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楽しかった週末の話

大分の山に囲まれた小さな町の

小さなシェアハウスで3日間過ごしてきました。

小山の頂上にある神社や、町で1番夕日が綺麗に見える高台の公園。

蔵書が豊富な上に、配置や紹介の仕方にも創意工夫が溢れていた地域図書館。

駅前のパン屋のみかんパン。電車の隠れた写真スポット。

常連さんしか来なさそうな小さな温泉や、田植え真っ只中な時期の美しい棚田の景色。

大分スペース観光地 の検索だけでは絶対に見つけられそうもないところを、そこに住んでる人が嬉しそうに紹介してくれました。

その土地に住む方の「暮らし」の中に、私にとっての非日常を見つけるのが好きです。

だから、一人旅の時は基本的に誰かと交流できるような工程にしています。

そしてGoogleマップ片手にお散歩中、町で誰か見つけたら、ちょっと勇気を出して話しかけます(不審者)

「観光」というものが私の中ではそんな感じになりつつある、今日この頃です。

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前置きが長くなってしまいました。

今回の旅行でとても印象深かったことを書きます。

私が泊まったのは、ある家族が経営、そして住んでいるシェアハウス。

日本各地から移住してきた社会人や、大学を休学している学生さんも住人として住んでいました。

おのおのの目的のもと、この町に訪れてきたようです。

3日間、彼らといろんな話をしました。

それは、理想の人生についてだったり、今の仕事のことについてだったり、結婚のことだったりしました。

初対面の人だからこそ話せることもあったし、一風変わった経歴をもつ彼らの話は、私にとって良い刺激になりました。

ある人の、自分を「ブランド化」したような仕事ぶりや、好きなものに対してまっすぐ取り組み続ける姿勢を見て本当に憧れました。

ただ、一個のことを続けていくことは、生半可な気持ちでは成し得ないことも知っていたから、私が見ることのなかったその人の今までの苦労を想像しました。

そして、場所に囚われずに仕事をするということは、それなりにスキルや専門性が求められるのだと、改めて感じました。はぁあ。

ある人とは、なんと地元が市町村単位で一緒でした。

思わぬところで世間の狭さを実感しました。

お互い東京に住んでいたことがあって(私は現在進行形😭)「東京のここが最悪」ばなしで、盛り上がりました。

人が多い、空気が汚い、自然がない!!

よく田舎の人が都会の悪口いうときの文句です。()

じゃあ東京に住んでよかったことって何?

帰りたくないと浮かない顔をしていたら、そんな話をしてくれました。

まあ、交通の便がいいから旅行しやすいよね、
主要なイベントは、だいたい東京であるよ
趣味が充実しそうだね
面白い人と出会えるかも

「まあ、もう二度と住みたくないけれど、上京して良かったと思ってるよ」

そう言われて、なんだか的を得られた気持ちになりました。

住みやすいわけないけれど、ここに住んでいるからこそ得られたものが、たしかにあったなと思いました。

ある20歳の女の子の言葉がとても刺さりました。

いろんな人の経験や考えを聞いたら、人間なんて生きてるだけで十分だって思えるようになった。

だから「こうしなきゃ」「こうでなきゃ」って意識高くいなくても良いやって思えた。

(((いや本当に、そうだよなあ、そうだよなあああ)))

きっと、彼女が出会ってきた人達は、満足することが得意だったのだと思います。

満足するためにできる範囲で、すぐに行動に起こせる、そして、今あるものに目を向けられる人だったのだと思います。

ふわんと素朴で可愛らしい雰囲気の彼女だったけれど、どこか体の中に硬い芯が通ってるような、凛とした覇気を垣間見たりしました。

彼らは皆、一つ屋根の下に住んでいます。

彼らは、他人だけど本当の家族みたいに、しょうもない話で盛り上がり、一つ鍋のスープをみんなで分けて、ある住人のダサい(?)私服を、その人らしいと笑って受け入れてました。

思い思いの生活の中で、短い期間の中で、ずっと前から家族だったかのように人と人とが緩やかにつながっていました。

それが、私にとってはとても魅力あるものに思えたのです。

そのまんまのその人らしく、

誰かの言葉に左右されず、好きなことに没頭して、

好き勝手に放心して、面白い時に笑っていれば、

人は自然にその人のありのままの姿を受け入れるようです。

自由な彼らを見て、そう思いました。

彼らみたいな関係の築き方は、私の中でまさに理想だったし、いつかこうなりたいと心から思いました。

特別優しくしたり、気を使う必要なんてなくて、とりあえず受け入れる。受け入れて、誰に対しても正直で素直でいること、逃げずに向き合うこと。

人と人とのつながりを形作る、根源的なものを少し見られたような気がしました。

今回の旅行は、観光よりも人との交流に終始していた気がします。

こんな旅もいいなあ、

私の凝り固まったつまらない考えを、こねこね柔らかくして新しい風を吹かせる。

そんな誰かに会いにいく、贅沢な寄り道みたいな









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