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サンドイッチハウスメルヘンの沼
帰り道にいつも考えることは、その日の夜ご飯について。帰り道、といったが仕事中にもくい込んでいるけれども。
おとといたべきれなかった野菜カレーとひじきの煮つけと餃子の残りがある。それだけだと少々足りないのであとひとつなにかほしい・・・。ということで「サンドイッチハウスメルヘン」のサンドイッチを買って帰った。
私はここのサンドイッチがとても好きで、まあまあの頻度で買って帰る。職場から自宅までの通常ルートで、サンドイッチハウスメルヘンが3店もあり、途中下車をふくむと6店ぐらいに増える。なんて、メルヘンの沼にはまりやすい通勤ルートなのでしょう。
いちばん好きなのは「熟成ハムサンド」と「エビカツとたまごのペアサンド」であり、買うのはほとんどこの2種類にかぎられる。その二つがないときには、ゴボウサラダとか、サーモンフライとか、違うものを買うこともある。
どれも、とてもおいしい。シンプルで、変な味がしないし、変な舌触りもない。お母さんが作ってくれたような、優しい味がする。食事用に買うのでフルーツ系のサンドイッチは買ったことがないが、きっとおいしいに違いない。
メルヘンでサンドイッチを買うと、小さな保冷剤をつけてくださる。なにも言わなくても保冷設備をほどこし、消費者の健康を守ってくださるやさしさ対応。そのため、この保冷剤が自宅の冷蔵庫にどんどんたまってゆく。保冷するものなど私にはないが、いつか、保冷せざるを得ないなにかが出現したときのために、ついためこんでしまう。冷蔵庫にメルヘンの保冷剤をため込んでいるご家庭があるとしたら、私はその方々と軽くひと盛り上がりができる気がする。
あまりにも買いまくりたべまくっているため、節約のためにも控えよう、と決意したが、つい、あのサンドイッチの断面がズラッと並んだ美しいお店に立ち寄ってしまう。立ち寄ってしまうと買ってしまう。宇多田ヒカルもびっくりな、イッツオートマチックである。沼へはまっていくズブズブ音が聞こえる。もはや、近づかない、という方法しかない。♪それは無理~♪なぜ無理なの~♪メルヘンが~た~べ~た~い~の~♪
まあ、無理な話だと思う。ここまで私を幸せにしてくれるサンドイッチハウスメルヘンに、これからも末永く続いてほしい。だから私は今後もお金を落とす。そういうところにこそ、お金を落としたい。なにより、とにかく、これからもメルヘンのサンドイッチがたべたい。ただ、たべたい。たべつづけたい。沼から這い上がる気はまったくない。むしろ、浸かり続けたい。
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