ポルノに人生を破壊されかけたっていう話

ポルノはれっきとした依存症の一つである。
少なくとも私にとってはそうだった。

この記事を訪れて下さった方は、ポルノを止めたいと思っているが
止められないorポルノに苦しんでいる知り合いを持つ等の人であると思う。この記事があなたにとって少しでも役に立つ内容になれればと思う。

ポルノ依存になる人の多くは
幼い内にポルノに出会う→使用頻度が増えていく→どんどんコアなものを
求める様になる→生活がポルノ中心に置き換わっていく

という経過を辿る様に思われる。

私自身最初にポルノに出会ったのは中学1年生の時だった。
見てはいけないものを見てしまった、、という強い背徳感があったが
次第にそれも好奇心にとって代わられる様になった。

そして高校生になればほぼ毎日ポルノにふける様になる。
ポルノを見て寝る時間が遅くなり、朝布団から出られずに眠気覚まし
にポルノを見るなど日常茶飯事である。
晩酌→酔い覚ましに向かい酒となんの違いがあろうか。
こういった特徴こそがポルノが依存物質であるという最たる
証拠であるように思う。

こんな生活をしている男が大学生になり、
一人暮らしを始めだしたらもう終わりである。
親の目という最強のセキュリティが失われると、加速度的にポルノに浸かる
頻度は増えていった。この時期私がいかにポルノに耽溺していたかを
示すエピソードを列挙すると
・朝晩のポルノ視聴は当たり前、眠気覚ましにもポルノ。
・学校の休憩時間中でもトイレでポルノを見る。
・進級判定試験の前日にも関わらずポルノにはまり徹夜
・食費もままならない生活(パスタ素面3食など)にも関わらずポルノ関係に出費
・ポルノを見だすと2~3時間潰れる事はザラ、1日過ごす事も
・ポルノのジャンルが多様化するあまり同性と関係を持った

等々挙げだしたらキリがない。
もはやこの時期はポルノ中心に生活が動いていた。
日常生活にも支障が出まくっていた。しかもそれがどんどん悪化している
状況だった。そして
私自身この状況を異常だと認識し、何度も止めたいと思っていたにも
関わらず止められなかったのである。

ポルノに浸る自分も失われる時間も自尊心も女性への敬意も
何もかもにうんざりしていた。心から止めたかった。
それでも何かのきっかけに見たい!という欲求が沸くと
それに抗う事は極めて困難であった。
思い悩むあまり、女性ホルモンを内服してみたり
いっそ去勢しようかなどと思う時もあった。

最終的に私がポルノを止める事が出来たきっかけとなったのは、
⓵心からの自己嫌悪
②二度とそこに近寄らない強い覚悟

の2点であった様に思う。

⓵について、先述の通り、私は本当にうんざりしていた。
自分とポルノとこの現状に本当にうんざりしていた。
止めたいと思った。だがその気持ちだけでは
不十分だった。心からの覚悟が必要だった。
②である。
今この記事を読んでいるあなたがポルノを止めようと思っている気持ちが
あるとすれば、あなたは今後一生ポルノを見ないと決意出来るか
自問してみて欲しい。

私自身何度も止めようと思ったが、せっかく最後なんだから、
悔いのないラストにしようなどといつも考えていた。結論からいって
そんな風に考えている内は絶対にポルノを断ち切る事は出来ない
と思う。
今だけ止める、一週間だけまず止めてみる。グラビアで我慢する。
それは非常に危険な考え方である。
依存症治療のスタンダートはeverything or nothingである。
絶めるか今の生活を続けるか、その選択肢しかない。グレーゾーンはない。

ある日の事、いつもの様に私は自分自身にうんざりしていた。
そして一生このままでいる自分と、そうじゃない自分をイメージして
ずっと考え続けた。1日中そのことについて考えた。みじめだと思った。
こんな風に生きたかったのかと思った。考えれば考える程みじめになった。
二度とこんな思いはしたくないと思った。そして覚悟を決めた。
もう二度と私はポルノを見なくてもいい、と。

それから5年近くになる。
今自分からポルノを求める事はまずない。
しかしそれでもまたポルノを見ようと思えばすぐにかつての状態に
戻る事が容易にイメージできる。死ぬまでけして近寄らない覚悟
求められる。

今現在ポルノに苦しんでいる人であれば、その決意がどれだけ
難しい事かはよくわかる。ポルノの誘惑は非常に強くそして今尚
日々、益々魅惑的に、官能的になっている。
しかしそれでも、ポルノに溺れた過去とポルノを絶った今を比較して
改めてポルノで得られる全ての快楽に勝って、失われるものは大きい
と断言できる。ポジティブな言い方をすれば、ポルノを止められた
今の方が私はよっぽど幸せ
である。
時間も出来た。家族への愛も増した。女性に心からの愛を持って接する事が
出来るようになった。虚しさや孤独感に苛まれる事もなくなった。
金銭的な余裕も出来た。
一つ一つ列挙すればキリがないが、文字通り私は
ポルノを失って全てを得た。という感覚がある。

どんな依存症であっても必ずそれは断ち切る事が出来る。
光が全く届かないほどの暗闇に沈んでしまう人はいない。
必ず希望はある。もし貴方が少しでも止めたい、変わりたいと
その望みがあるならばどうかその希望を大切にして欲しい。
そしてその希望を持って前進したその先に必ず未来がある事を
私は約束する。

個人で克服が難しい場合も多々あると思います。
匿名で参加できる自助グループもありますのでご相談ください。
※匿名で参加出来るNPO自助グループ団体ASK

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