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一周忌と初盆と檸檬。

いや、桃じゃねぇか。

はい、そうなんですけれど、私にとってはこれが檸檬でして…。

私が住んでいる街は(ひそかに?)桃の産地です。
道路沿いにはところどころで幟が上がっていて、桃が好きな息子のために買って行ってやりたいんだけど、当然「妻」に嫌がられるだろうからそれもできない。
でも、今日は実家で父の一周忌・初盆だったので、来ていただく親類のため、ひと箱買って帰る。
買うと、何だか勇気が出てくるもんで、実家に帰る道中で**の「家」に寄りたくなる。

「ピンポーン。こじかです。◇◇くん、一緒に△△台(=うちの実家)行く?」
「うん!」
「桃もあるよ。」
「やったぁ♪」

なぁんて会話を思い描くが、もちろん、なかなかそんな勇気が出る筈もない。
でも、そういうことを思い描けるほどには気分が高揚している。「これ、梶井基次郎の『檸檬』と一緒だよな。」と思う。

実家では親戚たちと昼食。そしてお坊さんを迎え、一周忌・初盆。早いものだな。
初めてのお盆は、普通より早く、8月7日に仏さまは戻られるらしい。
会いたい。