もくめ書店〈酒井七海〉

書店員。海外文学好き。山梨県道志村に小さな森の本屋さん「もくめ書店」をオープン。お問い合わせ、ご連絡はこちらまで sakainanami0207@gmail.com Twitter@onakaitaichan

もくめ書店〈酒井七海〉

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#1 noteはじめます……決意表明のようなもの

はじめまして 酒井七海と申します。 とある本屋の書店員をしております。 ツイッターなどで交流のある方々、初回の「はじめての海外文学フェア」の時からお世話になっている方々、はたまたご縁あり通りすがりでご覧になってくださっている方々、改めてどうぞよろしくお願いいたします。 最初に簡単に自分のプロフィールを書いておくので興味がない方はもうザザッととばしておくんなさい。 ほぼ10年前に丸善書店にアルバイトとして入社。そこで4年間文芸担当として働いておりました。業界でも知る人

    • 10月に読んだ本

      10月はなんと2冊しか読めず、 もう1冊読めるかなと思ったのですが、後半は自店のイベントが怒涛でまったく読書の時間がとれずでした。 来月はもう少し読書ができるといいなと思います。 『夜の日記』ヴィーラ・ヒラナンダニ 山田文訳 作品社 主人公は現在のパキスタンに住むヒンズー教の女の子ニーシャー。 ただ当時はインドとひとつの国でした。 イギリスからの独立とともに、二つにわかれてしまった祖国はイスラム教とヒンズー教にもわかれて争いが巻き起こり、その争いに巻き込まれていく家族を描

      •  9月読んだ本

        9月前半はほとんど本が読めなくて、後半にスピードをあげて読んだ3作、9冊。 どれも素晴らしい内容でかなり強く印象に残りました。 やはり読書会で読んだ風船爆弾の本はたくさんの方の感想が交差したこともあって、本当に読めてよかった1冊でした。 『女の子たち風船爆弾をつくる』小林エリカ 文藝春秋  今月の読書会の課題本として読んだこの1冊。改めて自分の感想を。 読めて本当によかった作品でした。 ”わたしは、わたしは、、、”の連なりからなる独特の文章はまず真っ先にジュリー・オオツカ

        • MOKUME BOOK MAGAZINE vol.20

          こんにちは、こんばんは、おはようございます。 信じられないスピードで9月が終わろうとしていて、もはやすでに今年は終わったんじゃないかと、今から心構えとして思っておこうなんてよくわからないことを考えているうちにやっぱり終わった9月であります。 今月はお天気が不安定で台風の影響で雨が多かった印象でした。 ようやく復興の入り口が見えてきたかのように思っていた、能登半島が再度被害にあってしまい、本当に気持ちをもがれるような思いでニュースを見ていました。現地の方々にとってはその比じゃ

        • 固定された記事

        #1 noteはじめます……決意表明のようなもの

          8月に読んだ本

          今月はまたなかなか本が読めず、3冊にとどまりました〜 でもどれも全然違って全部よかった。 濃い読書でした。 『新百姓宣言』おぼけん ている舎 こちらは、もくめ書店でずっと推している雑誌『新百姓』を出すにいたった考え方をまとめた1冊。 現代の資本主義を否定はせずにまた新たな社会システムを考案している1冊です。人新生ともまた違う、クリエイティビティをベースに ”新百姓” という生き方を提唱しています。 人間が生きるうえで何が喜びなのか、それは何かを作り出すということではないか

          MOKUME BOOK MAGAZINE vol.19

          おはようございます、こんにちは、こんばんは 史上最強と言われている台風10号の雨がものすごくなってきた今、前の川を大きな岩がごろごろ流れていく音を聞きながら書いている今月のメルマガです。 無事に送ることができますように、、、笑 8月も連日の猛暑と突然の雨に悩まされ、なかなか予定通りにことが運ばない1ヶ月でした。 予定していたイベントも3本中2本が天候によりなくなり、結局1本だけになるというトラブル続きでしたが、その1本が最高でしたので今月はそのレポートからしていきたいと思いま

          7月読んだ本

          『音と言葉の日々』橋下亮二 十七時退勤社 十七時退勤社という個人レーベルを笠井瑠美子さんとふたりで立ち上げた橋本さんの日記本。 日記本というのは読んでいると誰かの生活を覗き見いているような、そんな不思議な感覚になる。もちろん本人が書いている文章を読んでいるので、生活そのままのわけがないし、省かれていることろはたくさんあると思う。でもその代わりに見ているだけでは覗けない、頭の中で何を考えているのかというところも読めるのが日記本だ。だからよりいっそうその人にとって何が大切なのか

          MOKUME BOOK MAGAZINE vol.18

          おつかれさまでございます。 7月も終わり、メルマガをお送りする日となりました。 いやはや連日かなりの猛暑ですね。 日本全国記録的な酷暑の夏。 道志村は他の地域と比べればだいぶ過ごしやすいとはいえ、日中は30度越えの日がこれまで見たこともないほど続いています。 なんだか記憶も朦朧としてきますね〜 今月何してたっけ、、、 とりあえず思い出しながらいってみましょ

          6月読んだ本

          今月もやっぱりあまり読めなかったー どんどん減っていく読書量にどんどん増えていく積ん読で、もはや読みきれない量の本がわたしの積ん読棚に(もはや積ん読ではなく大きな本棚に収まりきれなくなりそうな量、、、) そして結局仕事で読まなきゃならない本ばかり読んでいるという現実であります。 まさに今月は見事に仕事で読んだ本ばかりだったんだけれど、大好きな作品なのでまったく苦にはならず、むしろ再読だったにも関わらず心から読書を楽しめました。その1冊がこちら 『ストーナー』ジョン・ウィリ

          MOKUME BOOK MAGAZINE vol.17

          みなさまおつかれさまでございます。 今月もブックマガジンをお送りする日がやってきました。 気づけば2024年も半分が過ぎてしまったんですね。 こわやこわや〜…… 振り返ると、怒涛の半年であった気がしています。 もくめ書店としては、今年はつるのもりマルシェや水源の森からマルシェといったマルシェへの参加、そして未来屋書店さんとのコラボもあり、活動がよりいっそう広がったなと思う半年でした。 でも1番大きかったのは能登半島、輪島市で避難生活を送っている方々に本を持っていけたことだと

          MOKUME BOOK MAGAZINE vol.16

          こんにちは、こんばんは、おはようございます。 みなさまお元気ですか。 5月ももう終わり、あっという間に6月にはいりますね。 道志村は緑が青々としてきて草木ものびのびと成長しています。 目に入るものがほとんどすべて緑の世界で、とても気持ちがいいです。 まだまだ朝晩は肌寒いですが、日中は半袖ですごせる日も増えてきましたよ。 もくめ書店も5月はお天気もいい日が多く、イベントも多かったのでたくさんの方に来ていただけたなと思います。 売上もなんと過去最高額を達成しました。気づけば、

          4月読んだ本

          だんだん本当に読んだ本が少なくなってしまって、このコーナーは果たして続けられるのか不安になってきた感じですが、、、 先月はなんと2冊しか読めず、、、、 もう少し読書時間、増やしたいなぁ。 1冊目はこちら 『エンジェルフライト』佐々涼子 集英社 先月の読書会で読んだ佐々涼子さんの『夜明けを待つ』から、佐々さんの他の著作も読みたくなり、まずこちらを手に取りました。 国際霊柩送還という仕事があるのは、なんとなく知ってはいましたが、具体的にどんなことをするものなのかは全く知らず、

          MOKUME BOOK MAGAZINE vol.15

          みなさま、こんにちは、こんばんは もう桜も散り、新緑が美しい道志村です。 この季節の緑は本当に瑞々しくて、エネルギーに満ち溢れていて好きです。 さまざまな花が入れ替わり立ち代わり咲き始めるのも心楽しく、とはいえもくめ書店の庭はおおかた鹿に食べられてしまうのであまり花がないのですが、それでも咲いているものを見つけては可愛いなぁと癒されています。 現在ゴールデンウィークに入ったところで、どこもかしこもにぎやかです。久しぶりに活気あふれる道志村になってきたなぁとそこも嬉しく感じてい

          3月読んだ本

          2月の読んだ本アップし忘れごめんなさい。 今月も本当に本が読めず。 なんだかどんどん読めないレベルが上がっており、ますます読めてません(無念)。 2月の後半読んでいた本であまり好みに合わないかもと、このまま感想を言わなかったら察してくれと言っていた本があったんですが、それが最後まで読んでみたらすごくよかったんで、まずそれから紹介させてください。 『神よ、憐みたまえ』小池真理子 新潮文庫 これが700ページ以上ある大作だったんですが、最後の最後でそれまでの気持ち悪さや嫌

          MOKUME BOOK MAGAZINE vol.14

          みなさんこんにちは、こんばんは。 3月も終わり、明日から4月ですね。 新学期、新生活と生活が変わる方もいるかなと思います。 春はふんわりと優しいようで、ときどき大雨、大風、雷、雹、その全部がいっぺんにきたりすることもあり、なかなか激しい気候の変化をあじわう季節です。 しらないうちに疲れがたまっていたり、心が落ち着かなかったりする季節でもあるので、ご自愛ご自愛でのんびりゆったりする時間もあえて設けましょう(特に自分に言っております……) では今月も盛り沢山でいってみましょう〜!

          MOKUME BOOK MAGAZINE vol.13

          みなさまこんにちは、こんばんは、おはようございます。 2月は毎年本当に早くすぎますね。 今年は閏年だから1日長いというのに、それでも早いです。 自分の誕生日や親戚の誕生日もあったりするので、個人的にイベントも多くてさらにあっという間に感じるのかもしれませんね。 今年の誕生日はすごくうれしかったことに、家族や村の友人たちがみんな手作りのプレゼントを持って来てくれて祝ってくれたこと。 氷でできたケーキ、本物のケーキ、お菓子、子どもたちが描いた絵、手紙、木彫りのお皿、道志村でとれ