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【ライブアライブ】この俺の感想が、てめーをブッ潰す!【ゲーム感想】

〈はじめに〉

 ⚠️本記事は作品のネタバレを含みます⚠️ 
 タイトルで運営から怒られたりしないかな。そうしたらあの世で詫び続けます。
 クリアから2ヶ月ほど空いてしまったので記憶違いなどがあるかもしれません。誤字脱字もご容赦ください。

〈良かったところ〉

○ボリューム
 ちょうどいいと思う。7人の主人公から8人目のストーリーに至るまで、クリアタイムは約35時間だった。効率を求めてスピードクリアしても良いし、やり込み要素を突き詰めて隅々まで探索しても良い。おそらく自分が見落としているギミックやバトルなどもあると思う。

○バトルシステム
 8章全て固有のアクションやシステムがあって飽きない。
 基本的にはソロバトルが多いが、要所で仲間が加わったり特殊スキルが使えたり、変化を加えてくるので単調にならない。
 ランダムエンカウントもシンボルエンカウントもある。特攻も隠密もある。タクティクスRPGを大筋にさまざまな遊び方をさせて楽しませてもらった。

○HD2D
 オクトパストラベラーからこの技術には目がなくて、今作もかなり期待していた。
 個々のプレイヤーもそれぞれ素晴らしいが、個人的に好きなのは各章ボスの大きなキャラクターグラフィックである。ひと目でドット絵だとわかる絵であるけれど、懐かしさも斬新さも同時に味わうことのできる演出で完璧だ。
 現代編ラストで高原が振り返ってニヤリと笑うシーンは、しっかり不敵な笑みを浮かべていることが伝わってきて、ドット絵であの描写を描き出せるのは凄い技だと感じた。

○音楽
 じつは初めて下村陽子音楽に触れた。これが噂に聞いていた「名曲しか作れない女」の成せる技か。
 BGMはもちろん、BGMの入れ方にもこだわりを感じられた。功夫編ラスボス戦のMEGALOMANIAの入りは天才の所業だ。鳥肌が止まらない。
 ブリキ大王めちゃくちゃ大好き。あのメイキングを見てこのゲームを買った。

○キャラクター
 魅力的なキャラクターばかりだった。NPCや敵も愛着のわくキャラクターが多い。
 中世編ストレイボウの、永遠の2番手で憎悪と積怨の極みのようなストーリーで、RPGでは噛ませ役を追ってしまうようなキャラクターが愛おしい。その悪意すらオルステッドの前ではただの過程に過ぎない。なんて儚い恨みなんだ。あの世で俺に詫び続けろオルステッド。


〈悪かったところ〉

○バトルシステム
 キャラクターの強さに幅があるため最終編では編成に苦労した。アイテムで回復は可能だが、回復スキルは全てのキャラクターが持っているわけではないので、仲間にする順番を考えないと手順が増える。自分は最終編をキッドでスタートさせて雪山から降りられなくて詰みました。

○ストーリー分岐
 功夫編で3人から1人を選ばなければいけないなんて知らなかった。全員満遍なく育成したいからひたすら均等を目指して修行させていたら、必然的にユンが継承者になってしまった。後悔しているとか別のキャラクターが良かったとかそういうわけではないけれど、全員継承者になってもらいたかった。
 最終編でのエンディング分岐も、攻略サイトがなければ知らずにコントローラーを置いてしまうところだった。悪役にはトドメを刺すのが鉄則ではないのか。

○育成
 育成方法が特殊なキャラクターがいる。ドロップアイテムを使ったり、敵からスキルを学んだり、ただ敵を倒すだけでは完全体にならないのは困った。

○テンポ
 どうしてもオートバトルとはいかないため、ストーリー道中で戦闘が入るとテンポが悪くなると感じる場面がいくつかあった。スキル演出もボイスも逐一確認したい自分は、苦痛とまではいかなかったが爽快感や疾走感を求めているプレイヤーには少し退屈さを感じるところもあるだろうと思った。

○やり込み・隠し要素
 100人斬りや心のダンジョンなど、ストーリーには深く関わらないがアイテムや装備を狙いに行くには必要不可欠な要素がちらほら存在する。心のダンジョンは戦闘から逃げる(テレポート)選択でランダムに行けるというのだから、分かるか‼︎って気持ちは少なからずある。しかもこのダンジョンは中世編の主要キャラの心情を知るのに必須級なので、ストーリーのやり込み要素的には見逃せないのが困りポイントだ。


〈ストーリーについて〉

西部編

○一番初めにクリアした章
 選んだ理由は舞台が映画『マグニフィセント7』みたいで主人公の声が大塚明夫さんだったから。
 コテコテの西部ガンマンストーリーだが、明夫さんの渋さも極まってかなり良い、良すぎる。保安官のマッドとのバディものになるところもかなり胸熱ポイントだった。硬派な無口キャラなので、セリフがかなり少ないがあえて無駄な動きをさせて意地で喋らせたりした。格好良い。
 ラスボスの主要武器がガトリング銃なのもありきたりだがそれが良いんだよな。

○タイムリミットがある戦略シナリオ
 罠を仕掛けるために人員を適切に配置しなくてはならない。面白い。映画ではよく見る展開だが、ゲームでもこういったてんかいがあるのは驚いた。さらに仕掛けた罠に敵が引っかかるともっと面白い。
 お色気ポスターに引っ掛かるか普通?これだから男ってやつは・・・・・・


近未来編

○ブリキ大王
 ブリキ大王のメイキング動画を見てこのゲームをやる決意をしたので、OPから全身で楽しませてもらった。イントロからブチ上がる・
 ラストバトルのクソデカ大乱闘はわくわくしないわけがない。BGMがブリキ大王でアキラが技名叫ぶのでとても盛り上がった。これはボイスがついた価値がある。

○お使いクエストが多い
 どうしてもマップ内のお使いや、目的の場所に行くだけの道中が多いので、システム周りやバトルは少し単調に感じてしまった。何度も同じことを繰り返さなくてはならなかったり、アイテムの回収と改良が別の場所でスムーズに行えなかったり、結構時間を取られた印象が残る。クリア時間は他の章と比較すると少し長いかもしれない。

○シナリオ
 『天元突破グレンラガン』がお好き?では、こちら近未来編をプレイしてください。
 デカいロボ!男の友情!ど根性!のコンボに弱いんだなこれが。マタンゴガンギマリ松が、ほぼ気力でブリキ大王動かしたあたりからずっとドキドキしていた。喪失と奮起のストーリーバランスが素晴らしい。声優さんの熱演とBGM演出が良さを引き立てていた。


原始編

○システム
 システム周りが特に楽しかった印象が強い。ランダムのようなシンボルのようなエンカウントバトルもアイテムの合成も楽しめた。
 回復薬がべるちゃんしかいないので雑魚戦で苦しむこともあった。ずっと歌ってもらっていた記憶しかない。

○ギャグは大体コロコロより

○ラスボスの恐竜グラフィックとキャラデザがとてもいい。あのままアクリルキーホルダーにして欲しい。


現代編

○BGM
 テーマ曲は『トップガン』のようで、戦闘曲のイントロは『ペルソナ4U』のようなかんじで、好きの詰め合わせBGMセットだった。

○システム
 ストーリーはほぼ無いが、構成が斬新だった。敵とひたすら戦って、技を喰らうことで必殺技を学習する。敵を倒すことだけに注力していたので、必殺技を会得する前に倒してしまうこともあったため、システムを存分に楽しむことができなくて惜しい気持ちだ。ラストバトル直前の「この俺の怒りが、てめーをぶっ潰す!」の前口上は、必殺技を余さず会得していたらもっと戦闘に熱が入っただろう。怒りで勝て、高原。

○一番左から順に倒して行こうと挑んだら、ナムキャットにぼこぼこにされた苦い記憶がある。


SF編

○シナリオ
 SF好きにはたまらない!閉鎖空間、人工知能、得体の知れない生命体、姿を見せない船長、そして男と女。これで何も起こるなという方が無理な話だ。映画でも小説でも大好きな導入だ、好きにならないはずがない。
 主人公が人間ではなくロボットであるのも良かった。人間対人間の感情的な争いになった時に、無機物ならではの客観的な視点から俯瞰して見ることができる。プレイヤーは元々シナリオを客観的に操作する立場にあるが、主人公の設定も相まってさらに広い視野で楽しむことができた。

○バトル要素がない
 戦闘用に作られたロボットではないので、最後までバトルらしいバトルがないのが意外だった。
 ベヒーモスから不定期に襲われる(追いかけられる)イベントがあるがかなり怖い。捕まったら一発KOであることよりも、主人公より明らかに大きい巨体の生物が走って追いかけてくるのが不気味で恐ろしい。あの足音はたしかにトラウマになり得る。

○キューブ(主人公)がかわいい。嬉しくて上下に跳ねながらくるくる回るモーションが好き。コーヒーは苦め。


功夫編

○BGM
 正直本編ストーリーの中ではSF編が一番面白かった感想に落ち着くと思っていたのだが、予想外のところから刺してきたのがこの功夫編だった。一番好きなストーリーになった。
 ラスボス前の6連戦はかなり堪えたけれど、ラストバトル直前の MEGAROMANIAの入りがあまりにも秀逸すぎて大興奮させられた。鳥肌がたった。とてもかっこいい、大好き。

○育成システム
 主人公はあくまで老師だが、修行で勝利すると弟子のレベルが上がるシステムを考えた人は天才か?その手があったか。ただ戦って自分が強くなるだけの考え方しかできなかった、知らなかった自分が恥ずかしい。
 また最も修行した回数が多い弟子が継承者になるシステムも心苦しいが面白いことは確かだ。でも全員平等に育てたつもりだったのに。愛は満遍なく与えたつもりだったのに。

○桃まん、じゃな・・・・・・


幕末編

○声優が豪華すぎる
 CV.石田彰の天草四郎に、CV.大塚芳忠の坂本龍馬⁉︎ラスボスは若本さんだし、冒頭からワクワクしていたらあらぬ方向からボディーブローが飛んできた。にゃあにゃあ(語尾)言う大塚芳忠はかなりかわいい。 
 坂本龍馬という名前こそ出てこないが、装備武器が陸奥守吉行で確定演出だ。

○0人斬りでも100人斬りでもない
 中途半端になってしまった気がする。しかし100人も敵がいたようには見えなかった気がするが、やはり難易度が高いのか?

○おぼろ丸(主人公)
 強い。最終編まで他のキャラのレベリング時を除けば常にスタメンだった。遠距離から近距離までなんでもござれ。夢幻蝶と鎌鼬が好き、強い。


中世編

○ストーリーが最悪!
 主人公の周りがみんな最低で最悪!ストレイボウはともかく、姫の裏切りと民衆の手のひら返しが気持ち悪くて怒り心頭である。
 あのウラヌスってジジイも最悪。元勇者が病気の身を引きずってきてくれたのに、無理が祟って膝をついたら「なぜ来たのだ!」じゃないよ。お前が臆病者とか散々煽ったから来てやったんだろ!
 あの女(姫)も最悪。お前を救うために、濡れ衣を着せられても国を追われてもひとりで助けに来たのに。お前が信じてるって言ってくれたかっら!たったひとり、自分を信じてくれる、愛する人だと信じていたから!お前たちも全員詫び続けろー‼︎
 一方、ストレイボウはかなり好きなキャラだった。永遠の2番手で、一生そうやって勇者には勝てずに燻りをかかえたまま、尊敬と憎悪の板挟みになって身動きを取ることができず、自らの非力さを呪いながら闇堕ちしてください。最高だ・・・・・・(邪悪)


最終編

○ハルマゲドン
 少しだけマップを下見しようと思って、軽い気持ちで魔王城に乗り込んだら、オディオにボコボコにされて、いきなりハルマゲドンくらってエンドロールが流れ出したのが、最終編で初めて迎えたエンディングの思い出である。ずっと???って気持ちだった。
 ここにきて負けゲーなわけはないと確信があったからリトライした。

○仲間集め
 自分のプレイスタイル上、7人全て集めないと気が済まないので、全員集めて覚えるスキルは全て覚えさせたが、ここまでがかなりの手間だった。特にキッドは一度声をかけただけでは仲間になってくれなくて、あちこち放浪するため一番苦労させられた。
 パーティ編成で誰かを抜いて誰かを入れる際には、仲間にした場所までそのつど戻らなくてはならないのが煩わしい。

○特殊ダンジョン
 アキラの最強装備を手に入れるために心のダンジョンに行かねばならないが、テレポート(逃走)を選択した上で入ったら出られないダンジョンにランダムで飛ばされるというのは、さすがに不親切に感じた。ダンジョン内では中世編のキャラクターの心情を、アキラの能力で読み取るイベント?が発生するので見逃すわけにはいかなくて。

○オディオ戦
 悪役にはトドメをさすと相場が決まっているのに、真エンドに辿り着くにはトドメを刺してはいけない。そのストーリー展開だけは納得できない。ラスボスが瀕死の状態で「トドメを刺せよ」と言っているのだから、そうしてやるのが“救い"ってものではないのか。
 真エンドは最初にたどり着いた時の4人、動きを封じられて追加で3人、そして最後に立ち上がって剣を取るオルステッドの流れがとても良くて感動した。時間をかけて全員の奥義を取得しておいてよかった。エンドロールも映画のように作り込まれていて素敵だった。一番胸を打たれたのは、オルステッドが更生して中世編の元勇者のような余生を過ごすのではなく、しっかり消滅するところだ。悪役は悪役らしく散ってくれ。


最終編(オルステッド主人公)

○勝者こそ正義であり正史である
 悪役が勝者こそ正義の精神を持っているのが最高すぎた。大好き。歴史改変までやってくれるなんて、悪役への配慮が行き届いている。ありがとうオルステッド。
 「敗者ゆえに悪役にされてしまったのだから、歴史を変えて勝者となれば、我々こそが正義である」この考えに至るところが歪み極まっていてとても興奮した。
 各章ラストバトルにおいてラスボスを操作することで、主人公たちを蹂躙していくのがとても新鮮で、苦戦したあのスキルもチェックもできるので斬新だった。多少無茶な動きをしても負けることはないので超楽しい。最高だ。

○エンドロール
 オルステッドの思い出の地巡りが映像として流れるが、誰ひとり人間が存在していなくて最高の地獄!もう誰も信じない!


〈まとめ〉

○楽しませてもらった
 まさかバトルを主軸としないストーリーがあったり、バトルで倒した相手のレベルが上がったり、自分の今までのRPG概念を覆すような仕様が随所に散りばめられていた。その一方、美麗グラフィックが売りのゲームがたくさん出るこのご時世にドット絵だし、爽快感を求めるアクションゲームが闊歩する中でプレスターン?バトルだし、自分の知っているゲーム性もあり、斬新さも馴染み深さも両方が楽しくて没入させてもらった。

○初めての下村陽子
 各種BGMのなかで特にお気に入りは、もちろんブリキ大王と、ストーリーも盛り上がりも含めたオディオ戦と、意外に刺さったマタンゴ屋だった。オディオ戦は静かなイントロからデンデデデンデデ・・・って入りがめちゃくちゃ好き。マタンゴ屋は質の悪いラジカセとかレコードっぽい音割れ具合がいい味出していて好きだ。
 高原のバトルBGMはギターイントロからの金管楽器がかなりイカしている。再戦に挑むと少しテンポが下がるのも丁寧で良かった。
 MEGALOMANIAの挿入演出が一番良かったのはぶっちぎりで功夫編だと思う。老師と弟子で「「旋牙連山拳‼︎」」って叫びながらBGMがかかるのが気持ち良すぎる。天才の所業。

○杉田智和
 全ての編にいる。最初の2編くらいは「また杉田だよ!ギャハハ‼︎」くらいで楽しんでいたが、半分を過ぎたくらいからは「もしかしてここにもいるのか?」と少し恐怖さえ感じた。
 最終編で金色の鯉から杉田ボイスが流れた時はウワーッ⁉︎て声が出てしまった。
 こんなところで全編に関連性を持たせるな。くそ、面白いじゃないか。

 SFC版には知力ステータスがあって高原が知力2って本当なんですか?


〈参考資料〉

○公式サイト;https://www.jp.square-enix.com/lal/

○公式ファイナルトレーラー;https://youtu.be/_F_izc7nlnU

○お世話になった攻略サイト;https://altema.jp/livealive/

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