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新型肺炎が広がり続ける韓国に、在韓米軍までもがNoを突きつける。

どうやらこの決定が在韓米軍撤退のきっかけになりそうだ。
新型肺炎感染者が増え続ける韓国には、既に世界106カ国が入国規制を実施しているが、そこに米軍が加わった。
とにかく、この決定に至った理由になったであろう「現実」から話を始めよう。
中央日報の記事だ。3月5日配信のものなので、データが古いことを前置きしておきたい。


在韓米軍で5・6人目の新型肺炎感染者が発生…大邱米軍基地
3/5(木) 9:32配信 中央日報日本語版
 在韓米軍で5、6人目の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の感染者が発生した。
 在韓米軍司令部は5日「大邱(テグ)に駐留中である在韓米軍の家族2人が新型肺炎検査結果、陽性反応が出た」として「5人目と6人目に新型肺炎の確診判定を受けた在韓米軍関係者」と明らかにした。
 在韓米軍の5人目の感染者は在韓米軍将兵の家族で、先月26日から自宅隔離中だった。自宅隔離中に他の在韓米軍関係者などと接触したことはないと在韓米軍は伝えた。

 韓国疾病管理本部と在韓米軍保健専門家は他人との接触がなく自宅隔離をしていたため疫学調査が必要ないと判断した。感染者は米軍病院の監視と治療を受けながら隔離されている。
 在韓米軍は先月19日、大邱・慶北(キョンブク)地域の新型肺炎感染者が急増することで危険段階を「低い(Low)」から「中間(Moderate)」に引き上げた。25日には韓半島(朝鮮半島)全域の危険段階を「高い(High)」に引き上げて維持中だ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200305-00000015-cnippou-kr


この時点で大邱の基地は学校など一部施設が封鎖されていたが、それでも米兵の感染が防げなかった、という記事だ。
ここでは5、6人の感染者が確認されたとし、それぞれ自宅待機となっていると伝えられている。
しかし、この時にはもう「それだけじゃ済まないだろう」と見られてもいたわけだ。
何故なら、問題になっていた新天地イエス教会へ足を運んでいた米兵がいたことがわかっていたからだ。
この宗教団体についてはこの記事でまとめているので参考にしていただきたい。


韓国を新型肺炎テロで席巻する新天地イエス教会とは、こんな集団だ
https://note.com/momo19992000/n/nc4eb7677c8ae


更に、大邱に居住していることを隠してソウルの病院で治療を受けていた患者がいたこともわかり、その病院が封鎖される騒ぎも起きた。
韓国ポータルのソウル新聞の記事だ。グーグル先生に登場願っている。


大邱居住隠し70代確定… ソウルのど真ん中白病院の緊急治療室の閉鎖
2020.03.09 午前5:08
[ソウル新聞]
先月29日、麻浦区の娘の家に上がってきて
他の病院の診療拒否れると「大邱」隠し
「ソウルに住んでいる”住所麻浦に書いて入院
通っていた教会副牧師確定後になって打ち明けて
生後4週間の新生児、全国最年少確定者
大邱行ってきた8歳小学生確定… 親は、音声
恩平33歳の男性、区役所・住民センター立ち寄り閉鎖
ソウル中区ソウル白病院に入院していた78歳の女性患者が、コロナ19に確定判定され外来、緊急治療室などの病棟の一部が閉鎖された。 この患者は、医療スタッフが数回確認しても、大邱居住の事実を故意に隠していたと伝えられた。
8日白病院によると、この患者は、大邱にとどまっ先月29日、ソウル麻浦区の娘の家に上がってきており、嘔吐など消化器症状で、3日からこの病院に入院していた。 この日の午前7時コロナ19に確定判定を受け音圧病室に隔離入院しているが、午後に他の国の指定病院に運ばれた。 病院はこの日午前9時以降入院・退院、部外者の訪問を禁止し、全従業員の移動を禁止した。
病院関係者は「この患者は、元ソウルの他の大規模病院に通っていたが、コロナ事態以後の診療を拒否された。 これに ‘ソウルに住んでいる」と嘘をついて、私たちの病院の緊急治療室を訪問した後、入院した」と述べた。
・・・
https://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?oid=081&aid=0003071901


他地区でも大邱の名前を見て診察を拒否する病院が出ているほどのホットスポットにある米軍基地が無事で済むわけがなかった、ということになる。
そして、今日この決定が下された。
産経の記事をコピペしたい。


米陸軍、イタリアと韓国への渡航制限 演習交流行事を禁止
3/9(月) 0:22配信 産経新聞
【ワシントン】ロイター通信によると米陸軍は8日、将兵に対しイタリアと韓国への渡航を制限することを決めたと伝えた。イタリアと韓国に駐留する将兵が国外に渡航することも制限。自衛隊を含む外国の将兵が米陸軍との合同演習などに参加するのを禁止することも決めた。
イタリアで米海軍兵士1人、米南部バージニア州で海兵隊員1人の感染が確認されたのを受けた措置。米陸軍兵士1人も韓国での感染が確認されている。
外国軍との交流では、米疾病対策センター(CDC)が定める3段階の渡航水準で「渡航警戒地域」(レベル2)以上に指定された国からの留学生による米軍との演習や交流プログラム、親善訪問への参加を禁止。現在、レベル2の対象国には日本が指定されている。最高水準の「不要不急の渡航中止」(レベル3)の対象国は中国、韓国、イラン、イタリア。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200309-00000503-san-cn


記事では渡航制限とされているが、これは事実上の禁止だ。
具体的に言えば韓国とイタリアへ、米兵は行くことができないし、駐留している者は出国ことができなくなったということだ。
そして、アメリカ陸軍の演習に他国軍が参加することも禁止された。つまり在韓米軍は韓国軍との合同演習もできない。
要するに朝鮮半島で在韓米軍は事実上活動を止めることになる。

とは言え、基地内で感染者を出してしまった時点で、アメリカ軍がいつまでも兵士を危険な基地に置いておくことはできなかったはずだ。
何しろ、軍隊において伝染病の罹患は致命傷になりかねない。なので、早め早めの対応が原則だからだ。
逆に、在韓米軍の米兵が撤収を終えているからこそ決定を下すことができたとも言える。
要するに事後報告にて御免、ということだ。

在韓米軍の撤退については、朝鮮半島の軍事バランスを著しく乱すものとして韓国政府も危惧していたものだった。
昨年から50億ドルの防衛費請求で揉め続け、今に至っても今年の防衛費が妥結していないとは言え、まさかまだ2019年の予算が生きている3月にそれが済んでいたとなれば、文在寅たちが受けるショックは大きいだろう。

しかし、動き自体をアメリカ軍が進めていたことは確かだ。
ソウルから離れた平沢基地に司令部を含め移動していること、家族の帰国が済んだことを示すソウルでのアメリカンスクールの閉鎖、こうした事実は全て在韓米軍撤退の布石と見られていたからだ。
なので、予定が前倒しになっただけという見方もできる。

何にしても、米軍の決定は韓国が自軍だけでの防衛をしなければならないことも意味する。
だが、今の韓国を守っているのは蔓延を続ける新型肺炎ウイルスだと言っていい。
何しろ、北朝鮮はこのウイルスの侵入を許せば国が崩壊するとまで言われている。
わざわざ自国兵士を感染させるような進軍などできはしないのだ。

しかし、現実問題として現在の米韓それぞれの新型肺炎事情を考えると、どちらかの国で防衛費交渉を再開することは難しいだろう。
しかも、予測の通り在韓米軍の兵士が韓国を離れているのなら、仮に交渉が妥結してもすぐに米軍が元の態勢に戻れるわけでもない。
軍事的な空白期間の短縮は事実上無理だと言っていい。

不思議なものだ。
新型肺炎がペンディングの連続で進んできた物にどんどんケリをつけていくことになろうとは。
まさか在韓米軍撤退という、米韓同盟の根幹にある最重要アイテムでさえ、待ったを許さない、こんな展開を迎えるなど誰が想像できただろうか。

だが、それが現実になる。
アメリカが肺炎汚染を理由に韓国を見捨てるのだ。コロナウイルス、恐るべし。

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