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6月23日 失恋
彼氏と別れた。
マッチングアプリで出会った人だった。初対面で、いい人だと思った。他人を見下すような素振りが微塵もなかったからだ。
3度目のデートでラブホテルに行って、事後、「付き合ってるってことでいいかな」って言われた。
仕事の休みが合わなかった。会うのは基本月に3回、ひどいときは月1だった。今が一番忙しい時期という彼の言葉を信じていたし、最初は私もその頻度で満足だった。会う回数を重ねるにつれ、日常を共有したいと思うようになった。朝目覚めて彼のスポーツ刈りをチクチク触ったり、ただいまと同時に体温に触れたりしたくなった。
社会人モードを発動して、彼に3択の提案をした。会う頻度を増やして恋人のままでいるか、時々会うだけの友達になるか、もう会わない他人になるか。
彼からの返事は、友達になる、だった。お互い忙しい中、無理をして会う努力をするほどに好きかわからない、と。
その答えを聞いて泣いた。ただ悲しかった。大人のふりをして提案した3択は「寂しい、もっと一緒にいたい。」を捻じ曲げただけだったと気づいた。
本当に彼氏だったのかはわからない。いわゆるヤリモクだったのかもしれない。でも、外食時、私が頼もうとしたメニューよりちょっといいものを食べさせようとしてくれたり、どんなお菓子も半分くれたり、車道側を歩いてくれたり、女の子扱いしてくれた些細なあれこれを、思い出す。
「こんな気持ち久しぶりだ、ありがとう」とか、「寂しかったら会いに行くからね」とか、あの時の熱量はいつの間にどこに行ってしまったんだろう。
マッチングアプリでヤリモクに引っかかった女性が、1人だけ恋愛だと錯覚している話、かもしれない。でも、本当に楽しかった。
彼氏と別れた。
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