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[翻訳]Green White (GW) Depths 2021 (Vol.3)

皆さんこんにちは。いよいよGWデプス記事もVol.3。いよいよ、GWデプスの構成の節に入ります。この記事ではGWデプスの骨子と、採用オプションについて記します。GWデプスの構築に迷ったら、この記事を読んでみてください。

元記事はこちら。(神記事です)

1. 緑白(GW)デプスとは?
2. 暗黒の深部と演劇の舞台コンボについて
3. GWデプスデッキってお高いんでしょ?
4. GWデプスデッキの歴史
5. GWデプスが一般的な緑黒デプスデッキに勝る点
6. モダホラ2がGWデプスにもたらしたもの
7. 勝っているリストからGWデプスの概要を理解しよう (省略)
8. デッキを詳しくみていこう
9. 有利なマッチアップについて
10. 不利なマッチアップについて
11. タッチするなら何色?
12. サイドボードガイド
13. GWデプス秘密テクニック
14. よくある質問
15. 注目!最近勝っているリストはこれだ!
16. GWデプスデッキのカバレージ記事と動画集
17. まとめ

デッキを詳しくみていこう

ざっくりリストはこんな感じ。
画像の出力はMTG Expressさんを使わせてもらいました。

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このデッキをベースにGWデプスを構成する要素を見ていきましょう。

マナベース:

ステージデプスコンボパーツ

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《暗黒の深部》3枚
《演劇の舞台》3-4枚

GWデプスの基本の勝ち筋となるステージデプスコンボを構成する2枚です。早めに揃えられるように他の土地よりは厚めに構成されています。

枚数に関してですが、サイドプランがあるGWデプスでは《暗黒の深部》を4枚採用するリストは稀です。一方の《演劇の舞台》はデプスコンボ以外にも使いみちがあるので、4枚取っているリストも結構あります。


色マナ源

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《吹きさらしの荒野》4枚
《森》《冠雪の森》合わせて1−2枚
《平地》《冠雪の平地》1枚
《Savannah》3枚
《ドライアドの東屋》1枚
《モックス・ダイアモンド》3枚

《モックス・ダイヤモンド》がなくても色マナが序盤から出せるよう、色マナの出る土地は最低これくらいは必要です。

特に《吹きさらしの荒野》は《ドライアドの東屋》にもアクセスでき、クリーチャとしてカウントできることを覚えておきましょう。

このデッキのマナ域は全体的に低めです。《血染めの月》や《基本に帰れ》を食らっても、最低3枚の基本土地(平地・森・森)を採用すれば、デッキの全てのスペルを唱えられるだけのマナが確保できます。平地・森1枚ずつの2枚体制のリストも多いので、メタに合わせて調整するのが良いでしょう。3枚目を採用するときは、《死者の原野》での土地の種類を増やすために、冠雪土地を採用するのが良さそうです。(「3枚目の基本土地の枠」はGWデプスの重要な自由枠の一つです。最近《冠雪の平地》を採用しているリストが増えています。)

《モックス・ダイアモンド》は強力なマナ加速手段です。このデッキは土地単(土地36〜33枚)に比べると土地31〜29枚と少なめです。そのため4枚採用すると、唱えられないケースが出てくるので、3枚採用にとどめておくのが適切でしょう。また、土地をサイドアウトする(《ボジューカの沼》や《セジーリのステップ》はしばしばサイドアウトされます)際には、残す枚数に気をつけるようにしましょう。


マナ基盤を安定させる土地

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《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ》3枚
《トロウケアの敷石》2-3枚

ヤヴィマヤはこのデッキのエンジンです。《不毛の大地》や《演劇の舞台》といった、色マナが出ない土地を展開しながらも、《輪作》を始めとするスペルをプレイしていくことができます。マナが出ない《暗黒の深部》からマナが出るようになることで、デッキ速度も高まります。
また、聖遺の騎士で土地任意の土地がサクれるようになるため、手札で腐る2枚目の《暗黒の深部》を活用する機会が得られるかもしれません

《トロウケアの敷石》は土地をコストとしてサクるカードが多いこのデッキにおいて、マナ・アドバンテージを失わない貴重な土地です。《輪作》との相互作用は特筆するべきでしょう。《輪作》は打ち消されると2:1交換になってしまうため、使い方が難しいスペルでした。敷石の採用によってこのリスクを1:1まで低減でき、青への耐性がより増しています。最近は3枚採用するリストも増えています。その際はアクセス先の平地カードが足らなくならないように、3枚目の基本土地として《冠雪の平地》を採用するとよさそうです。

対戦相手に干渉する土地

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《ボジューカの沼》1枚
《カラカス》1枚
《セジーリのステップ》2枚
《不毛の大地》3枚

マーベリックではおなじみの土地です。それぞれ1~2枚しか入っていませんが、GWデプスはインスタントスピードでアクセスする方法を複数持つので、かなりアクセスしやすくなっています。

《カラカス》はラガバン、グリセルブランド、そしてマリット・レイジといった、レガシーのメジャーな脅威から自分を守りつつ、自分がコントロールするガトック・ティーグやサリアを除去から守れます

《ボジューカの沼》は(特にインスタントスピードでサーチすることで)墓地利用デッキに対して大打撃を与えられることでしょう。また黒マナは《虹色の終焉》の3色目として役立つ瞬間があるかもしれませんね。

《セジーリのステップ》は、自分のクリーチャーを守ったり、マリットレイジが《氷牙のコアトル》のようなチャンプブロッカーを突破するのに使えます。無色の《カラカス》を避けられないのには注意。

《不毛の大地》は、こちらのステージデプスコンボにとって厄介な相手の《カラカス》《不毛の大地》を破壊するために使いましょう。特殊地形を多く採用している多色デッキには《ラムナプの発掘者》で再利用することで、ロックして勝てるかもしれません。


その他の土地オプション

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《イス卿の迷路》は、コンボ準備中にあっさりビートダウンされてしまう恐れを軽減するとともに、自分のクリーチャーに疑似的な警戒を与えられるのが魅力です。(戦闘ダメージ解決の後、戦闘が終了するまで、攻撃クリーチャは攻撃クリーチャであり続けています)

《古えの墳墓》はヤヴィマヤの助けなしに、1ターン早くステージデプスコンボを起動できるようになるのが最大の利点です。他にも、開墾者の起動マナに充てられたり、緑頂点のサーチ幅を広げることができます。緑頂点については、モックスと絡めて1ターン目から《ガドック・ティーグ》をサーチすればストームに壊滅的なダメージを与えられるでしょう。ただ、デルバーが上位メタにいる現在のレガシーシーンにおいて、墳墓によるライフロスは無視できるものではありません。ヤヴィマヤの登場もあり、墳墓の優先度はかなり下がっています。

《爆発域》は、多くの脅威に対処できる非常に強力な土地です。デルバー、DRCそしてラガバンをまとめて処理できる可能性を持っています。ただ、これらのクリーチャには《カラカス》と《忍耐》でカバーできていますし、こちらの開墾者を巻き込むため、採用率は低めです。

《地平線の梢》は貴重なアドバンテージ獲得手段です。森知恵と異なり、ロングゲームで特にその能力を発揮します。《ラムナプの発掘者》との相性も抜群です。


《ウルザの物語》採用型のGWデプスについて

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《ウルザの物語》の評価は現在真っ二つに分かれています。《真髄の針》で厄介な起動能力(特に《不毛の大地》)を止めたり、《改良式鋳造所》や《影槍》でクロックを高めたりと、柔軟な対応力が魅力です。

生成する構築物トークンだけで勝てるゲームもありますし、《演劇の舞台》でコピーするとトークン生成能力を永続的に起動できるようになります。

《ウルザの物語》を採用していない構築でも、相手が《ウルザの物語》を繰り出して来た場合は、コピー先として検討してみましょう。GWデプスは《モックス・ダイアモンド》をデフォルトで積んでいるので、3章の能力は無駄になりません。

注記:《演劇の舞台》で《ウルザの物語》をコピーし、1章2章で能力を得た後に他の土地をコピーすると、得た能力はそのままに新しい土地にコピーされます。
特に3章誘発時のサーチにスタックして他の土地をコピーすると、各能力解決後には英雄譚でなくなっているため「最大の章番号を超える伝承カウンターを持っている」を満たさないため、生贄に捧げる必要がなくなります。


クリーチャ:

土地サーチ能力持ち

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《エルフの開墾者》4枚
《聖遺の騎士》4枚

ビートダウンしてよし、コンボを決めてよしの最高のクリーチャです。開墾者のサーチはタップインなので気をつけましょう。2ターンかけてコンボを狙う場合は、まず《演劇の舞台》をサーチするようにしましょう。

土地を墓地に落としていけば両者とも最速で2ターン目にはタフネス4を超え「《稲妻》圏外」になります。相手がデプスコンボに対して強い構成なら、こちらでのビートダウンを念頭に入れていきましょう。


サポート枠

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《森を守る者》1枚
《ラムナプの採掘者》1枚

《森を護る者》はクリーチャによる盤面構築のサポートに最適です。このクリーチャの起動能力は召喚酔いに影響されないため《緑の太陽の頂点》が解決してしまいさえすれば、相手に優先権を渡すことなく、クリーチャ除去耐性が得られるというのは覚えておきましょう。

除去が強力なレガシー環境において、いかにマリット・レイジと言えども、除去されてしまうことはしばしばあります。このようにデプスコンボが「空振り」に終わっても、《ラムナプの採掘者》は墓地から土地リソースを回復し、もう一度立て直すことができるようになります。また、「不毛ハメ」《ドライアドの東屋》をチャンプブロッカーとして使い回すなど、非常に器用なクリーチャです。


シルバーバレット

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《ガドック・ティーグ》1枚 
《秋の騎士》1枚
《忍耐》1枚

この3枚があれば、大体のレガシーデッキに対応できます。《ガドック・ティーグ》はコントロールやコンボデッキに、《忍耐》は墓地対策+優秀なブロッカーとして、《秋の騎士》は《血染めの月》や《罠の橋》といった致命的な置物を破壊するのに役立つでしょう。

この3枚以外にも《漁る軟泥》や《クァーサルの群れ魔術師》などを検討しても良いでしょう。GWデプスの魅力は、メタの変化に合わせてこうしたユーティリティカードを柔軟に採用し、緑頂点と輪作でこれらを高い確率でサーチできる点だと思います。


スペル群

サーチ・ドロー

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《緑の太陽の頂点》4枚
《輪作》4枚
《森の知恵》3枚
《むかしむかし》採用するなら3枚

《緑の太陽の頂点》と《輪作》を両方ともフル採用し、土地のシナジーを活用して強い盤面を積極的に構築していけるのが、GWデプスの強みです。この2枚は外せない2枚です。

《緑の太陽の頂点》のアクセス先は、ほとんどのゲームにおいて《エルフの開墾者》にすると良いでしょう。少しテンポは悪いですが、開墾者は大体《輪作》と同等の性能で、相手に合わせた土地基盤を構築していけます。余力があるならば、先述したシルバーバレットにアクセスし、状況に応じた最適なカードをサーチして行きましょう。

《モックス・ダイアモンド》から《森の知恵》を1ターン目に展開するプレイがGWデプスの最高のムーブです。ライフが20点だろうと1点だろうとあまり関係ないことが多いので、森知恵はどんどん引いていって、モックスでのアド損を回復していきましょう。

《むかしむかし》は定番ではありませんが、非常に高く評価しているプレイヤーが何人かいます。Dom Harveyのリストでは《むかしむかし》がよく採用されています。《むかしむかし》は初手のキープ基準を引き下げ、デッキの安定性を高める効果があるようです。サイド後はデッキプランの一貫性が高まるので、わざわざ《むかしむかし》でサーチする必要がなくなるため、サイドアウト率が高いカードでもあります。ゲーム1の安定性を取るか、より強力なサイドを構築するか、というバランスで採用を検討してみるのがよさそうです。


除去スペル

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《剣を鍬に》4枚
《虹色の終焉》0〜2枚

《剣を鍬に》は、レガシーにおける最高の除去スペルです。必ず4枚投入しましょう。3枚に減らすのは《虹色の終焉》を3枚取って、3:3にするときだけでした。

《虹色の終焉》も強力な除去ですが、ソーサリーであることと除去できる範囲が限定されているのが弱点です。想定している相手がどのような脅威を繰り出してくるのか、によって枚数を調整するとよいでしょう。《虹色の終焉》が手札にあるときに《濁浪の執政》に殴られるのはおおよそ最悪の気分です。ただ、こうした弱点をさしおいても、《虹色の終焉》は強力な除去で、メイン採用でいいと思います。

サイドボード候補:

対コンボ・コントロール枠

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《耳の痛い静寂》《スレイベンの守護者、サリア》(合わせて2−3枚)
《ガドック・ティーグ》1枚

《耳の痛い静寂》は、コンボデッキを減速させるための最良のカードです。《精神壊しの罠》も良さそうですが、白には《スレイベンの守護者、サリア》という最高のコンボ・ヘイト・ピースがあります。ただ、高速コンボ相手では2マナのサリアは間に合わないことがしばしばあるので注意。(後手だと特に)

《ガドック・ティーグ》はコントロールとコンボにぶっ刺さる上に緑頂点で引っ張ってこれるカードです。75枚のうちには絶対に入れておきたい1枚ですね。

青いデッキ対策

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《窒息》2-3枚

《虹色の終焉》で触られるようになったとはいえ、《窒息》は青いデッキの息の根を止める強力な定番カードです。相手の島が寝ているときに着地させるのを狙っていきましょう

上位メタに広く刺さるカード

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《忍耐》2-3枚

「さぁ、お片付けしましょうね。」このカードは、レガシーの上位メタによく刺さります。

デルバーに対しては「ただつよ」なブロッカーとして、コントロールに対しては瞬速で動けるクロックとして、そしてその墓地リセット能力は多くのコンボに刺さります。欲を言えば、他のヘイトカードと組み合わせて使いたいものですが、《忍耐》の持つ汎用性は大変頼もしく、このデッキを支える大事な要員になっています。

置物対策カード

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《秋の騎士》か《クァーサルの群れ魔術師》か《再利用の賢者》1枚
《溜め込み屋のアウフ》1枚
《活性の力》2-3枚

ここに挙げた3枚のクリーチャはどれも便利な置物破壊カードですが、このデッキにかなり刺さる《血染めの月》環境下での唱えやすさを重視して、《クァーサルの群れ魔術師》や《秋の騎士》よりもマナ拘束が緩い《再利用の賢者》をサイドに採用するリストが増えてきています

《溜め込み屋のアウフ》は自分の《モックス・ダイアモンド》を止めてしまうというアンチシナジーがあるものの、デスアンドタックス(装備品・薬瓶)、ボンバーマン(LED)、ストーム(LED)そしてエルポス(探検の地図など)が受ける影響に比べればさしたる問題ではありません。

《活性の力》は《血染めの月》を割れる貴重な手段であるとともに、アウフを投入するデッキに対して大抵刺さります。(ストームに効くかはちょっと怪しいかも)

追加の土地

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《Glacial Chasm》1枚
《Tabernacle at Pendrell Vale》1枚
《死者の原野》1枚

キャズムはホガーク、エルフ、マッドネスなどの高速クリーチャーデッキ対策カードです。エルフやホガークには《暗殺者の戦利品》で割られてしまうかもしれませんが。。。《演劇の舞台》でコピーすることで、経年カウンターをリセットし、より長くターンを稼ぐことができるなど、キャズム周りのテクニックも多いです。

タバナクルはどうしても必要というわけではなく、キャズムで大抵は間に合っています。が、クリーチャデッキに対するこの土地の強さは他の比較にならず、また《巣穴からの総出》をフィニッシュ手段としているデッキに対しては出すだけで勝ち確まで持っていけます。

《死者の原野》は膠着が続くロングゲームになりがちなマッチアップのときにサイドインしましょう。バントコントロールや、《基本に帰れ》を貼って、こちらをロックしようとしてくるデッキに対して、よく効きます


その他自由枠

《イス卿の迷路》
 ・アグレッシブなデッキや、装備系のデッキによく効く
 ・《聖遺の騎士》や《エルフの開墾者》とのシナジーも。

《虚空の力線》《外科的摘出》
 ・《忍耐》だけでは墓地ヘイトが足らないようなら

メタに合わせて色々試していきましょう!!

終わりに

翻訳に納得がいかなかったり、論理が繰り返しになっているところとか、色々あってちょこちょこ編集・校正しながら書いています。元記事読んでる人からすると、こんなこと言ってたかなぁ、という部分が出てきているかもしれないです。

GWデプスはホットなデッキで、毎週のようにリストに調整が入っています。例えば最近はデスタク対策にサイドボードに《倦怠の宝珠》が取られるようになったりもしてきています。

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なるべくこういうホットな話を取り入れながらも、読みやすく編集しながら、イニストラードが出て環境が変わる前に書ききりたい、、、!と思ってやっています。ここからは結構巻きでいけたらなぁ。。。

嘘大げさ紛らわしいなどありましたら、気兼ねなく@noyaまで連絡いただければと思います。

また、この記事がためになっている!という方は、コメントを、、、とまでは言わないので、スキしておいて頂けると幸いです。

それでは今日はこんなところで。特にオチもなく終わる。


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