絨毛検査について

一つ前の記事でご報告した内容について。

専門機関にて詳しい検査をしたと書いた“専門機関”というのが、“クリフム夫律子マタニティクリニック”のこと。

こちらのクリニックの夫先生は、日本で初めての胎児診断専門施設を作られたとても権威のある方。(Wikipedia等に記載) 胎児ドッグ・絨毛検査・羊水検査を専門とするクリニック。

そのため、全国各地から大阪にあるこのクリニックに足を運ぶ妊婦またそのご夫婦が多いとのこと。個人で来院予約される方も多いようだが、私は胎児水腫と診断された総合病院から紹介にて受診した。

羊水検査は15w〜からしか受けられないため、この時12wだった私は絨毛検査をすることに。

ちなみに私は羊水検査は聞いたことがあったけど、絨毛検査はこの件で初めて知った言葉だった。そんな方も多いのではないかと思う。


まず朝一番に通院し採血。そしてエコーで胎児の状態を確認する。心のどこかで浮腫み(NT)が無くなっていればいいなと考えていたけれど、浮腫みは厚くなっていた。そして採血の結果、絨毛検査可能とのことで午後から実施のために水を1lくらい飲むようにとと言われる。

検査まで時間があるため近くの喫茶店で軽く食事をしながら水分を摂り、戻ってから院内のウォーターサーバーの水をたくさん飲む。

予定より1時間近く押して名前が呼ばれ、服を着替えて診察台に上がって先生を待つ。じっと待つ。15分20分と経っても来られない。

ここで私の膀胱が限界を迎える…

「すいません!もう漏れます!!」

看護師さんにお伝えして半泣きでトイレへ。半分くらいだけ出してと言われるけどそんなことできる人いる?とりあえず残尿感満載のままなんとか膀胱に栓をする感覚で診察台に戻る。

しかしまだ先生は来られない。(この日は5組ほど検査のための患者さんがいた)

「すいません本当にもう限界ですトイレ行きます」

と叫んでトイレへ。

もちろん全部排出。なんとスッキリ……

そして戻ってすぐに先生がご到着。

「おしっこ出しちゃったのね」

すいません先生…


律子先生ともうお一人男性の先生、そして看護師さん4〜5人に囲まれ一気に診察室の緊張感が増す。

まずお腹に消毒液を塗り、嘘みたいに大きい注射針で麻酔を打たれる。これがめちゃくちゃ痛かった。

そして太い(といっても数ミリ)の金属管のようなものを絨毛に届くところまで刺す。そこにまた注射針様の物を差し込みカチャカチャと上下に動かして絨毛を採取していた。取り出した絨毛を小瓶の様なものに入れて保管。これを検査に回すとのこと。もちろん全てエコーを見ながらとても慎重な作業だった。

時間にしてほんの数分だったと思うけど、とても緊張して身体は硬直していたと思う。

取り出した絨毛を見せてもらうと、ピンク色の毛糸のようなものだった。

その後はしばらくベッドで休息し、エコーで胎児の様子を見て問題ないことを確認し帰宅する。

ちなみに検査費用は諸々で40万弱。保険適用外かつ自由診療なので技術料がかなり加算されているのかと…(その他実施している大学病院などではこの半額やそれ以下だったとの記事も拝見した)


そして翌日夕方には検査の速報が出るとのことで、コロナ禍のため夫婦揃ってzoomにて結果を聞く。

結果は、染色体異常だった。

胎児水腫と診断を受けてから散々ネットで調べ回って覚悟していた通り…

ダウン症も染色体異常によるものだが、次男の場合は別の染色体異常。詳しくは伏せるが、大変な難病で大抵が妊娠中に亡くなってしまう。また運良く出産に至っても1歳まで生きられるのはほんの数%かつ、自己哺乳できず常に病院にて治療が必要なケースがほとんどとのこと。

覚悟していても、結果を聞きながら涙が止まらなかった。もしかしたら何事も無いんじゃないかなんて、少しの希望に縋っていたから…


それから数週間後に詳しい検査結果を再度zoomで聞いた。こちらは遺伝子検査の結果。

パソコンに例えると、染色体はファイルの様なもの。遺伝子はプログラミングの様なものらしい。たしかそんなことをおっしゃっていた。

遺伝子検査でわかるのは、母体が転座保因者かどうか。

転座保因者であれば、遺伝子が過不足した精子や卵子を作る可能性があり、染色体異常のあるこどもを妊娠しやすくなるという。

これに関しては、転座は見られなかったので次の妊娠でまた染色体異常となる可能性はほぼないでしょうとのことだった。

もちろん転座保因者だから毎回染色体異常になるわけでもなく、転座がないから次は大丈夫なんてことはない。


改めて妊娠出産は色々な奇跡が積み重ならないと継続出来ないものなのだと実感した。


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