近代Landsについてつらつらと考える ー踏査編ー
はじめに
Landsが楽しい毎日です。
楽しい毎日なのですが、Landsを使っていて、うーんと思うのが、《踏査》を複数枚引いたとき。
《壌土からの生命》(ローム)が不毛・幽霊街がぐるぐる回っている時には、これほどありがたいことはないのですが、、、
先日も記事にした通り、今のLandsは《抵抗の宝球》をぶっこみ、ハマっている間に《ウルザの物語》で押しつぶすという構成なものですから、不毛でハメているとそもそもロームを打つのも遅くなりますし、相手の土地を3枚割り続けるなんてこと自体そもそも考えにくいわけです。
今、Landsについて思うこと
私の知る限り《踏査》と《壌土からの生命》はLandsの4枚固定パーツであり続けています。踏査・ローム・モックスのパッケージこそがLands。
しかしながら、ゲームスピードの変化やメタの変遷、そしてLands自体が《抵抗の宝球》をメインに据えたストンピィ戦略を押し始めたことにより、そのデッキの根幹から見直すときにあるのではないかと感じています。
今感じている違和感は次の3点。
踏査の枚数について
踏査は必ず初手にほしいですか?
踏査は2枚引いて価値のあるカードですか?
ロームの枚数について
ロームで発掘するときに何を探していますか?
ロームで何枚手札が増えていますか?
Taigaの枚数について
本当に赤マナが必要なのでしょうか
《森》は1枚でいいですか?
今回は、まずは《踏査》について、つらつらと考えてみます。
Landsにおける踏査の本質的なバリュー
《踏査》は緑1マナのエンチャントで、1枚につき土地セット権が追加で1つ得られます。まずはこのカードのバリューを考えてみます。
マナ否定戦略とマナ加速の両立
不毛の大地を置きながら、自分で使えるマナを置くことができます。とても単純ですが、強力なシナジーです。シンプルイズベスト。
ステージデプスコンボが早く揃う
ステージデプスは一般には《演劇の舞台》と《暗黒の深部》に追加2マナの4枚の土地が必要です。
1ターンに1枚ずつ置いていったなら、4ターン目に達成、殴るのは5ターン目になります。踏査が1ターン目に貼れれば、速度は倍に、2ターンで揃って3ターン目に殴れます。3キルお見事。
《壌土からの生命》とのシナジー
墓地から回収した3枚の土地をスムーズにセット可能です。
1つ目に挙げた、マナ否定と加速の両立を持続できる、と言い換えてもよいでしょう。
2ターン目にウルザの物語をアクティブにできる
《ウルザの物語》は2ターン目にセットされることが多いです。なぜなら、2章で得たトークン生成能力を起動し、トークン2体とサーチしてきたアーティファクトを置くためには、ウルザの物語以外に2枚の土地が必要になるからです。
ファーストアクションの《踏査》が着地したなら、2ターン目に2章になったウルザの物語が、3ターン目には大抵の場合4/4になったトークンが2体並びます。小リスクで《衝撃の足音》が3ターン目に解決すると思えば、強いアクションであると言えるでしょう。
上陸の誘発回数が増える
Landsにおける上陸といえば《ヴァラクートの探検》です。
誘発する効果が衝動的ドローであるが故に、《オークの弓使い》を誘発させることもなく、これ自体がダメージソースともなる有用なカードです。
《踏査》との組み合わせにより、ランドセットで誘発した衝動的ドローで捲れた土地をセットして、再度誘発・・・という一種のループに入ります。《ヴァラクートの探検》と《踏査》の相性は非常によいと言えるでしょう。
《踏査》の難しさ
マイナス面もまとめてみます。
後に引いても何もしない
手札から土地が捌けた頃に引いてきても、役割はありません。サイド後は《活性の力》のエサくらいにはなります。
カウンターされる
結構FoWを呼ぶ気がします。
抵抗の宝球期における変化
緑マナの減少
従来の罰する火パッケージ採用型のLandsでは、モックスダイアモンド含めた緑マナが1ターン目に出るカードが16枚採用されていました。一方で、2枚目の宝球採用型では13枚まで減少しています。
この「13」という数字は、非常にギリギリを攻めているところで、晴れる屋さんで公開されている、マナ早見表によれば「1ターン目に繰り出せるかどうか」というラインです。
新たなマナ否定戦略の採用
サリアをはじめとする課税カードの本質は、マナ否定戦略の加速です。
MtGにはさまざまな課税カードがありますが、その中でも《抵抗の宝球》は最も強力な課税効果であり、全てのスペルに課税します。
抵抗の宝球型は、まずは何はともあれ《抵抗の宝球》を着地させて、相手を強力に縛りつつ、自分は《ウルザの物語》や《演劇の舞台》などの、課税されない能力をベースに戦う、プリズン的な動き方をするのが特徴です。
踏査によるマナ否定とマナ加速の両立は、必ずしも必要ではなく、むしろ踏査自体が課税対象であるため、アンチシナジーを形成している、というところまで来ているように思います。
ステージデプスコンボへの依存性の低下
不毛の大地の採用率は過去2か月を対象とした時に全体で2位らしいです。最も使われている土地としては、不動の1位。
最近は《耐え抜くもの、母星樹》も採用されるようになっています。
ステージデプスコンボは強力ですが、これらの土地破壊カードで瓦解するコンボへの依存するのは環境的に厳しいです。多くのLandsがデプスコンボを4:4採用から3:3採用程度に、《暗黒の深部》をさらに1枚減らす構成も多くみられるようになっていると思います。
踏査にフォーカスを当てれば、ぽんぽんぽんと2ターンで揃えて3ターンで殴る、という戦略が、確率的にも難しくなっている、と言えます。
古えの墳墓による代替の模索
いよいよ本題です。抵抗の宝球型Landsは《古えの墳墓》を2枚程度採用し、1ターン目に《抵抗の宝球》を繰り出す動きに重きを置いている、というのは、先日の記事で書かせてもらいました。
ここで踏査のバリューに照らし合わせて、墳墓で代替できる部分を考えてみようと思います。
マナ否定と加速の両立 ・・・ ○?
アプローチは違いますが、1ターン目に抵抗の宝球を繰り出すマナ否定と、加速を両立しています。
ステージデプスコンボが早く揃う ・・・ ○
舞台→墳墓→深部の3ターンで達成です。踏査より1ターン遅いですが、普通よりは早く揃えられます。
ロームとのシナジー ・・・ ×
特にないです。
2ターン目にウルザの物語をアクティブにできる ・・・ ○
できます。
上陸の誘発回数が増える ・・・ ×
増えません。
後に引いたときの役割 ・・・ △
土地が伸びるのは普遍的に良いこと。だと思います。モックスのエサになったりもするのが結構役に立ちます。
カウンター耐性 ・・・ ○
カウンターされないです。
というわけで、ロームとヴァラ探とのシナジーを除けば、踏査に求めれてることって、だいたいカバーできてないかな?というのが、最近の感覚です。
まとめ
今回は抵抗の宝球型のLandsにおける《踏査》と《古えの墳墓》の比較、代替可能性について模索してみました。仮に《踏査》と《古えの墳墓》を一括りとしてデッキを構築できるなら、「合わせて何枚」という考え方もできるかと思います。
今は「合わせて5枚」で、踏査:墳墓を2:3にする構築にトライしています。Landsミラーで、出遅れて動けなくなることなど、苦戦するところもありますが、ゲームが煮詰まったところで引いてしまう「ラグさ」からの解放の方が上回っています。踏査自体を抜いてしまう構成もアリだと思っています。《エルフの開墾者》などのサーチ要員に替えて、ウルザの物語を使い尽くす構成も検討してみてもいいと思います。それがLandsなのか、Gxデプスなのかはわかりませんが。
今、抵抗の宝球型Landsは一番面白いデッキだと思います。固定概念を取っ払って、いろいろ模索したいと思う日々です。
まだうまく言語化できていない部分も多いですし、「そのりくつはおかしい」と思われる部分もあると思います。忌憚なき意見をコメントや@noyaまで気兼ねなくPostいただけると、大変嬉しく思います。
今日はこんなところで。特にオチもなく終わる。