面接において信頼関係を築くために必要なこと・支援をする上で必要な心構え/精神保健福祉の理論と相談援助の展開

本レポートでは、精神保健福祉士による面接において信頼関係を築くために必要なことと、支援をする上で必要な心構えについてまとめる。
　相談者は自身や家族が抱える問題・課題に対する不安や、相談に訪れたところで相談に乗ってもらえるだろうかなど様々な不安を抱えて相談に訪れる。そのため少しでも不安を取り除き、相談者が少しでも安心して話したいことを話すことができたと感じ、安心して今後も相談したいと思ってもらうことが大切である。自身やその家族が抱える問題、課題の解決は最終的に解決するべき目標であるが、相談することに対する不安はまず最初に緩和する必要がある。そのため受容と非審判的対うどで話を聴くのが重要である。相談者の話を聞き流してしまったり、相手を最初から非難するような発言はせず、共感の姿勢で傾聴し、一緒に問題解決に向かって考え、取り組んでいく意思があるということを伝えるべきである。伝え方としては穏やかな視線で見つめることや、リラックスした印象を与えるためにゆっくりとした口調で繰り返したり相槌を打つこと、やや前屈みで話を聞くことなど、目や耳でもわかるように態度で示すことも重要である。そして相談者を取り巻く社会環境や状況に焦点を当て、置かれている状況やその背景を理解し、人間関係、家庭、学校や職場などの社会関係についてもどのように感じてきたのか、何を大切にしてきたのか、何に困っているのか、など相談者の人生に焦点を当てる必要がある。また、相談者の表情や顔色、視線や態度や身嗜みなども注視し、何を伝えたいかなどを全身で受け止めていくことも重要である。
　支援の最終目標として大切なことは、相談者の「その人らしい」生活をp実現するということであると考える。そのため面接の中で、何を期待しているか、何を望んでいるかを確認し、どのような支援をしていくべきかを相談者と共通認識を持つ必要がある。精神保健福祉士の役割は、一方的に助けたり、問題解決を肩代わりするのではなく、相談者自らの生活課題に自信で取り組む主体性を尊重し、主体的な問題解決の行動に精神保健福祉士が側面から支援するということである。支援やサービスの利用は、相談者が希望する生活を実現sルウための手段に過ぎず、地域において「その人らしい」生活を営み、自己実現するために、相談者一人ひとりの主訴を大切にし、その気持ちに寄り添いそぞれぞれに必要な支援をしていくことが大切である。