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「なりたいものを書きましょう」

記事後半に性的な単語が出てくるのでご注意ください。

保育園の頃は男の子とばかり遊んでいた。主に戦いごっことお祭りごっこ(だんじりみたいなもの)。

少し大きくなると人と遊ぶより本を読む方が好きになった。

卒園ブックの「将来なりたいもの」が書けなくて居残りした。「みんなと同じケーキ屋さんにしたら?」と言われたけど甘いものが好きじゃないので嫌で嫌でたまらなかった。「花嫁さんになりたい」と書いた子の作文を見て目から鱗が落ち、感動した。

大人になったらみんな結婚するんだと思っていた。

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Photo by Afa Ah Loo on Unsplash

はじめて独占したいと思ったのは女の子だった。恋は男の子とするものだと思っていたから、なんだかわからなかったけど好きだった。他の子と遊んでいると嫉妬した。

こっそりその子に「男の子になりたいと思ったことない?」と聞いたらとても驚かれた。そして強く否定された。女の子の半分くらいは、女の子であることに納得していても、ときどき男の子になりたいものだと思っていた。

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Photo by Sharon Garcia on Unsplash

本をたくさん読むので成績がとても良かった。他の子たちから女の子でも男の子でもない「先生みたいなもの」として扱われていた。

みんなに「ももさん」と呼ばれた。あだ名で呼ばれたことは物心ついて以来一度もない。

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Photo by Gerson Repreza on Unsplash

初めての海外旅行に行くとき坊主に近いベリーショートにした。「本当の自分が現れた」と思った。とても感動した。

胸や尻が膨らむのが嫌でごはんが食べられなくなった。10kgくらい痩せた。マネキンの着ている服がどれでも着られたし、モデルのように似合った。

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Photo by Casper Nichols on Unsplash

新卒の職場ではタイトスカートやフレアスカートを履いて、オフィスレディのコスプレをした。プレイフルな仮装は大好きだった。

転職してどんな格好でもできるようになった。忙しくなってコスプレをしなくなった。

ごはんが食べられるようになった。

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Photo by AndrewBrght Photography on Unsplash

陰茎や陰嚢の形が好きで、自分についていればいいのになと思う。

肛門の形も好き。でもこれはフェティシズム的な「好き」なので少し毛色が違う。

胸や尻は遺伝的に小さく生まれたけど、胸の大きさがまだ気に入らない。
乳腺をとってもっと平らにしたい。

生理のときの自分が嫌いだから、子宮をとってしまいたい。

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Photo by Robert Collins on Unsplash

ダビデ像みたいな体つきは好き。ルノワールみたいなのも大好き。

絵の中の身体なら、特徴が出ているほど美しく感じる。

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Photo by Hossein Rivandi on Unsplash

痩せた時代に戻ることはないし、戻りたくもない。

でももう少し、身体を変えて理想の自分に近づきたい。

お釈迦様みたいな耳に憧れているのでたくさんピアスを開けている。

毎日見返したい言葉があるのでタトゥーを彫っている。

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Photo by Valentina Yoga on Unsplash

なりたいものになるために、明日は何をしよう。

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Photo by Sincerely Media on Unsplash

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