オーボエレッスン #1

 先日の体験レッスン後、即入会を決め、新しい教室に通い始めました。
通い出す前にレッスン予定日をすべて提示され、受講希望日を答えたその日に予定を組んでくれたのがありがたかったです。
前の教室では先生がいつ予定が空いているのか不明で、「じゃあこの日ね」と決めておいても変更になったりして、プライベートの予定が立てにくかったのです。

 さて、今回はどういう方針でやっていくかを決めるために、まずは使っている教本や質問ノートなどすべて見てもらうことに。
4冊持って行ったら「こんなに買ったの!?」と驚かれてしまいました。あの…、お家にまだあるのだけれど…他の人はこんなに買わないものなのですか…??
 ギターのような演奏人口の多い楽器だと良い教本がたくさんあって、どれか1冊やり込めばそこそこ弾けるようになるのですが、オーボエ教本はこれと言ったものがなくてですね。
より良いものを求めて色々と買い漁ってしまいました。まぁでも全部に共通して「プロに見てもらうのが一番よ」と書かれていたので、結局はそういうことなのでしょうね。

 私の目標である「リズと青い鳥」第三楽章のフルスコアも持っていったら、「私この前曲名聞いたときに聞き覚えあると思ったらコンサートで吹いてたわ~。コンクールVer.だけど」と言われ、「えっ!?」ってなってる間に吹き始める先生。
コンクールVer.を吹いたことがあるとは言え、第三楽章フルは初見なのにパーフェクトなのはさすがでした。拍手拍手。
録音させてほしかったな。実際に吹いてもらったことで、吹けるようになるには何が必要か、先生の頭の中である程度のプランが組まれたようです。

 ちなみに「吹ける人からするとこの曲はどうなんですか?」と訊いたら「3ヶ月で曲をなぞることなら出来ると思う(私に吹かせようと思ったら、かな?)」とのこと。

 続いてオーボエを組み立てるところをチェックしてもらいました。
組み立て方は基本的には問題なかったようです。ただ、上管と下管をつなぐときに間違えて左側のシャフト部分で合わせていたので、「右側のお山で合わせた方が良い音が出るよ」と言われました。
宮村先生の教本で「右側で合わせる」と書かれていたので「右側、右側」と覚えていたのだけれど、後でよく写真を見てみたらオーボエの向きが反対でしたw

 それから質問タイム。
※先生はいっぱい答えてくれたのだけど心のメモに書き留めきれなかったので、ざっくりと。間違ってるかもです。

■教本によって高音域の運指表がバラバラなのは何故か。

 ドイツ式、フランス(コンセルヴァトワール)式があり、そのどちらを採用するかで異なる。
 フランス式は正確で美しい音が出るが、運指が難解。ドイツ式はそれだと手が間に合わないのでやや端折った運指になっている。
 先生はフランス式を採用している。
 高音域は奏者によって吹きやすい運指が異なる。どの運指が自分に合っているかはこれから見つけていこう。
 今はとりあえずHigh Cまで覚えていれば良い。

■低音域を吹いていると音が「ボボボボ…」と震えることがある。それは何故か。

 いくつか考えられる要因があるが、私の場合はリードの根元の開きが原因。それとリードを深く咥えすぎ。

■メンテナンスに出す頻度について。

 3ヶ月に一度はメンテナンスに出してほしい。
 管体が膨張しやすい梅雨の時期や、雪が降り乾燥する冬は避けた方が良い。春・秋に出すのがおすすめ。
 メンテナンスに出すのは宅配便でも良いけれど、メンテ後は自分で引き取りに行ってほしい。

 他にも質問はあったけど、まだそこまで質問できる域に達していないと感じたため、追々質問させてもらうことにしました。

 メンテナンスについて「(私の使用頻度なら)半年に一度ぐらいで良い?」と訊いたら「3ヶ月に一回は出してほしい」と返ってきたので、きちんとした方だなと思いました。
 前の先生は多分メンテナンスに出す費用をケチって自分で騙し騙ししながら吹いているのではないのかなぁ…と思うぐらいガタガタしていて。
何となくメンテナンスについては訊きづらかった。「自分でも出来るよ、やってごらん」とか言われそうで。

 ちなみにメンテナンス後、自分で引き取りに行ってほしいというのは、せっかくメンテナンスしてもらっても輸送中に揺れでネジが緩んでしまったりするかもしれないから。
ここまできちんと言ってくれるのは、気遣いが細やかな女性ならではですね。

 それから吹き方を見てもらうことに。
質問をしながらオーボエを温めていたのだけれど、吹く前に「きちんと温まってる?」とチェックしてくれる。その後ろではマイ加湿器が付けられている。
「オーボエは割れるものです!諦めて!」といきなり人の新品オーボエを吹いたりなんかしない、楽器を大切にする人だ…。すごい安心感。

 姿勢は良いと言われました。
前の猫背気味から直せていて良かったです。というか腹式呼吸をするようになってから自然と姿勢が良くなりました。

 アンブシュアはまずはリードだけでやってみることに。
下唇の中心部にリードのハートの部分を、顎にはチューブが当たるように持ち、次に口笛を吹くときのような口の形にし、下唇を巻き込み鼻の下を伸ばすようにしてやさしくリードに被せます。

 腹式呼吸はこれまで背中の方まで膨らむくらい息を吸い込むやり方が推奨されてきましたが、近年ではお腹に呼吸器官があるわけではないのだし、普通に呼吸しましょうという考えになりつつあるようです(ちょっとニュアンスが違うかも)。
そもそも何で腹式呼吸が推奨されてきたのかというと、要は胸式呼吸をすると肩が上がりやすいからなので、上がらないようにすれば良いみたいです。

 なので肩が上がらないように、肺を下に圧し拡げるように目一杯吸い込みます。その際、横隔膜を下ろし、肺にたっぷり息を取り込めるようにします。そして横隔膜で息の量を調整しながら、息を吐くところまで持って行きます。

 リードの吹き口は舌で塞いでおき、「たーっ」と言う感じで吹く直前に舌を離し音を出す(アタック)。

 前の先生の教えではリードの先端に真っ直ぐ勢いよく吹き込むやり方でしたが、今の先生はリードの開き大きめで上に向かって息を吐いてリードを振動させるやり方。上に向かって吹くというのがまだ理解できていなくて、一つ一つこれをして、これをして…と考えながら吹いていたら吸い込んだ息がどこかへ行ってしまい、ショボい音しか出ず、「窮屈そう。大丈夫?」とかみぞれみたいなことを言われてしまいました。
大丈夫、一度に色々やることを言われたので混乱しただけです。

 そのときに呼吸についての意識が変わるよとブレスビルダーをおすすめされました。

 蓋付きの容器の中にピン球が入っていて、そこに息を吹き込んで浮かせます。それを今度は落とさないように吸い込みます。その後、ピン球を上の方に固定できるよう、エンドレスで吸って吹いてを繰り返します。

 試しに先生のを吹かせてもらいました。
先生のは醤油さしみたいな小さな容器にぶっとくて短いチューブがさしてありました。容器の蓋に穴があるのだけど、小さくてほとんど塞がっています。金管楽器の奏者用かしらと思うぐらいしんどい仕様で、当然私は出来ませんでした。先生は余裕で出来ていましたね…。

 先生の息は漫画だったら目の前の敵にボッ!と穴が開いているんじゃないかっていうぐらいの圧と速度です。息を吐くときなんかは首がボコッて膨らむんですよね。誰よ、オーボエは肺活量要らないとか言ってた人。十分肺活量おばけやんけ。

 後はオーボエは「持つ」のではなく、下唇にリードを、右親指に管体を「乗せる」感じでと言われました。「そうじゃないとリズの最後の方辛くなってきて吹けないわよ」と言われて、この人本当に私が吹けるようにしてくれようとしているんだなと感激。

 今回のところはこれで終了。
次回は今回教わったことがきちんと出来ているか確認して、それから次のステップへと移っていく予定だそうです。

 前の教室では3回レッスンを受け、3回目で私は1回目と全く同じところを指摘されました。つまり出来ていなかったわけですよ。それなのに私に気を遣ってか、次へ次へと進めようとしてきました。
 音の入口である呼吸法やアンブシュアが出来ていないのに、次に進めようというのがおかしいのですよ。そんなことで上達するわけがありません。
そこが不信感を抱くことになった要因の一つなんですね。

 その点、今の先生はどんな些細なことも見逃さず指摘してくれるし、出来ているかチェックもしてくれる。信頼の塊ですよ。
そこまで見てくれるのなら出来るまでやってやろうじゃないかとなりますよね。本当に良い先生だわ。

 帰りは手を振って見送ってくれるのが何気にうれしい。
絶対リズ吹けるようになったろと決心したレッスン1回めでした。

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