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怒られている人がうらやましい

私は怒られることがない。

周りから見れば優等生。

でも、実際はただ良い子を演じてるだけ。

本当は何でもできる良い子じゃない。むしろみんなより頭の中は空っぽだし要領悪いし能力もない。
ただ、小さい頃から良い子を演じるのが得意だった。
おとなしく大人の話を聞いて騒がず静かにしている。

小学校の頃、騒がしい教室内を先生が見かねて、「このなかで、今、しゃべらずにちゃんと先生の話を聞いていた人だけ帰って良いですよ」と言った。
みんなの視線が私にそそがれた。
私だけはしゃべっていなかったから。
もちろん、一人だけ教室を出て帰るなんてできないから、黙って座ってた。
先生の説教が始まった。私だけはその対象じゃなかった。

ただ黙っていただけなのだ。黙っていれば何も起こらない。

そうして20年間静かに生きてきた。

プレゼンの前の準備は入念に、ありとあらゆる質問を想定して回答を準備しておく。一言一句完璧に原稿も用意する。
すべてのことに自ら気づくのは私の得意なことで、人に言われる前に自分で気づくことの方が多くて、指摘されることもあるけれど、大抵はすでに知っていることで、そうですよね、この一言で終わる。

怒られることがない。

でも最近、怒られる人を見るとうらやましく思う自分がいる。

ばかになりたい。

ぼーっと生きている人が楽しそうで。

人の顔を伺って、全てのことを気にして誰かのために生きている私。

自分のやりたいことをして怒られることも恐れない。楽しく生きれればいいじゃん。そんな生き方をしている人がとてもうらやましい。

だれかのなにかに縛られず生きたい。