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【立つ】鉄壁のウォーキング力 5つの歩行術 其の壱

鉄壁のウォーキング力をつける歩行術 
立つ    歩きの型 歩くための準備


 何でも型が大切です。ウォーキング力をつけるためにも、その前に歩きの基本的な型があります。

 歩きの型、それは、まず「しっかり立つ」ことです。

 立つ・スタンディングは、歩くことよりも基本的な運動です。「立つなんて、運動ではない!」と思うかもしれません。

 しかし、しっかり「立つ」ことは以外と難しいものです。間違いなく運動です。

 意識しないで立つと重心を右や左にかけてしまって、長い時間しっかり立つということは、体の筋肉のバランスが必要になってきます。

 現代人に多いパソコンやスマートフォンの画面を覗き込む姿勢は、上体が前かがみになって顔が前に突き出し、背が丸まり、肩がすぼまった状態です。このように前屈みで立ってしまっている人は少なくありません。これは体の構造からすれば、かなり無理をしている姿勢です。胸を圧迫し、呼吸は浅くなり健康上も好ましいとは言えません。

 では、身体に良い姿勢、立ち方とはどのようなものでしょうか? 私が参考にして実践している日本武士の宗家で鎌倉時代から続く小笠原流の立ち方です。

 小笠原流の教えでは、 立つ姿勢は基本中の基本

 頭を上に持ち上げ、耳は肩の上に置き、顎を軽く引き、首と襟の間に隙間ができないようにします。

 体をすっと伸ばすだけでどこか窮屈な感じが消えていくのが分かると思います 。体にとって自然で無理や無駄のない姿勢が基本とします。

 さらに大切なのが身体の重心です頭のてっぺんから足の裏まで体に一本の線が通っているかどうかで立ち姿の美しさが決まります。

 そしてそれは体のどの部分にも余計な負担をかけない自然な姿でなければなりません。ところが学校で習う「気をつけ」は立ち方を教わっても、体の重心の位置までは教えてもらっておりません 。

 小笠原流を参考にしたウォーキング力を高めるための良い立ち方とは

力学的に安定している
筋肉にかかる負担が少ない。
内臓を圧迫しない
正しく脊柱(背骨)に沿っている。


 これを実践するにはどうするか?

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 立つ姿勢は次のようになります

1)まず両足は平行に揃えます(足幅は完全に閉じた状態か少し開いた状態)。 


2)重心は両足の間におく、そして足の土踏まずの中央よりやや少し前に意識をもっていきます。

3)するとほんのわずかに前掛かりの姿勢になります。

4)首筋がまっすぐになるように首の上に頭を軽く添えます。頭を天井からワイヤーで引っ張られるイメージです。

5)頭は耳が肩に垂れるように、顎が浮かないようにそえて、お腹を少し上に持ち上げると、背骨は良い状態になります。背骨は真っすぐではなく、S字カーブを描いていることを意識します。そうすることで、背骨に重心がかかったり、力を入れて胸を張ったり、体をこわばらせることを避けリラックスした状態になります。内臓を圧迫することもありません。

6)さらに肩を後ろに軽く回して、力を抜いて左右の鎖骨を平らにして、腕を静かに下ろします。手を自然に下げ伸ばすような気持ちでいると肩甲骨と鎖骨が下がっていきます。

 最後に腕は自然におらしているとき、手のひらを軽くひらき、小指に意識を持たせると指がきれいに揃います。

 このようにして胸に息を詰めず、静かに呼吸をすれば内臓の諸器官を圧迫することもありません毅然とし伸びやかな姿勢となります。

 これが歩きの型となります。この型がしっかりできていれば、準備運動をしなくても、良い歩きができるようになります。


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