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イラストレーターのAtoZ_クラウドファンディング

みなさん1度は聞いた事あるかもしれませんが、クラウドファンディングとは、「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語で、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する」ことを指しています。※CAMPFIREから引用

イラストレーターが利用するイメージはあまりないかもしれませんが、今は手軽にグッズ制作の資金集めなどにも利用されています。

クラウドファンディングのサイトはいくつかあります。検索するだけでもCAMPFIRE , Readyfor , Makuake  がすぐに出てきます。

・金銭的リターンのない「寄付型」
・金銭リターンが伴う「投資型」
・プロジェクトが提供する何らかの権利や物品を購入することで支援を行う「購入型」

大概は「購入型」を見かける事が多いと思います。私も過去にCAMPFIREでクラウドファンディングを利用して本を作りました。企画~制作までをまとめました。

【企画】CAMPFIREを選んだ理由が、手数料が少ないのと、審査も早くてすぐに始められるからでした。企画の詳細はこちら↓

コスプレアートブック!!オリジナル作品『現代っ子図鑑』(一部内容が変更になった部分もあります)

お蔭さまでプロジェクトは成功し、無事にアートブック「現代っ子図鑑」を作ることが出来ました。しかし、成功してからが本当に大変なのです。

2016年3月にプロジェクトを開始~5月に募集締め切り。11月の個展のまでに本を完成させなければなりませんでした。スケジュール的には余裕があるように見えますが、13キャラ13人のコスプレイヤーさんにお願いし、13人のカメラマンさんに撮影をしてもらうという、最低でも26人を巻き込んだ大がかりな企画でした。今思うと無謀にも程がある企画だったのです。

【資金不足】資金は衣装代、印刷代で消えてしまうので人件費までは出せませんでした。足りなくて実費もしばしば。企画時にはコスプレイヤーさんの候補はあれど、カメラマンさんはほとんど無に近い状態でした。しかし、コスプレイヤーさんからの紹介で無償で手伝ってくれる方々が集まりました。聞くと、コスプレイヤーさんがモデルをしたり、カメラマンさんも腕磨きに撮影したりとWIN-WINの関係のようでした。みなさん面白がって参加して頂けて本当に感謝しかありませんでした。

【コスプレの苦悩】再現するキャラクターをうまくコスプレイヤーさんに伝えることも難しかったです。そもそも作品自体のコンセプトや伝えたいことはあれど、描かれたキャラクターがどんな人物なのかはハッキリと決めていませんでした。それは一緒に再現することに本当に重要でした。ほとんど想像力豊かなコスプレイヤーさんと一緒に決めていきました。

とても助かったのはコスプレイヤーさんそれぞれが、衣装や小物作りを手伝ってくれた事でした。私はコスプレ業界の事はよく知らなかったのですが、ほとんどの方が衣装に手を入れて楽しんでいました。メイクや衣装で本物に近づける努力を惜しまない。本当に素敵だなと思いました。

当時、非常勤で働いていた大阪デザイナー専門学校の機材を使わせてもらったり、生徒にも参加してもらったり、本当に偶然にも恵まれた環境だったから出来たという感じです。

【スケジュール】1番苦戦したのがみなさんのスケジュール調節です。それぞれお仕事や学校の合間に撮影をしてもらいます。この時LINEのグループ機能があって本当によかったと思いました。撮影チーム、コスプレチームなど、キャラごとに細かく分けて連絡が取れるのは助かりました。

【デザイン制作】スタジオ撮影、ロケ撮影、全てに同行し、出来た写真を元にデザインしていきます。デザイン学科の子がデザインしてくれて、いろんなアイディアを出しながら、小物などの説明を入れた図鑑っぽいイメージで作っていきました。

元からあった絵に合わせたアートも作りました。撮影はスタジオでし、Photoshopで合成しました。

そうして約8か月かけて、様々な方々のご協力の元に出来上がったのがコスプレアートブック「現代っ子図鑑」です。

購入はこちら

【リターン】出来上がったらリターン地獄です(笑)数が多くて大変なのは、それだけの方々が応援し、支えて下さったからなのです。1つ1つ丁寧にサインしてお送りしました。

クラウドファンディングはとても大変でしたが、自分を応援してくれる人、支えてくれる人がいるという幸せを実感できるものでした。

【最後に】これから試してみたいと思っている方は、無理なスケジュールをせず、余裕をもって企画してください。資金も実際始めると後から必要経費が出てきますので多めに見積もってください。

そして私の今の課題は「出来たものをどう広めるか」です。クラウドファンディングの中には、出来て終わりなのが結構あるような気がします。継続して発信していかなければなりません。これからはイベントへの出品、海外への流通を考えています。

次に繋がる企画をぜひ考えてチャレンジしてくださいね。最後までお読み頂きありがとうございました。


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