移動の民。
山積みのタスクと、タスク進行の手掛かりとなる僅かな情報を残して、彼はアフリカへと旅立った。ほとんどの締め切りが、彼の帰国直後。途中、電波のほぼ入らぬ地に入ル。
国境近くでzoomに入れないという彼不在の中、彼の友人たちと彼発案のプロダクトに関するミーティングをする。
愛と仕事は、混ぜるな危険。そんなことを言ったひと月後、混ぜまぜにやらざるを得ぬ水無月に入ル。
五月、家にやって来た星読み人が、「これからとっても忙しくなり、なんでもやれるところまでやって自分の限界を測る」と言っていた。気が付いたらそうなっている。会社の仕事も忙しなくなってきた。
星読みの彼女は、私にとって彼が碇だと言っていた。逆じゃないか?と思ったが、違うらしい。こういう重石みたいな存在がないないと私は、ふわふわと気移り、移動してしまうのだと。精神的移動の民は私の方なのかもしれない。そういう面もある。
私は、星も先も読めないけど、目の前に星屑みたいに飛来するあれやこれやを、ひとまず1ヶ月は受け止めてみよう。
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