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赤い靴下 エルフィー・ドネリー作

老人と子ども 3作目

11才のマリーは公園のベンチで
右足は真っ赤な靴下 左足は黒の靴下をはいた
おばあさんと出会った。
おばあさんは右足のほうがよけいに冷えるからという。
店でおばあさんはチョコレートをレジを通さす
出てしまう。万引き?
おばあさんはエルレンホーフという精神病院に住んでいる。
マリはときどきおかしなことを言うおばあさんに
戸惑いながら心を寄せる。
今でいう認知症だろうか?
この本は年を取って頭の働きが衰えた人間を
取り上げた一冊である。けれど、
衰えたといっても 考える力のごく一部にすぎない。
老人問題に関心を呼び起こし 精神治療に
新たな方向性を示した一冊と言われている。
「惚けた」というきめつけは、老人と
周囲との関係を大きく広げてしまう。
マリーとおばあちゃんの信頼関係は
少しずつ強固なものになっていく。
自然から生命を与えられたものは
成長し盛りを迎え、衰え、そして死ぬ。
死ぬ過程が大きな意味を持つ。
その過程で子どもが伴走してくれたら、
どんなにこころ安らぐことだろうか?



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