ヒアリングを通じて本質的な価値を探り、それをデザインとして表現することなのだそうです。

2 エリアデザインラボのロゴを考えるWS

UnitA
・レゴブロックやパズルのピース(くっつき方で景色が変わる)を連想した。
・完結するのではなく、発展していく可能性があるのがエリアデザインラボ。
・掛け合わせる、つなぐ、補完する、多様 性を表現したい。
・色のないパズル のようなもののイメージ。
・パズルと言えば、ゴールの絵が決まっていて、それを完成させるものだが、ゴールの絵が決まっていないのがエリアデザインラボ。

UnitB
・カラフルな色をのせるための真っ白なキャンバスのイメージ。
・フワフワしている感じから、クラウド上に情報が集まってくるイメージ。
・完全ではなものにワクワクしながら進めていく場所。
・共通して”手”のイメージがある。

Unit C
・このラボは、外から見ると何をやっているか分かりづらいところがある。
・丸のイメージだけど、一部が欠けていて、誰でも参加できるイメージ。
・不完全だからこそ、外の人が入る余地がある場所。
・見方を変える地域の味方。
・このラボは、視点を変えて再編集するということがフォーカスすべき点ではないか。

ライター:上神田健太 書き起こし:塚原史章

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