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BtoB 商社務めルート営業に必要な意識配分について

こんなチンケなNOTEの影響や読者層なんてものはいないだろうが

このNOTEの中で商社に入っていてルート営業されている人ってどれぐらいいるのだろうか。一般的なルート営業の定義はここでは割愛するが私が言っているルート営業とは、主にエンドユーザーではない企業対企業との営業のみに定義する。

ルート営業は新規と既存の取引先の営業があるが、構築された企業の信頼が大きければ大きいほど、歴史の中で競合他社から仕入れを勝ち取った実績があればあるほどその営業先を任された営業マンにはおいしい取引先になる。

例えばだが毎月の売り上げ目標があり、あなたが月間2千万円の目標があるとする。仮に任せられた既存営業先が平均1800万の売上がある場合、あなたは200万の弱小得意先に注力を注げば毎月目標を達成できる一流営業マンでになれるのだ。

極端な話だが、あなたが寝ていても遊んでいても、一社でかい得意先の担当になってそこが売上を勝手にあげてくれれば、あなたは上司や会社から

「〇〇、お前、今月も達成したようやったな!」

「お前らも〇〇を見習って売上しっかりやれ!」

と褒められて評価も上げられて、賞与もアップするのである。

こんなおいしい営業があるかと思えるし、エンドユーザーへのほぼ新規営業をやっている私からすれば腹立つ事この上なしだが、ルート営業の本質にたどり着くと

優良得意先への絶妙なチキンレースを強いられるストレスマックスの営業だという事だ。


上司や会社の幹部にとって実は超優良得意先を任せる上での「何もしてなくても評価が上がる体制」である事は重々承知でちょっぴり絶妙なスパイスをその営業マンに加えるのであった。つまり超優良得意先の前年売上数値+もう一社か二社の得意先がないと達成できない目標数値を営業マンに持たせるのである。

となると、持たされた営業マンのひと月の活動や数値イメージはどうなるかと言うと毎月の目標金額2000万。営業日数を20日と過程した場合、1800万勝手に上がる優良得意先に営業エネルギーをかけず15日間を弱小得意先へのエネルギーを使うだろう。もしかしたら20日の内一日たりとも使わないなんて営業マンもいるのではないだろうか。エネルギーを使わないというのはどういう事かと言うと

・顔を出さない

・情報配信をしない

・伝票処理や商品の手配のダブルチェックは経理事務にまかせっぱ

・主力商品の市場相場にアンテナを張らない

という事だ。企業が大手であればあるほど上の事は気にせずとも、むしろあなたの存在あるなしに関わらず勝手に数値を上げてくれると思う。

君がエネルギー配分を見誤りどちらに注力するかの形が上手くなければあなたは些細なきっかけで優良得意先から持たれる事になるのだ。

一般的に弱小取引先とは、つまり市場に置けるエンドユーザーや販売網などの営業能力が低いという事を表す。

優良得意先とは、営業能力が強い事になる。仮に上記理論の元、弱小得意先をあなたが成長させようとしたり、一生懸命顔を出してもそもそもやる気がないか、営業販路網を伸ばせる力がないかもしれないので売上を一緒に作ろう関係を構築するのは時間が掛かる。だからこそ、この絶妙な目標達成には難儀な事になるのだ。そこの絶妙さ加減の取引先回りを任せている企業ならかなりの食わせ物だ。

あなたが弱小取引先に熱を上げている間のありがちなヘイトのきっかけは伝票ミスや仕入れ価格のミス、発注ミスだ。この情報をあなたに発信するのはその優良得意先の事務(主に女性)の方々だ。

普通ミスが発覚したら迅速かつ誠意ある対応として謝罪と訂正を物流に行い発注した商品の引き上げ時期など全て一体完結で行うのが筋だ。(とりあえず商品取引の営業前提にしてね)

今まで上記絶対条件の処理が別の得意先への時間優先経験則からくる得意先が困らない売上時期や工期時期のタイミングという身勝手な思い込みで後回しにする事が2回以上してしまった場合、あなたにあった信用財産が100を最高値としたら30ぐらいまで落ちる可能性があるのだ。

まず後回しや事務の方々に態度に出してきた場合、往々にしてあなたの会社を繋いでいる一線級の営業マンの耳に入る事になる。

「あの〇〇商事のAさん、今まで結構すぐ対応してくれたのに、最近適当すぎますよ」

「早く伝票処理したいのに、Aさん全然伝票を送ってくれないの」

「また仕入れ価格違いますよ」

「私が間違ってるって電話するとあからさまに態度違うんです。社長や営業マンには良い顔するのに」


「担当になったときは誠実な人だと思ったのに、何か最近Aさんにはがっかりする事多くなったな」


最初に言った通り、優良得意先の営業マンとはつまる所、市場の最前線のアンテナを張り巡らせてる人間の場合が多い。常に市場価格や流行の機微、数値を作る能力は商流の間にいる商社やBtoB営業の人間とは比べ者にならないぐらい人を重視する。

事務への応対がおざなり=会社の数値を作れない

発注ミスの対応が遅い=お客様への満足度が低くなり会社の信用が遅くなる

仕入れ価格が違う=決めた取引間の情報の伝達能力や責任能力が低い

市場アンテナがない

顔を出さない

新商品情報などのリサーチがない


つまり、信用と信頼を構築して一緒に売上を作っていくパートナーとして見合わない取引先という結論になる。


そんなある日、優良得意先の営業マンから一本の電話があなたにある。

「Aさん悪いけど今後あなたと〇〇という商品は取引せずB商事から仕入れる事にするわ」

そうすると天国から地獄へ、得意先の販路を潰したあなたは100倍返しの悪評化、役職なら降格、得意先のルートは新規顧客ルートのみあるいは事務の商品発注掛かりに戻りになるか左遷で飛ばされる。


といった過酷な罰があるのだ。ルート営業の販路を潰すというのはとどのつまりそこの商圏内であなたが営業する道はもうないということ。。。。


新規顧客営業の場合、本来は不本意だが、仮にお客様への不信感で嫌われても100ある販路の1個が無くなるだけ。だがルートに置けるでっかい得意先を失う事はあなたの営業という価値観を全て失うという事。

でっかくておいしい売上ではあるが、損失もはるかにでかいしリスクもでかい。

あなたは一流の商社に入れました。上司が言います。

「君の売上目標は月間5億円にしたいんだが。なあに大変かもしれないが君への得意先ルートに10年以上付き合いがある企業を任せたい。そこで平均4億円売上がある。だから1億円だけ売上作れば毎回目標達成だよ?やってみるかね?」


やってみる?


終わり



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