Ｎｏ15　カステラ完成

ワオ　できたね。
粗熱が取れたらラップで包むとかそんな事は　今の私たちには関係ないと思うな。だってこんなに美味しそうな甘い香りに包まれているんだもん。食べた～い　早く食べた～い！

みんなでハーブティーの用意をしてカステラを試食することになりました。
『あ～　おいしい　思い出すなあ　ハルちゃんのカステラの味。』
『マーチルは本当に美味しそうに味わっているわね。ハルちゃんの事を知ってるのはあなたとミケだけだから、ここで思い出話をしてもらえないかしら。どんなことでもいいのよ　そうすることでハルちゃんを元気づけられると思うから。』

パフに促されてマーチルが話してくれました。
『ハルちゃんには　口癖があったよ、
”誰かの為に美味しい物を作ろうと思ったらそれだけで　もう料理の半分は完成している”って』
ふ～ん　なるほど　何となくわかるような気がしますね。
『それからこんなことも言ってたよ。
主婦は失敗しない　方向を変えるだけだって。』
あっ　それはどこかで聞いたことがありますよ。私のお母さんも言ってたよ。えっと　”ダーリンは外国人”とか何とかっていう本に書いてあったって。その時は確か　”芸術家は失敗しない　方向を変えるだけ”
だったと思うけど　この言葉は主婦にも適用できると言ってた気がする。
作った料理が明らかに失敗した時に　何やら分けのわからない料理に変身させて　その後で言い訳がましくこういうことを言ってたような・・・。