011｜失業日記｜免許更新

月曜日、朝イチで運転免許の更新に行った。

この5年間、無事故無違反だったので優良者講習を受けた。30分の講義の内容は新たに加わったルール…スマホなどの脇見運転、あおり運転に関する罰則や自転車が加害者となる事故について注意喚起など。

県内の交通事故の発生件数も説明された。
他県との比較、高齢者事故の割合など具体的な数字が並ぶ。
いつもと違って他人事ではなく感じるのは、
スライドの表、今年の死亡件数の数字の中に知り合いが含まれているから。

記憶に新しい話で、私が9月に仕事（接客）を辞めて間もなく、数ヶ月に1度お店に来ていたお客のAさんが交通事故で亡くなった。

私の家にはテレビがない。たまたま車を運転していた出先で、カーナビのテレビで流していたニュースでそのことを知った。死亡事故の報道、地域、年齢、名前を聞いた瞬間、まさかと思った。とにかく信じられなかった。

同じ街に住んでいれば、またどこかで会うかもしれないと思っていた。まだ若く、あまりにもかわいそうだ。安定した職について人生を走り出したばかりだったのに。Aさんが、これから手に入れられたであろうあれこれを想って悲しくなった。

その日、その時間、車に乗ってテレビ（ラジオをつけている方が多い）をつけていなければ知り得なかった。偶然が重なって耳に入ってきたということは、自分にとって知るべきニュースだったのだと思う。

その日以来、Aさんのことをよく思い出している。何も出来ることがないので、せめて忘れないでいようと思う。そして、運転に気をつけることはもちろんだけど、避けられない「まさか」があることも気に留めておく。