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[翻訳記事]モダホラ2がマーベリック(レガシーのデッキ)に与えた影響についてModern Horizons 2 Impact on Legacy Maverick

皆さんこんばんは。

さて、レガシーには人気のあるアーキタイプが数多ありますが、その中でもマーベリックは成熟したコミュニティを持っています。マーベリックを代表するスペル《緑の太陽の頂点》の英語名「Green Sun's Zenith」に.comをそのままつけた、このGreensunszenith.com(以下GSZ.com)にはマーベリックのすべてが詰まっているといっても過言ではない情報がまとまっています。

この度やっと、ついにモダホラ2に伴うアップデートに関する記事が投稿されました。

https://greensunszenith.com/modern-horizons-2-impact/

今日はこの記事を、またもざっくり翻訳してみようと思います。

マベ使いもマベ使いでない人も、マーベリックを理解を深め、自分のデッキのアップデートとプレイ指針の模索に役立てば幸いです。それでは。

はじめに

モダンホライゾン2がリリースされてから数週間が経ちました。レガシーの1アーキタイプである、マーベリックの愛好者の中でも様々なカードが試されそれらのパワーレベルについて評価が進んできています。この記事では、 マーベリックの愛好家であるマーク・ストラスマンStrassDaddy)とコネリー・ノックスAchillies27)にドッジDouge)がインタビューし、彼らがこれまでにテストしたカードについての考えをまとめていきます。

この2人は、マーベリックコミュニティのために膨大な試合数をこなし、競技シーンにおいても優秀な戦績を収めているプレイヤーです。

両者ともGSZ.comの人気シリーズであるInside the MaverickとUnderstanding the Maverickの執筆者であるとともに、毎週マーベリックについてストリーミングしています。 彼らの解説やトークは大変面白く必見です。是非ともチャンネル登録しライブ配信に参加しましょう!

宣伝: CardhoarderおよびTCGPlayerのアフィリエイトリンクから、記事で紹介されたカードを購入することで、GSZ.comをサポートできます。(是非、元記事を御覧ください!!)

虹色の終焉

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コネリー・ノックス:虹色の終焉はMH2に収録されたカードのうち、マーベリックのために印刷された最高のカードだね。 神ジェイス以外のすべての脅威に対する回答になる(そして時にはジェイスをも対処可能)リーズナブルな柔軟な除去だ。 レガシーのメタに照らし合わせて見れば、デルバーに対する1マナの除去は非常に重要だし、《森の知恵》も2マナで割れる。また対戦相手の《聖遺の騎士》や、バイアルも対処可能だって除去できる。除去の範囲としては《突然の衰微》と被っているけれど、ときに1マナで打てるのはとても魅力的だね。
マーク・ストラス:レガシー環境によく刺さっているカード。 《突然の衰微》と比較すれば、高い柔軟性を持ちつつ、追放除去である点がよいね。加えてマーベリックが黒マナに積極的にアクセスすると色事故を引き起こすことがあるし。衰微はアルカニストとオーコがレガシーを支配したため止む無く採用されていたという感じで、《師範の占い独楽》禁止後の環境では採用されていないカードでもあった。《虹色の終焉》の収録により(少なくともマーベリックでは)衰微の採用率がまた下がるだろうね。 ただし、このカードは《ガドック・ティーグ》とは相性が悪い。サイドボードのみの採用に留めるのがよいかもしれないね。

《虹色の終焉》は、マーベリックだけでなくGWデプスでも、試行の中でよく機能する素晴らしいカードでした。

私(ドッジ)は1マナでも打てるという柔軟性については過小評価していましたが、今となっては非常に重要な機能であると感じています。ソーサリーであることは、《突然の衰微》や《流刑への道》などの除去と比較すると物足りなく感じることもありますが、広い範囲に柔軟に対処できることのほうをより重視しています。

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また、クリーチャーデッキとの対戦の序盤では、パスよりもはるかに優れています。《ルーンの母》や《ゴブリンの従僕》の除去のために、追加の土地を与えてしまうと、一気に押し切られてしまうことがあります。

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しかしながら、パスは《グリセルブランド》《巧妙な潜入者》《最高工匠卿、ウルザ》《天上の餌あさり》《濁浪の執政》などの高コストの脅威を追放するのに最適であるため、サイドに採用する除去については賛否両論があります。(自分のクリーチャーを土地に替えられるといった、ミニテクニックもありますが、それはまた別の話としましょう)

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多くのマーベリックのリストにおいて、《突然の衰微》が、《虹色の終焉》に置き換わっています。白1マナで撃てるうえ、また黒にアクセスする必要がないため、不必要にデュアルランドをフェッチしなくて良くなります。このため、不毛の大地を積極的に活用する、デルバー、ゴブリン、デスタクとの相性がよくなっています。

(秘密テクニック)虹色の終焉は課税マナを含めて2色で打てば、2マナでサリアを追放できます。

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忍耐

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コネリー:マーベリックにとって明確な機能を有する、最も刺激的なカード。このカードは、後々トップデッキしたとしても、《虚空の力線》のように墓地をクリアできる。3マナ3/4瞬速・到達という優秀なスタッツも、デルバーをキャッチするのに最適だ。(そして、デルバーに対しても墓地追放は重要)。《忍耐》が最高な点は黒力線のように、サイドボードに4枚積む必要がない点だね。これによりサイドボーディングに余裕が出るので、その空きスロットには《虹色の終焉》を刺すのがぴったりでしょう。

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Doomsdayのタッサオラクルの誘発に《忍耐》を合わせて勝利する図。(マーク)

マーク:このカードは劇的な変化をもたらすだろう。墓地利用デッキに対して、《漁る軟泥》よりも圧倒的に機能する。軟泥は2マナ、起動に1マナが必要なので、3マナでは1枚しか墓地を追放できない。一方で《忍耐》は3マナで墓地全体を除去できる。もちろん瞬速・到達も便利なキーワード能力だ。

《忍耐》は、マーベリックの基本である、《緑の太陽の頂点》でのシルバーバレット戦略にも合致しています。

3/4の到達持ちはレガシーを代表する飛行クリーチャ(《昆虫の逸脱者》や《ちらつき鬼火》(補足:《ドラゴンの怒りの媒介者》も))に対して優れており、またミッドレンジとコントロールデッキに対して瞬速は相手のスキをつくのに適しています。

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一方で《忍耐》を唯一の墓地対策とするのは少々危険です。私は《漁る軟泥》《外科的摘出》といったカードとセットで採用しています。BUGホガークや土地単のような墓地利用デッキに対して、墓地を空にして機能停止に追い込んでやりましょう。

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《忍耐》には攻撃を抑止する効果もあります。瞬速で場に出る忍耐はサリアでさえも討ち取ってしまいます。あなたがもしマーベリックと対峙するのであれば、緑2マナを含む3マナを立てた状態の相手には気をつけましょう。

飢餓の潮流、グリスト

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コネリー:まぁまぁいいね。グリストは《緑の太陽の頂点》でサーチ可能で、ソープロやプッシュで除去されないカードだ。デスタク、マーベリック、カラスロームなどのデッキに対して、グリストを数ターン場に残すことができれば、ほとんどの場合勝利確定。これらのデッキがグリストを除去する盤面を構築するのには多くのターン数を要します。特にこのグリストが数体の昆虫トークンをブロッカーとして残した状態で奥義を撃てる忠誠度5に達成すると、どうしようもなくなりますでしょう。このカードは公開当初、過大に期待された1枚で、リリース後には、逆に評価は大きく下げました。多くの人がこのカードは弱い・アンプレアブルであると評価しているようです。このカードは環境に大きな影響を与えるほどではないものの、まぁまぁ強いです。落ち着いて。1枚差しするくらいが良いでしょう。
マーク:このカードは除去を持っている相手に対して、サーチしてくる先として優秀で、赤タッチ型のクローティスに似ている。 (戦場)でクリーチャーでないカードをサーチできるのはかなり重要だね。

面白テクニック:封じ込める僧侶環境下でも、グリストは緑の太陽の頂点で場に出すことができます!

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このカードの対処には2:1交換程度は必要でしょう。相手がこのカードを除去できないのであれば、小マイナスでの除去能力は非常に優秀です。このカードを数回起動し、奥義に到達できれば勝利は目前です。

秘密テクニック:グリストはPWでありますが、サリアの課税対象でありません。スタックの上でこのスペルはクリーチャ呪文です。

さて、グリストは黒タッチ型のマーベリックに大きな影響を与えると思います。赤をタッチしたマーベリックのプレイヤーは、プレインズウォーカーを除去するために《罰する火》や時には《稲妻》を使うことができましたが、アブザン・マーベリックにはそのような回答はありませんでした。

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《突然の衰微》や《暗殺者の戦利品》でもプレインズウォーカーの処理はできますが、クリーチャーと交換しつつグリストを場に残せるのは非常に大きな意味を持ちます。今日のメタゲームでは神ジェイスはかつてほどプレイされていませんが、マーベリックにとっては常に大きな障壁でした(全除去から、単体除去を構えた神ジェイスは超えられない)。戦闘ステップを経ずにジェイスを「攻撃」できるようになるカードがシルバーバレット先に追加されたのはとても素晴らしいと思います。

成長の揺り篭、ヤヴィマヤ

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コネリー:ヤヴィマヤは、試した中で最もイケてないカードの1つです。ほとんどの場合、引くたびに相手に緑マナを与えてしまうだけだった。
マーク:ヤヴィマヤ自体はいいカードだけど、マーベリック向きではないね。《エルフの開墾者》の利便性が上がると思いますが、土地単で使うほうが良さそうです。

私自身、このカードはマーベリックでは多く試していないです。GWデプスにおいては久しぶりに刷られた最高のカードの一つだと思います。(基本リストを更新するレベルです)このカードはコネリーが指摘したように、相手の緑マナを不毛する動きとの噛み合いが悪いです。一方の利点はといえば、、、

レリカリで任意の土地をサクれるようになる
任意の土地をスクリブレインジャーで戻せるようになる。(カラカスが効果的に機能するマッチや、Scrubland, Plateuを不毛してくる相手には特に有効なテクニック)
クレイドルをスクリブレインジャーでアンタップできる(!!)
キャノピーランドからライフロス無しで緑マナを得られる(対デルバー戦などにおいてライフは重要です)
軟泥に大量の緑マナを投入できる
イス卿の迷路など、マナが出ない土地からもマナがでるようになる

といったところです。

カルドラの完成体

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コネリー:《カルドラの完成体》は強いカードだけれど、使うなら石鍛冶を4枚採用したい、、、となるなら、デスタクのほうがいいんじゃないかな。けど、「ソープロが無ければ相手は死ぬ」と書いてあるようなカードなので、石鍛冶フル搭載マーベリックは環境に出てくるかもしれないね。
マーク:超強いカード。やるなら石鍛冶4と装備4枚体制かな。なんの装備を取るかはわからないけど。

《探索する獣》を彷彿させる、強力かつ扱いにくい脅威です。マーベリックでは、ファイレクシアン・細菌トークンが一度除去されてしまうと、再利用するのは難しいでしょう。デスタクでは《ちらつき鬼火》でのブリンクで、細菌トークンをリセットできるので、そちらのほうが相性がよさそうです。

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マーベリックに優先して採用されるカードでないと思うのですが、これを採用したリストが出てくるのを楽しみにしています。

孤独

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コネリー:《孤独》は機能的にはマーベリックに合っていると思うけど、想起コストのための白カウントは足らないし、(白白を含む)5マナはちょっと重すぎるし、太陽で釣れないのはちょっとね。
マーク:デプスコンボがメタ上位にならない限り、マーベリックで採用する必要はないね。

《孤独》はクールなカードだけれど、マーベリックにはやはり採用は難しそうです。デスタクで使ってみているのですが、それはとてもいい感じです。特にインスタント速度でブリンクできるケースは特にいい感じです。

他にはレガシーの人間部族デッキでサブ除去として使って見たのですが、カードパワー自体はとても高いと思います。《魅力的な王子》でのブリンクもできますしね。

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マーベリックに話を戻せば、エムラを除去でき、チャリ1環境下でも使える「武器」なのはいいのですが、やはり太陽で釣れないのがネックで、試してみようとすぐには思えないです。

豊穣な収穫

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コネリー:《むかしむかし》でおk
マーク:楽しいカードだけど、マベ向きじゃないね。キャントリップを持つデッキの方が使えると思う。マベには《むかしむかし》でいいと思う。5色マベをやってみたときは、ウーロの脱出が早くなったり、マナを確保できたり、1ターン目から動けるとか、そういう利点はあったよ。

敏捷なこそ泥、ラガバン

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マーク:このカードはやべぇよ。レガシーはブロッカーの採用は控えめなので、こいつは結果としてマナクリとしてよく機能する。疾駆もいい感じで、歩行クリーチャとのトレードで十分。マナクリは死んだら終わりだけど、この猿は死んでも後でマナが使える。除去がない相手は、ルーンの母と同じように、この猿にFoWを切ってくれることも多いね。マーベリックは伝統的に1マナを8枚取っていたけれど、最近のリストではルーンの母の採用率が減ってきて、マーベリックのマナカーブがよくなくなっていた。この1マナ猿は赤マーベリック待望の1枚かも。

下賤の教主

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マーク:疫病マンとグリストだけ採用しているタッチ黒ナヤの構築では便利かも。

花の絨毯

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コネリー:花の絨毯はMH2のカードじゃないけど、実際に使ってみて、ピン除去以外では最高の「対デルバー」カードだと思う。マーベリックには2、3枚採用していいんじゃないかな。引いたときにいつも助かっているよ。

仮面の蛮人

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コネリー:アーティファクト・エンチャントを追放できるのは重要。特に重いカルドラプレートを太陽からのシルバーバレットで除去できるのがよいね。ただ墓地から1枚クリーチャカードを1枚追放しないといけないのは結構辛い。墓地にクリーチャが落ちてないってことは結構あるしね。でも、このカードは解呪搭載クリーチャとしては一番マナ・コストが低いし、破壊不能にも対処できるので、このカードはいい感じだと思うよ。

まとめ

コネリー、マーク、MH2がレガシーのマベに与えた影響について語ってくれて本当にありがとう。

《虹色の終焉》と《忍耐》は、マベの定番カードになるかもと思いますが、その他はちょっと難しそうですね。今のメタゲームはとても楽しいので、たくさんのマーベリックプレイヤーが新しいカードを試行錯誤してくれることを期待しています。

もし、このカードは?とか、こういう使い方もあるよ、という事があれば、気軽にコメントしてください!

今回はこんなところで。

ドッジ

おわりに

今回も濃厚な記事でした。マーベリックも色々な型があったりして、とてもおもしろいアーキタイプです。

GWデプスと合わせて、これからの環境を楽しんでいこうと思います。

最後に。

この記事は、色々補完しながら翻訳しているので、元の英文とはニュアンスが違う部分があります。大枠の意味は間違っていないと思うのですが、もし、明らかな誤訳などがあったら、気兼ねなくコメントや、@noyaまで連絡いただければと思います。

それでは、今日はこんなところで。特にオチもなく終わる。

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