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レヴィオニアよ永遠(とわ)に~予選109位のKCGT戦記


こんにちは。もけもけです。
今回のKCGT予選を109位の成績で突破することができました!

今回は備忘録がてらデッキ選択や走った過程を振り返りたいと思います。

私の使用した彼岸デッキはKCGT直前の新弾で強化されて以降、急速に研究が進んだテーマで、私より上手い彼岸使いが世界に数十人は存在します。技術面は参考程度に、読み物として楽しんで頂ければ幸いです。

KCGTへ臨むにあたって

今回のKCGTでの目標は、128位以内に入って本戦に出場することでした。
私の実績は、去年の11月に銀アイコンを獲ったのみで、基本的にいつも銀ボーダー付近や500位前後をうろうろしている人間です。目標を達成できる見込みは50%程度だと考えていました。

実績面では私を上回るプレーヤーがざっと数百人はいます。それを逆転させるには、「デッキ選択」「構築」「プレイング」の全てを引き上げる練習が必要でした。
そのために、今回はなるべく早く使用デッキを決めて、自分なりの構築を練り上げることを意識しました。

KCGT2週間前

新弾登場

5月27日、環境を激変させる新弾「ハート・オブ・エクシーズ」が登場します。

それまでの環境では、前期のTier1だった幻影とガンドラの弱体化・エグゼクティブテムジンなどの実装による強化で、「【DD】一強」という評価が固まっていました。非公式戦のデータ上でも、DDは採用率・勝率ともに群を抜いて高く、DDの強さを疑う人はいなかったと思います。

また、従来のいわゆる一強環境は、トップのテーマさえメタることが出来れば上位に食い込んでいけるので、Tier外のテーマにとっては実はチャンスでした。ところが、DDは安定感・爆発力に加えて対応力も高く、ちょっとやそっとメタを張るだけでは対応できないパワーを誇っていました。
例えば罠を主体としたデッキは後攻スワラル展開で1妨害を無力化されるし、高打点のデッキも不乱健やアーマゲドンのパンプ効果で簡単に突破されるといった調子です。

そんなDDに食い下がる候補として環境に躍り出たのが、ベアトリーチェの実装で大幅に強化された【彼岸】と、新エースとなるFAフォトンに加えカイトの新スキルで強化された【ギャラクシー】でした。
結果的にこの2テーマ、特に彼岸の台頭によってKCGTの環境は激変することになります。

私のデッキ選択はここから始まりました。

デッキ選択の考え方

KCでのデッキ選択は、強いデッキ(=勝てる見込みのある環境デッキ)の中から自分の好きなテーマを選ぶことにしています。

ずっと愛用している【ワルキューレ】や銀アイコンを獲らせてくれた【幻奏】など個人的に好きなデッキはいくつかありますが、愛着があるからこそ、今の環境では勝てないと判断して早めに候補から外しました。

好きなデッキや魂のデッキにこだわるのも一つのスタンスですが、どんなデッキだろうと必死に練習して結果を出せたら楽しいに決まっています。

とは言っても、KCは72時間で数百試合を戦うことになるので、回していて楽しいと感じるデッキでなければ耐えられません。強いデッキの中から候補を絞り、最終的には自分が好きなテーマを選ぶことにしていました。

2週間前の段階でTierリストに入っていたのは、上で挙げた3テーマに加え、【オッドアイズ】【影霊衣】【ガンドラ】【メタルフォーゼ】【月光】【境界TG】【WC】【呪眼】あたりだという認識です。
流石にこれら全てを煮詰める余裕も実力もないので、DD・彼岸・オッドアイズのどれかを握ろうと決めていました。

・DD

語るまでもなく最強デッキです。他に握りたいデッキがなければ最終的にはDDを握ろうと思っていました。
ミラーがコイントスゲー(=後攻ゲー)になるという風潮もありましたが、技術の低い私にとってそれは大歓迎でした。どう足掻いても自分より遊戯王の上手いプレイヤーが128人以上いる中で、誰にでも平等な運要素は大きな武器です。

もちろんコイントスゲーというのは一種の比喩であって、数百戦単位で後攻を取り続けて128位以内に入ることは普通は不可能です。また、一部の上位プレーヤーしか気づいていない展開ルートなどもあり、振り返ってみるとDDミラーは明らかに運ゲーではなく練度ゲーでした。今回も技術の高いDD使いだけが上位に入っていると思います。

彼岸で勝てる自信が持てなかった場合に備えて、直前までDDも練習していました。

・オッドアイズ

彼岸の登場まではDDに次ぐ位置にいたデッキです。新弾でも汎用ランク7であるビッグ・アイが実装されるなど、かなりパワーは高かったと思います。

新弾登場後のポイバではしばらくオッドアイズを積極的に練習していました。
ただ、相生や龍脈といった素引きを許容できないカードの存在や、DDや彼岸に比べた継戦能力の低さがネックで、それらをカバーしながら使いこなすのは自分には難しいと判断して採用を断念しました。

・彼岸

ベアトリーチェの実装により、DDと並ぶTier1と評価された最強デッキです。
私が彼岸を組んだのは新弾の登場後でしたが、とにかくベアトリーチェを絡めた展開や動き方が面白いと感じました。

彼岸モンスターは基本的に墓地へ送られた場合に効果を発動しますが、墓地への供給元は基本的に「デッキ」と「X素材」です。リンクスには相手のX素材を安全に処理する汎用札が存在しないことから、X素材にリソースを保存できることは彼岸の大きな強みでした。

例えば月の書などの伏せカードはサイクロンで1対1交換に持ち込めますし、ウィンダのようなリクルート持ちも破壊せずに因果切断などで除外すれば処理できます。しかし、X素材は上にいるXモンスターをどのように処理しても、墓地へ送られることを防げません。そのような特性から、相手にかなり慎重なプレイングを要求できます。

強さと楽しさに加え、相手へのプレイング要求値の高さという要素が、私が彼岸を選択した最大の理由でした。KCでは一つのプレミで勝敗が逆転すれば、差し引き2000DPの開きが生まれます。相手のプレミを誘いやすいことはかなりの強みだと思います。
自分の実力は、128位以内を狙える程度のレベルではあるものの、アイコン常連のプレーヤーに比べれば上手くありません。その技術の差をカバーするために、少しでも相手にミスをしてもらおうという発想です。これは卑下しているわけではなく、下手くそには下手くそなりの戦略があるという意味です。

そんなこんなで、今回のKCGTは彼岸デッキで走ることを決意しました。

KCGT1週間前

デッキ構築の意識

当時の私はチームに所属せず、誰かと意見交換する機会もほとんどなかったので、以下はあくまで私の持論です。

私が彼岸デッキを組む上での指針は「先攻ベアトリーチェの確率をなるべく高くすること」でした。

その理由は、とにかくベアトリーチェが最強だと考えていたからです。
X素材がリソース兼妨害になるという特徴から、先攻ベアトは実質3伏せと同等の制圧力だと思います。

この指針に従って組んだ構築がこちらです。

ベアトリーチェを立てるには初手に3枚の下級モンスターが必要です。この構築は27枚中下級モンスターが21枚で、ざっくり80%の確率で先攻ベアトが成立します(デスガイド素引きや魔サイかぶりがあるので厳密には少し異なります)。

先攻のプランは明確だったので、後攻用のバック干渉として聖槍とギャラサイを3枚採用し、引いても落ちても強いスキプリを2枚追加しました。さらに、対象耐性や高打点の処理用にヴォルカニッククイーンを入れています。
クイーンは、相手のベアトリーチェや深淵に潜む者を不意打ちで除去できる点が強力でした。また、打点が2500なので、攻撃表示で出してから自分のベアトリーチェと相討ちに持ち込んでキルを取るプランもあり、1枚入れておくだけで戦略の幅が広がったと思います。

結果的に、上位入賞者のレシピはレヴィオニアやエネコンを採用した攻撃的な構築が多く、今回は「レヴィ彼岸が答え」のKCGTでした。先攻ベアトが成立せずとも、不純物の爆発力で十分に戦えるというのがトッププレーヤーの結論だったのでしょう。

「先攻ベアトにこだわる」という私の指針は、そういう意味では正解ではありませんでした。ただ、自分なりの指針に沿って構築を煮詰めることができたことで、ギリギリ128位以内に引っかかる結果に繋がったのだと思います。

KCGT前日

走り方について

彼岸を握ると決めた段階から、今回は「試合数を少なく、勝率を高く」走ることを目標にしていました。
彼岸は丁寧なプレイングが求められるので、疲れによるプレミが命取りになります。逆に、しっかり休憩を取りながら丁寧にプレーすれば高い勝率を出せると踏んでいました。

また、環境トップのDD・彼岸はともに練度による差が大きいテーマなので、上位プレーヤーとの対戦を極力少なくするため、序盤は上位圏内に入らずゆっくり走る予定でした。

事前準備

当時チームに所属していなかった私にとって、練習の場はもっぱらポイントバトルと、何人かとの個人調整でした。彼岸で走るにあたっては試合時間の長さが懸念でしたが、ポイントバトルでは大体1時間に10試合ペースで試合をできていたので、意外に問題なさそうだという感触を得ていました。

あとは好物のミックスフルーツゼリーと野菜ジュースを買い込み、当日に臨みました。

ちなみにミックスフルーツゼリーは1個も食べませんでした。

前夜の夢に彼岸の悪鬼バルバリッチャが出てきて言いました。

バルバリッチャ「バリバリ(疲れた時はしっかり休むんだぞ)」
私「なんだ偉そうに、お前こそデッキの底で休んでいろ」

こうして勝負のKCGT予選を迎えます。

KCGT本番

初日

「ゆっくり走る」ことだけを意識して、練習感覚で気楽に回していました。

大きなプレミもなく勝率7割ペースで順調に走れていたので、「こりゃ今回は銀確定だな、楽勝だったわガハハハ」と油断しまくる内心を表に出さないよう、「スキプリ素引いてるだけのカスです」と平静を装ってツイートしました。

初日は21時半の時点で200位以内に入っていたので、慌てて盛る意味もないと思って早めに寝ることにしました。

というのは嘘で、眠れなくなって1時過ぎまで無駄に走っていました。

毎KCで思っていますが、やはり初日の夜は早く寝るに限ります。早めに盛る方針だとしても勝負のタイミングは2日目~3日目ですし、私自身、初日の深夜に爆盛りした経験があるわけでもありません。

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という言葉がありますが、本当の愚者は経験にも学ばないのです。

ちなみに肩こりが激しかったのだけは本当です。

2日目

朝6時頃に起きて走り始めました。

夜中の間に圏外に弾き出されていましたが、そこまで気にしませんでした。
それよりも、上手いDD(ジャイトレ効果を3連続で使うのではなく途中でサーチを挟む、アビスのスケール効果を有効活用するなど)が増えてきたので、盛れないようならまだ休んでもいいかなと思っていました。

都合良く引くクイーンが最強

2日目にギャラクシーが増えていたので、光子卿を処理するためにクイーンの枚数を増やしました。クイーンを引くだけでイージーウィンという試合が何度か続いて、この辺りの采配はハマっていたと思います。

100試合弱で3万DPに到達し、「流石に今回は行ったろw負ける気せんわww」と思いながら、クールキャラを装って「DD多いのか少ないのかわからん」というよくわからん感想をツイートしました。

また、2日目の昼頃にTwitterで「ドロセンハイレベル彼岸が強い」という情報を聞きつけたので、まだ序盤だし試すかと思い、見様見真似で組んで走っていました。

私は世の中を甘く見ているので、26枚のカイトで「私は銀河ですサンダルフォンが怖いです」という顔をしていたら相手がサンダルフォンを立ててくれて、そのまま100位圏内に入り、間違った成功体験を得ました。

ほどなくして、誰も私にサンダルフォンを立ててくれなくなりました。

ちなみに銀アイコンを獲得した銀河使いは厚型構築だったので、後から考えればここで「銀河偽装彼岸偽装銀河」を試す余地もあったかなと思います。本番中はそんなことを考えもせずにプラナ彼岸に帰っていきました。

結局、レヴィオニア採用型の彼岸を使用したのは、2日目の10数試合と最終戦の1試合だけでした。

その後もペースは順調で、23時半の時点で圏内をキープできていました。

3日目

「明日の昼まで休むンゴ」とツイートした翌朝9時頃から走り始め、4万DPに乗せました。

その後も順調にDPを伸ばします。順調、順調と何度も言っていますが、本当に3日目の夜までは順調なKCGTでした。

21時半の更新で67位。ステイにはまだまだですが、もう一息の頑張りでボーダーを越えるところまで来ます。

「上位帯でのマッチングを避ける」という私の方針からすると、この辺りで休んで最終日に勝負するのが正解でした。ただ、なるべくDPを盛った状態で走りたいという欲に勝てず、走り続けることを選びました。銀アイコンを獲ったKCでも3日目の23時頃からステイしていたので、その成功体験が頭にあったのだと思います。

ここに落とし穴がありました。

1つ勝って4万9000。5万チャレンジに臨み、勝っても負けても寝ようと考えました。

5万チャレンジは負け。やっぱりあと2連勝で行けるんだからもう1戦。

次も負け。流れが悪いみたいだ、4万5000に溶けるまでは気楽に走ろう。

4万5000か。ここで寝るのは気分が悪い。もう少し盛ってから…

贅沢は言わない、せめて4万5000に乗せて休もう。

4万を切ったら…

気付けば私は7連敗、4万9000あったDPは4万に転落しました。

KCではもっと大幅に溶けることが往々にしてあるので、その程度で騒ぐなと思われるかもしれませんが、この時は本当に辛かったです。キルを取りに行くか安全に行くか、妨害をどこに当てるか、冷静に考えているつもりでも全てが裏目の連続でした。

そうは言っても何としても本戦に進出したいKCGT、心が折れるわけにはいきません。

ここで開幕前日に聞いたバルバリッチャの言葉を思い出します。

バルバリッチャ「疲れた時はしっかり休むんだぞ」

…そうか。お前もたまには良いことを言うんだな。

私は30分の仮眠を取ることにしました。

休憩で気持ちを立て直し、4万6000までDPを回復します。

この辺りは、相手にもちらほら雑なプレイングが見られ、きっと睡眠を削って走っているんだろうなと思いました。

疲れている相手からもう少し刈り取れるんじゃないかという思いをぐっと堪え、翌朝の自分に全てを託して寝ることを決意します。

最終日

翌朝、4連勝でついにDPを5万に乗せます。

色々な人のボーダー予想では、おおむね5万3000~5000が128位ボーダーと言われていました。ただ、朝のボーダーの上がり幅が緩やかなこともあって、もう少し低くても行けるのではないかと思っていました。

銀アイコンが欲しくないと言えば噓になりますが、この時はとにかく128位に引っかかれの思いでした。

慎重に勝ったり負けたりを繰り返し、12時過ぎに5万2000に達します。

スクショを撮る余裕はありませんでしたが、12時半の更新では100位台で、128位の人とは1500DPほどの差がありました。

私はステイを決意しました。その理由として、実は11時半から12時半で128位のDPは全く変わっておらず、ここからボーダーが1500上がることはないと考えたのが一点。また、直近の対戦で磁石やブラマジといった上位帯では当たらない相手が続いており、ボーダー付近で走る人の数が減っているのではないかという推測もありました。

この時に、勝負の”熱”が体から引いていくのを感じました。

一度のプレミも許されない痺れる鬼勝負、それを自分がする必要はない。そんな解放感が心のどこかにありました。

Twitterを見ると、安全圏でステイ報告をする人も多く、この時に「レヴィ彼岸が答え」だとはっきり認識します。自分なりに彼岸を煮詰めていたので、レヴィオニアを採用しなかったことに後悔はありませんでしたが、そんなに強いなら自分もレヴィ入りを使いたかったな、という思いは浮かびました。

そして迎えた13時半の最終更新。

私の順位は130位まで落ちていました。

急に心臓の鼓動が早まり、腕に鳥肌が立ち、背筋が冷たくなりました。

考えてみれば、12時半に100位台でステイできるという見立てが甘すぎたのです。誰もが本戦に進出したいKCGT、ボーダー付近にいる人は諦めず突っ込んでくるに決まっています。

私は自分に都合の良い推測に飛びついた愚か者でした。

ともかく、もう1勝を挙げる必要が出てきました。繰り上がり出場の関係で厳密には130位台でも本選進出の可能性はあるのですが、あと30分あれば少なくとも5人、下手すれば10人ほどに抜かされる可能性があります。130位でステイは絶対にできません。

私は藁にもすがる思いで自分のデッキにレヴィオニアを投入し、デュエル開始ボタンを押しました。

迎えた1戦の相手はメタルフォーゼでした。相手の先攻で、アルカエスト重錬装融合を構えた状態でターンを返されます。

こちらの手札は下級3体レヴィオニア、トップで引いたのはスキルプリズナーでした。

アルカエストで吸収されるのは承知の上ですが、動かなければなすすべなく負けてしまいます。仕方なく、スカラマリオン特殊召喚、ファーファレル通常召喚でダンテをX召喚します。

すかさず相手はアルカエストでダンテを吸収、落ちたファーファレルの効果で相手のアルカエストを対象に取ります。

相手はチェーンで重錬装融合を発動、2体目のアルカエストが登場します。

墓地に落ちたダンテ効果にはかなり悩みました。ファーファレルもスカラマリオンも特殊召喚できないため、回収してもこれ以上の展開はできません。
それならまだしも相手の盤面を除去する方が耐えられる可能性はあります。

私はダンテの効果を破棄してレヴィオニアを特殊召喚しました。

再びアルカエストでレヴィオニアを吸収され、盤面を一掃。

残る手札はガトルホッグとスキルプリズナーの2枚。

ノーガードエンドも考えました。しかし、相手の手札は次で3枚。ヴォルフレイムを含む2面展開でライフ4000を削り切られます。

私は泣く泣くガトルホッグを特殊召喚し、魂のダイレクトアタックを入れました。

返しのターン。「これで相手が動けなければ…」という一縷の望みを打ち砕くように、レスキューラビットが登場します。

2面展開からミスリエルを融合召喚。スキルプリズナーを手札に戻され、ガトルホッグを戦闘破壊されます。

私「終わった」

手札はスキルプリズナー1枚。下級2体で展開する彼岸デッキにおいて、これほど絶望的な状況はありません。

頑張ったKCGTもここまでか。私は意識を失い、暗闇の中に落ちていきました。

???「・・・もけもけ。目を覚ませ」
私「誰だ・・・?」
スカラマリオン「私だ」

そうか。「彼岸」は現世を越えた向こう岸。

私「私は死んだのか」
スカラマリオン「いいや、デュエルはまだ続いている。お前のドローフェイズだ」
私「無理だ。この状況を逆転することなんて出来るわけがない」

次のドローを見たらサレンダーする、私はそう決意していました。

スカラマリオン「こんなところで諦めてしまうのか?世界大会の本戦に行くんじゃなかったのか?」
私「勝手なことを言わないでくれ。私は全力で戦った。だが今回ばかりはもうダメだ」
私「もう体に力が入らないんだ」

リビオッコ「なんだなんだ、今が一番面白いシーンじゃねえか。最後まで楽しませてくれよな」
ガトルホッグ「そうだぜ。俺たちの展開力は知ってるだろ?」
バルバリッチャ「バリバリ(俺は展開できないけどな)」
ファーファレル「どんな敵でも除外してやるンゴねぇ」
私「みんな・・・」
私「そうだな。ここで諦めるわけにはいかないんだ」

スカラマリオン「目が覚めたみたいだな。ほら、いつもみたいに都合良くトップ解決してこいよ」
私「ありがとう。お前たちのおかげで立ち直れたよ。それと・・・」
私「都合良く、は余計だぜ」

私「うおおおおおおおおお」

私「うわあああああああああああ」

私「あ、あ、あ、」

最終日13時43分に勝ち取った、文字通り魂の1勝でした。
最終順位を130位から105位に押し上げ、本当の本当にステイすることができました。

以上がKCGT予選の振り返りです。
長々と見苦しい自分語りにお付き合いくださりありがとうございました。

エピローグ

なんとか本選進出を決められたのは本当に嬉しかったです。その一方で、練度不足・準備不足を痛感するKCGT予選でした。

銀アイコンを逃した悔しさなどもありますが、一番の心残りはやはりレヴィオニアという「答え」を知らなかったことでした。

本戦に向けての手始めとして、予選中に使えなかったレヴィ型彼岸を使いこなせるように練習しよう。不純物の枚数はどうしようか、デッキを薄くするのもありか。私は来る日も来る日もレヴィオニアのことを考えていました。

私「あっ」

レヴィオニアよ永遠(とわ)に

~fin~

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