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不登校小学1年生 適応指導教室の見学に行った感想

こんにちは。前回の記事に引き続き、不登校小学1年生の長男くんについて綴っていきたいと思います。前回は適応指導教室の見学に至るまでの経緯と気持ちの変化を書きましたが、今回は、実際に適応指導教室に行ってみた感想を記録しておきたいと思います。

まず、適応指導教室ってなんなのでしょう?

適応指導教室(てきおうしどうきょうしつ)、または教育支援センターは、市町村の教育委員会が、長期欠席をしている不登校の小中学生を対象に、学籍のある学校とは別に、市町村の公的な施設のどこかに部屋を用意し、そこで学習の援助をしながら本籍校に復帰できることを目標に運営している教室である。

とのこと。

なるほど、あくまでも学校に復帰することを目標にして運営されているわけですね。この時点であまり期待はできないなと思いました。学校ありき、学校に行けることが1番という考えなのだろうなと思いました。

でもまあ、ウィキペディアの検索結果だし、それぞれの地域によってまた違うだろうし、この目で確かめて、長男にも見てもらって判断をしようと思い、長男くんの学校早退後に見学予約を入れました。


そもそも、こちらの適応指導教室については、学校長と担任の先生との面談時に、校長先生から聞いたのが初めてでした。その際も積極的に施設やサービスを紹介をするわけではなく。なぜか学校に来られなくなった女の子の生徒がいて、その子が行っているという紹介をされただけ。なんで学校に来られないのかわからないというところを強調していて、残念ながら指導教室に通っているというニュアンスだったため、校長先生は行かせたくないのかな?だとしたら子供の目線には立っていないんだなという印象を受けた。

親としては、たとえ学校へ完全に行けなくなっても、もう一つの場所を子供が気に入って、学校の代わりに通うことができたなら、それでよいと思うのに。

長男が不登校となった初期段階から教えてくれたら良いのに・・・とモヤっとします。これと同様のことをスクールカウンセラーにも感じます。不登校となって2ヶ月弱経った今でも、学校側からスクールカウンセラーに繋いでくれるような働きかけや発言はゼロ。やっとこちらからの働きかけで、面談をする流れになりました。学校と不登校児童、それをサポートする機関があるにもかかわらず、それぞれが単独で動いていて連携できていない印象。担任の先生と連携ができていないようなスクールカウンセラーに、また、学校長から進められていない適応指導教室にあまり期待を抱けないのはそのためかもしれません。

話を戻します。

長男が週1回通っているオルタナスクールの保護者の方からも、指導教室についてお話しを聞くことがありました。その方は現在中1のお子さんが小学5年生のときに指導教室に見学・面談に行ったとのこと。その際に、「お子さんは発達障害等がありませんので、教室には通えない。」というような内容のことを言われてしまったそうです。

発達障害でなくても、(そもそも個人的には何でもかんでも発達障害としてしまう流れを疑問視しています。)通えない生徒が増えているのに、なんだか時代遅れな対応なのだなという印象受けました。

というわけで、適応指導教室に見学に行く前に印象は最悪。それでも、やはり背に腹は変えられない。もしも、長男くんがその場所を気に入り、その場所がよければ、週に5日9:30から15:00まで通うことができて、学校も出席となるのだから。そして無料。藁にもすがるではないけれど、より多くの選択肢を知ることで、息子にとってベストな選択ができればいいなという気持ちで、見学・面談に行ってきました。


行ってみた!!

建物は、旧商工会議所ということで、役所っぽい古い建物。庭などはなし。小さな玄関脇のスペースにプランターで菜園が少しある。

出迎えてくれたのは、60から70代の男性。とても優しい言葉かけで、一気に緊張がほぐれました。長男も、一瞬で心を許したようで、タメ口で質問にどんどん答えていく。その部屋にあったソファが、まるで校長室にあるような皮のソファだったため、「校長室みたーい」とか言いながら、ぴょんぴょん跳ねる長男くん。

その際に親は3枚ほど質問用紙を記入しました。学校名や、子供の様子に該当するチェック項目。例えば、落ち着きがない、とか一人で遊ぶことが多いとか、目を合わせないことがあるとか。いわゆる発達障害のチェックなのかな?と思ったけど特に気にせず記入。後半になると、首が座った時期、はいはいの時期など。覚えてない〜わからん〜という内容はまあ適当に〜男性も、適当で大丈夫ですよ〜と言っていた。


親が回答をしている間、和やかな口調で、子供に話しかける担当の男性。


その後、スケジュールの説明や、子供が行きたがらなくなった時期・理由など同様の質問を親もされ、全てお話しをする。実際に教室に通い出した際にはこのような面談を月に1度行ってくださるそう。

個人的には、担任の先生よりも話をしたいと感じたし、信頼できそうな印象。

言葉の端々に「1年生だもんな〜」とか「すごいね〜」とか「飽きちゃったかな〜」とか子供の目線に立ってくれるような言葉があり、その人の人柄がうかがえたのも大きかった。


そして20分ほど校長先生のソファの部屋で過ごした後、実際の教室の見学へ。


話を聞くと、通っているのは毎日数名程度で、見学した当日は午前中から来ているのは1名のみということ。

少ないな〜と印象を受けたが、その理由が後々分かる。


部屋は10畳〜20畳くらいの塾のような作り、端っこに1畳ほど遊びのスペースがある。出席していた子供は中学2年生の男の子。その他に指導員が男女1名ずつ、いずれも50代〜70代くらい。男性の方は元教員だという。

そして何故か、親の私も緊張するような空気がその部屋にはなんとなくあった。その中で、自己紹介。緊張しながらも堂々とできた長男くん。その後、遊びのスペースに行き、将棋板を発見して遊びたい長男くん。指導員の方も何も言わないので、板を出してコマを並べる。その間、指導員の二人は棒立ち、空気を察し。将棋をやらない方が良いのかしらと思って、キョロキョロ。え?どうしたら良いの?みたいな雰囲気に、長男君はそんなのお構いなしなので、始めようとしている。

私の方で「あれ?やらない方が良いですか?」と聞くと、男性の指導員の方が「午前中は学習の時間なのでできません・・・」とのこと。「おー」。とすぐに将棋をしまい、見学にもどる。

ここでモヤっと。将棋をやる気満々なのだから少しくらい融通をきかせてくれてもいいんじゃないかな?棒立ちで見ているだけで、親の私もどうしたら良いかわからない空気だったら、子供はもっと困惑するんじゃないかな?ということ。でもオルタナスクール等とはそもそも違うのでそれは私の悪い癖期待しすぎ病でしょう。

そしてハードル。その教室では10:10〜12:00は学習の時間ということ。長男君。できるかしら。しかも基本的に自習ということで、学校のドリル等を自分でやる様子。

そのためか、午前中から登校する子供は少ないという。正直それってどうなの?と思う。だって学校に行けない、行きたくない子供の支援をするはずの場所なのに、午前中は行きたくない。と思ってしまっているという子供がいるということだよね?学校に戻ることを目標にしているから仕方ないのかもしれないけど、教室内に入ったときの緊張感になんだか納得してしまい、なんだかな〜と感じました。

ただこれは私の勘違いかもしれないので、実際に通うことになった場合に長男くんに聞いてみたいと思います。


そしてレクリエーションルームを見させてもらい、見学は終了。元の部屋に戻り、近いうちに一度体験入所してみるということに。そしてやはり午前中からいきなりくると、悪い印象を持つかもしれないということで、遊びが中心となる午後からの体験にすることにしました。運営側も、午前中はハードルが高いと思うのなら、工夫をしたり、勉強の時間を減らせばよいのにと思いましたが、仕方がないのでしょうか。ただ、その点について質問をすると、小学生のうちは、飽きてしまえば自由帳で絵を描いたりしていてもよいということでした。


体験入所までに、学校側に連絡を入れておくということだったので、では電話で連絡入れておきますと伝えました。

帰り際に、奥の方から初見の中年男性が出てきて、突然「入所する前に、よく校長先生と相談してくださいね。」と言われました。

もしかしたら、引っかかるようなところではないのかもしれませんが、なぜか私は引っかかってしまい。「校長と相談ですか?」と聞き返してしまいました。

校長とは面談をしたけど、その際に勧められたわけでもなく、残念に思われると思う。担任には指導教室にも行ってみようと思うと伝えてあるため問題はないと思う。さらにこれから校長と相談しなければならないの?と不安になったんだ。というか負担に思った。

日々、葛藤を抱えて過ごしている不登校親にとって、学校への電話や面談など、とても体力を消耗する行為だし、正直負担。

特に、基本的に学校に泣くほど行きたくないなら、行かなくていいと思っている私にとって、これ以上学校に相談をしたり、気を遣って話すことは避けたい。

というより、助けを求めてこの場所に来ているのだから、無条件で受け入れてちょうだいよ・・・という感情だったのかもしれません。

男性からの返答は「校長先生の許可がないと入れないので」とのこと。

そこで、「はい。よろしくお願いします。」と言えたら良かったのかもしれませんが、私は突然現れたこの男性の発言に引っかかってしまい、

「子供が学校に行けない状態なので、本人が気に入れば来させたいと思っているのですが・・・」と言いました。空気を察してか、対応をしてくれた優しい男性が「電話で学校には連絡を入れていただくことになってますので」とフォローを入れてくれました。


帰りの車でふと考えたけど、不登校親が何かアクションを起こす時って、少なからず助けを求めて、解決の糸口を求めて行動していることが多いと思います。そんな時に、甘いのかもしれないけれど、無条件で受け入れてほしい、何も聞かずに寄り添ってほしい。そんな気持ちが私にはありました。だからこそ、対応をしてくださったはじめの男性には安心感を覚え、最後に話しかけられた男性には、抵抗を感じたのかもしれません。これまで悩みに悩んで、勇気を出してアクションを起こしているんです。優しくしてほしい。

これって、不登校になる子供の心境とリンクすると思います。それまで悩みに悩んで、我慢して、それで行きたくないという表現を勇気を出して発している。それまで十分悩んでいる、無条件で受け入れて、寄り添って欲しい。



適応指導教室の見学をしてみて・・・

ウィキペディアで検索をした通り、指導教室は学校ありき、学校に戻ることありきで運営されている教室であるということを感じました。そして、市内に1箇所しかない教室に1名しか来ていないということで、あまり内容やカリキュラムには力を入れていない状態であるのかなと失礼ながら感じました。市内で不登校の子供はもっといると思うけど、午後からくる子供もいるということからも、それが伺えました。

その点は、学校に戻すことを目標としている以上、仕方ないのかなとも思います。あまりにも満足度の高い、楽しい場所にしてしまったら、学校に戻りたいと言う気持ちは起こらないかもしれませんね。


最大のメリット

これは毎回金銭面のことで、メリットデメリットを感じていて子供には申し訳ない気持ちになるのですが、無料というところです。週5日通っても無料!これは親にとってのみですが、大きなメリットです。


まだ通ってもいない、施設について好き勝手書きましたが、あくまで個人の感想です。それぞれの地域によって、内容や熱意、学校との関わり等も違うと思いますので、参考程度にしていただければと思います。とりあえず、木曜日の午後に体験に行くことになったので、またその様子で、学校・オルタナティブスクール・適応指導教室のバランスをはかっていきたいと思います。


それにしても適応指導教室という名前・・・どうにかならないものでしょうか笑



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