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満月。

夕方、お風呂に行こうと思いクルマに乗ったが、近所をぐるりと一周しただけで帰ってきてしまう…。
部屋を通り過ぎて、ホームセンターでサンダルも買いたかったんだけど、それも出来なかった。週末の間に買おうと思ってたんだけど、土日両日ともダメだった。しょんぼり。

午後、「妻」に手紙を書き始めた。こちらも、なかなか手は進まない。

「家」に置いてきた銀行の通帳の袋の中に、息子が幼い頃に描いた幾何学模様の落書きが2枚入っている。今の私の「部屋」には、そんな息子のことを思い出させるものは何ひとつ、無い。あるとするならば、風呂場の石鹸を置く台の吸盤は、「妻」が息子に、「◆くんのセンスでいいと思う場所に付けて。」と言って彼が付けてくれたものだ。だから、何度剥がれ落ちても私は同じ場所に貼り付けている。それだけ。
昨日から子どもらは全国的に夏休みに入ったところが多いようで、日曜日の今日はそんなニュースもやっていた。あちらこちらの観光地からの中継。息子は中3で部活も引退したことだろうし、今年の夏はどこかに旅行にでも行くのかなぁ。私はもちろんそれに加わることも出来ない。

そんなことも手紙には書きたい。
「妻」とは別れてもいい。それはもう仕方ないような気がしてきた。でも、息子と別れなければならないのは、それはちょっと違うんじゃないかと思う。

「光る君へ」が終わって外に出ると、ぽっかり満月。私のスマホではこれ以上上手には撮れない。

息子も、見てるかなぁ?