高校受験で女子は受験できる学校が少ないというのは本当か?

子どもがいて23区内に住んでいるので中学受験の情報には翻弄されています。
一般的に「高校受験で女子は受験できる学校が少ない」と言われていますが、実数を調べたらそうでもなかったのでシェアのために記事を書きます。

(追記)NHKの記事でよいものがあったのでリンク貼ります。この記事を読むだけでもいいと思う。

23区内高校の共学・男子校・女子校の数を出す

みんなの高校情報」で「23区内」「全日制」で高校を検索し、「国立」「都立」「私立共学」「私立男子校」「私立女子校」で分類し、偏差値で区切りました。偏差値はおそらくV模擬の60%偏差値かと思います(サイトに記載がないので憶測)。

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女子校の方が多い。

それじゃあ、中学の女子校数はどうなのか

比較として中学も同じ表を作りました。
データは「みんなの中学情報」から「東京都内」で検索(偏差値の参考場所はわからず)。

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対象が上記高校の「23区」とは異なり「東京都全体」になっているのであまり比較になっていませんが、受験できる女子高は63校、女子中は64校。あまり差はありません。
むしろ、男子校の数の方が圧倒的に少ないことがわかりました。

有名女子校は高校から入れない

学校の数は変わらないのに「女子は高校受験は不利」と言われるのはなぜか。
いわゆる「名門」と呼ばれる、歴史があって有名な学校がほとんど高校受験をうけつけていないからではないかと思いました。
女子御三家と呼ばれる桜蔭・女子学院・雙葉。女子新御三家の中の豊島岡・鴎友学園・吉祥女子。お嬢様校として有名な白百合・東洋英和・立教女学院・学習院女子あたりは高校からの受験を行なっていません。聖心・田園調布雙葉に至っては中学受験すら行なっていません。
上記の超有名女子校ではなくても人気のある、普連土・香蘭・カリタス・恵泉・聖ドミニコ・大妻・跡見・昭和女子・フェリス・頌栄・田園調布学園なども高校受験を行っていません。
名門女子校と呼ばれる学校で高校受験できるのは慶應・日本女子大附属くらいです。

都立高校入試では女子の難易度が高いという問題

さらに、都立高校の入試において、同じ高校でも女子は男子よりも良い点をとらなければ合格しないという問題があります。
次のNHKの記事でよくまとまっています。

戦前の男女別教育の負の遺産ということのようです。しかし、ゆっくりと男女差是正をおこなうとのこと。

記事を読む限り、6年後くらいになったら多少マシになるのかなーという印象を受けました。

23区の女子で高校入試が不利なのは学力がある層

以上のことから、高校受験で女子が不利になるのは、ある程度学力のある子の受験の場合に限るようです。ざっくりと中学受験で50以上、高校以上で60以上のあたりでしょうか。大学受験で6大学やMARCH以上を目指す層です。
それ以下の場合、むしろ選択肢は増えます。

親御さんは小学校のテストや通信簿の様子でなんとなくお子さんの学力は察しがついているでしょうし、塾に1年通えばだいたいお子さんの学力は把握できると思います。
親が察した上で本人が受験に興味がなさそうであれば、まだ傷の浅い4年生のうちに塾をやめちゃって、高校受験に備えるというのは手かなと思いました。

辞めるに際して塾は「お子さんの可能性はまだまだわかりませんよ」って言うと思うけどね!

行かせたい高校があれば中学受験しなくてもいいかも

中学受験をするのに色々と言われている基準がありますが、普遍的なことはは受験雑誌の方がよく書いてあるとして、いざ自分の子どものためのオーダーメイドの進学プランを考えるにあたって、「通学距離」ということもあると思うのです。地震も怖いですしね。
中学生なら片道1時間以内、高校生ならもうちょっと遠くても行けるでしょうが、自転車通学も可能になります。
まずは高校を「憧れ校」も「滑り止め」も含めて複数探してみて、めぼしい学校が無ければ「高校受験は避けたい(= 中学受験がんばってみよう)」で検討できますし、「ここでいいじゃん」という高校があれば前向きな気持ちで公立中学に入学できると思います。

私自身は地域の公立中学が荒れているというのは聞いたことが無いので、偏見は捨てて一度見てみることをお勧めします。

漫画家の西原理恵子さんは「偏差値低めの高校が遠方にしかないから」という理由でお子さんに近所の私立中学を受験させていました。それで受かっちゃうお子さんもすごいですが、親の判断としてはなるほどなぁと思いました。

首都圏の高校地図

GoogleMapで検索ができると便利なので、23区の高校地図を作りました。
情報収拾元は「みんなの高校情報」です。

本当は自宅住所を入力すると、「自宅から◯分以内」とかで検索できればいいのですが、Google Map APIをいじり倒す根性がありませんでした。


いちお母さんの戯言ですので。間違いなどありましたらご容赦ください。