なぜ人間は「STAY HOME」出来ないのか(厳守するには「修行」の覚悟が必要)

新型コロナウィルス感染が蔓延し、感染拡大防止のために、自宅に留まることを求められています。しかし、人間が動物であることを忘れてはいけません。どんなに文明が進化して、どんなに科学技術が進歩しても、実は私達の体は「原始人」とほとんど同じなのです。

原始時代に農業はなく、私達の祖先は「食べ物」を求めて移動し、その場所の食べ物が無くなればさらに移動する生活を営んでいました。1日平均で10〜15km移動していたと考えられています。移動できない個体はおそらく命をつなげず淘汰されてしまったと考えられます。つまり私達は「毎日歩き回る事が出来る人間の子孫」にあたるわけです。原始時代の祖先は1日移動しても「食べ物」が見つからないこともあったでしょう。現在の日本では普段から毎日食事が摂取出来て、しかも自分自身で移動する距離は著しく短くなっています。これでは「糖尿病」や「脂質異常」「肥満」などのいわゆる「生活習慣病」が多くなるのも当然でしょう。話を戻すと「自宅に留まること」を求められた現在、移動距離は「足の筋力」が低下しそうな程度に減少しています。もともと「移動する能力」を備えた私達の体は「家」という限られた空間に幽閉されてしまうのです。

運動することで「うつ」や「認知症」が減少することは既に報告されております。運動習慣のない大学生を「運動なしのまま」と「運動あり」の2つに分けます。「運動あり」のグループは「記憶力」が向上することも確認されています。つまり移動に相当する様な「運動」をすることで「脳」の状態が良くなるわけです。ただでさえ「新型コロナウィルス」というストレスの上に、「経済的な心配」が加わり、さらに「外出制限=移動距離の低下」というストレスまで追加されてしまったのです。本能的なことだけを考えれば「限界を超えている」でしょう。そこで「本能をコントロールする力が弱い人」から「外出」を開始してしまうのです。いろいろな段階がありますが「外出制限」を厳格に守るには「相当な努力」が必要になるのです。

気持ちを切り替えましょう。まず、100年に一度のウィルスの発生であり、「完全な緊急事態モード」に頭を切り替える必要があります。日本人は少し「身近に危険が及ばないとピンとこない人」の割合が多過ぎます。残念ながらこの感染で「身内」を亡くされた方々はこのウィスルスの恐ろしさを痛烈にお感じになっていると思われます。この様なご遺族の方々は「フラフラ外出する人が後を絶たないニュース」を見てきっと複雑な感情を抱かれていると想像します。もう一度言います。「緊急事態」なのです。

気持ちを切り替えたところで「修行」の準備をしましょう。ずっと家にいても乗り切れるための「修行」です。勿論わざと苦痛にしろと言っているわけではありません。心構えの問題上この言葉を使用します。

修行は起床、就寝の時間を決めることから始めましょう。1日に必ず行う事(決まったルチーン)を決めましょう。食事もきちんと摂取して、ルチーンの中にラジオ体操でも散歩でもなんでも良いので「体を動かす事」を入れると良いでしょう。とにかく体を動かせば「脳」が整うからです。疑っている人は実行していない人と考えます。体の仕組みから必ず脳に良い事が生じます。注意点は普段の運動量に比べて急に激しい運動にしない事でしょう。何事もやり過ぎは禁物です。

とにかく私達の体の仕組みを正しく知り、原因が分かったらその対処の方法が分かります。「外に出たい」「移動したい」という本能に負けず、「自宅にいるという修行」を継続していきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?