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私を助けてくれたのは、〇〇先生と成仏出来ない幽霊でした。 Part5




〜10年前〜



死にたくない…

でも…


もういじめられたくない…



学校でも、家でも、塾でも、
何度もしてきた葛藤

ただ…飛び降りると決めたのに、
最後の1歩が怖くて踏み出せなかった


先生:危ないから…こっちへ…

〇〇:やだ!!こっちに来るな!!


担任の声など聞きたくもない
だって何度も"助けて"と伝えたのに


そんなとき…

屋上へつながる階段の人混みをかき分け1人の女の子が屋上へと辿り着いた


瑛紗:〇〇くんっ!!!

〇〇:くるなっ!
先生:池田さんっ!!!

彼女周りの静止を無視し〇〇はまでかけより、〇〇の腕をギュッと掴んだ

瑛紗:ぜったい離さない!!!

〇〇:はなせよっ!あぶないからっ!!

瑛紗:やだっ!

〇〇:はなせっ!

瑛紗:やだっ!

〇〇:はなせよっ!

瑛紗:ぜったいにやだっ!!!

〇〇:なんでだよっ…

瑛紗:〇〇くん、死なないで…

〇〇: ……





彼女は俺なんかのために涙を流してくれていた

その顔は今でも覚えている

どんなに救われたか…
まだ生きてみようと思えた…




私を助けてくれたのは、〇〇先生と成仏出来ない幽霊でした。 Part5





〇〇:そして思い直した俺が手すりに足をかけて戻ろうとした時…びゅ〜と風が吹いて足を滑らせ…


瑛紗:私たちは落ちていった


〇〇:手を離せば、彼女は落ちなかったのに…


瑛紗:〇〇…


茉央: ……


瑛紗:ぜったいに離さないから


聞こえるわけがない
そんなことはわかってる

でも私は〇〇に伝えたかった…言いたかった…

"届かない"と分かっていても…



茉央:あの…

〇〇:うん、どうした?

茉央:そこから…イジメはなくなったんですか…

〇〇:全部は無くならなかったよ

茉央:じゃあ…

〇〇:でもね、助けてくれるようになった…

茉央:だれが…?

〇〇:クラスメイトのみんなだよ。

茉央:じゃあ…無理です…

〇〇:どうして?

茉央:私、友だちいないから…


瑛紗: ……

胸の奥がキュッと締め付けられる


〇〇:じゃあ、俺が友だちになるよ。

茉央:〇〇先生が…?

〇〇:うん!

茉央: ……

〇〇:五百城、

茉央:はい…

〇〇:今なら俺、あの子の気持ちが分かるんだ。

茉央:?


〇〇:俺もあの子みたいに絶対に離さないから…


五百城:〇〇先生…


瑛紗:(〇〇…ありがとう)


〇〇はゆっくりとまおちゃんに近づいていく

そしてまおちゃんの隣に行き、そっと手を伸ばした



〇〇:五百城、話してくれないか…

茉央: ……

瑛紗:この人なら大丈夫だよ。

茉央:てれちゃん…

瑛紗:あとは、まおちゃん次第…

茉央:うん…


まおちゃんはしばらく考えていました


そして、
まおちゃんは〇〇の手を握りました


茉央:〇〇先生…


〇〇:うん


茉央:助けてください…っ


〇〇:何があったんだ…?


茉央:わたし…わたし…イジメられてます


〇〇:そうか…わかった…


茉央:はい…っ


〇〇:五百城、話してくれて、ありがとう。


茉央:うぅ…


〇〇:よく頑張ったな…もう大丈夫だからなっ。

瑛紗:良かった…ほんとに良かったっ…



うわぁぁぁん
とまおちゃんの泣く声が屋上に響き渡っていました

〇〇はまおちゃんを抱きしめ、
『ありがとう』『よく頑張った』とまおちゃんが落ち着くまで何度も何度も声をかけていました。


私はそれを涙を流しながらじっと見守っていました




つづく。




Part6

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