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「書く人生」と「教える人生」

僕はライターという「書く人生」を、35年つづけています

広告のキャッチやボディコピーはもちろん
いい雰囲気の場所のルポ、すてきな人へのインタビュー、
心が動かされた作品のレビュー、
企業のトップのメッセージ、気持ちの良くなる挨拶、心をこめたお詫び……
いろんなところで期待される文章を書いてきました。

それからもうひとつ。
文章教室の講師という「教える人生」も30年つづけています。
文章を楽しみたい人、ライターになりたい人、
仕事をしているプロのライター、
書いた文章にアドバイスが欲しい人、言葉のセンスを良くしたい人……
いろんな想いの人に期待される文章のコーチングをしています。

いい大人の方のわかりにくい文章

それ、目にしたことあります?

僕はたくさん目にしました。
これまで約750人ほどの文章に向きあってきましたので。
てにをは、がヘンだったり
主語が、つながっていなかったり
一行に、詰め込みすぎてわかりにくかったり。

でもこれ、仕方のないこと。
だって文章なんて誰も学校できちんと教えてもらってないでしょ。
きっと、見よう見まねで書いているのではないかな。

「文章の書き方」という本

書店に行けばずらっと並んでいます。
コツや、テクニックや、ココロエや、ヒミツが載っていて
事例もいろいろ添削例だっていろいろ。

すぐにでも書けそうなタイトルがずらっと並んでいると
一度きちんと文章を学んでみようかな
この本読んだら書けるようになるかな、と
つい一冊買ってしまったのではないですか、あなたも。

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ですが、うまく活かせています?
たぶん、よく似た事例に出会えれば役に立つかもしれない。
けれど、文章ってとってもプライベイトなもの。
だから、よく似た事例がなかなか見つけられない。
コツや、テクニックや、ココロエや、ヒミツはなるほどと思う。
だけど、自分の文章にどう活かせばいいのかわからない。
それで、読み終えたままで活かせてない。
という人、けっこう多いんじゃないかと思います。

これまで文章を教えてきてわかったこと

それは、どうもテクニックを教えても
書けるようになるものではないということ。

だれの文章にも必ずキラリと光る一行があります。
僕はそれを探そうと一行一行を添削し、そしてアドバイスをします。
そんな教え方で約750人の文章にも光る一行を見つけてきました。

文章の才能って、だれにでもあると僕は思います。
ただ、その才能を引き出してくれる人に出会えるかどうかです。

この6月、30年つづけてきた会社を閉じました

もう通勤も、打合せも、会議も、いっさいなし。
たっぷり時間ができたところで、ふと思いました。

心に響く文章を書きたい人に、ちゃんと教えてあげたいなあ。

そこで文章の個人レッスン「ぶんごころ塾」
リモートではじめることにしました。

あっ、「ぶんごころ」っていうのは僕の作った言葉です。
いい感じに絵が描ける人のことを、「えごころ」があるというでしょ。
だから、いい感じに文章が書ける人には
「ぶんごころ」があるんじゃないかというわけです。
(2年ほど前に書いた著書「ぶんごころ」からの命名です)

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文章をちゃんと教えてあげたい、と思うのですが
実はほんとうに教えてあげたいのは「書く人生」のこと。
書くって、その人の人生の過ごし方にものすごくつながっているからです。
なさけなく、哀しく、あきらめて、ごまかして書くためではなく
「書く人生」って、楽しく生きるためにあるんだってことを。

「書く楽しさは、一生もの」

これ僕の、「教える人生」のモットーです。
この前70歳の人が来られ、そのあと28歳の人も来られました。
人生がつづく限り「書く」こともつづきます。
それなら楽しみにして、つづけられたらと思うのです。

文章がステキな人って……そうか、生き方がステキなんだ。

「書く人生」と「教える人生」をずっとつづけてきて
よくわかったことが、これです。


これからこのnoteに
書くテクニックではなくて、
書きたくなる気分になる文章、をときどき書いていこうと思います。
そんな気分の人、読んでください。

*ちなみに、ところどころに入れる写真は
もう天国に行ったコもいますが、わが家を幸せにしてくれるペットたち。
ペット好きの人は、写真だけでも(笑)。

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