スピッツのライブで盛り上がる鉄板曲

「スピッツ沼へようこそ」シリーズ 第1弾です。


スピッツは、ロックバンドであり、ライブバンド。
ファンに向けて生で届けるライブを、とても大切にしているバンドです。
ライブこそ、スピッツの魅力を一番に感じることのできる場所。
そんなスピッツの200を超える楽曲の中でも、披露されることが多く、
初めて参加した人でも盛り上がれる、鉄板曲を紹介します。


(発売順)



1.「ヒバリのこころ」

1991/03/25 発売  1st Single
同日発売 1st Album「スピッツ」収録

アマチュア時代からの代表曲であり、デビューシングル。
1990年に発売された、インディーズ・ミニ・アルバムの表題曲でもあり、
ライブバージョンを含めると、5つのバージョンがある。
時代を超える普遍性と色褪せない青さを感じる、初期の名曲。

盛り上がるポイント

結成当時から変わっていない部分と、進化し続けている部分。
その両方をダイレクトに味わえる、ダイナミックな演奏
特に、音源よりも長く、迫力のあるアウトロが素晴らしい。
テツヤさんのギターソロなど、とにかくカッコいいです。
上記の映像をまだ観たことない方は、ぜひ観てください!
2つを比較してみると、さらに味わい深いと思います。


2.「スパイダー」

1994/10/26 発売 10th Single
1994/09/21 発売 5th Album「空の飛び方」収録

今年、発売30周年を迎える楽曲。
9月には「空の飛び方」30周年記念盤の発売も控えている。
軽快なアコギサウンドと、想像が広がる妖しげな歌詞。
歌声とメロディーで爽やかに聴こえる、スピッツマジックを堪能できる。

盛り上がるポイント

なぜ、そうなったのかの経緯は知らないけれど、
サビでは、ワイパーの振り付けが恒例となっている。
ジャンボリー・デラックスの映像では、当時のキーボードの明石さんが
演奏しながら腕を振っているのが確認できるので、そこからかもしれない。
(知っている方は、ぜひ教えてください。よろしくお願いします)
スピッツは、コール&レスポンスや煽りのMCを、あまりしないので、
観客も一体となって盛り上がれるサビが、とても楽しい。


3.「俺のすべて」

1995/04/05 11th Single「ロビンソン」カップリング
2021/09/15 Special Album「花鳥風月+」収録

「ロビンソン」のカップリング=スピッツで一番売れたカップリング
ただ、発売前はA面の予定だったらしい。
繊細な雰囲気が魅力の「ロビンソン」とは対照的に、
高揚感のある、ワイルドな歌詞もカッコいいロックナンバー。
ファンからの愛され度もトップレベルな、
間違いなく盛り上がる要素ばかりのライブ定番曲。

盛り上がるポイント

マサムネさんが、ハンドマイク&タンバリン
 
「俺のすべて」でのみ、観られるスタイル。
 昨年10月から今年1月まで行われた、
 HIMITSU STUDIOツアー(アリーナ公演)では、
 アウトロで双眼鏡を持って、観客席を見ていたりも。
田村さんの暴れっぷり
 
これに関しては「俺のすべて」以外でも、
 ロックナンバーなら、当たり前のことだけど、
 ベースを放棄したり、弦を引きちぎるなど、とにかく暴れまくる。
テツヤさんのギターソロ、﨑山さんのドラムソロ(アウトロ)
 
スピッツで、一番好きなアウトロ。
 興奮と熱気に包まれ、これぞスピッツのライブ!という気持ちになる。
 﨑山さんのドラムソロを味わえるのは、この曲と
  「トンガリ’95」(AL「ハチミツ」収録)のみ。
 メンバー全員がラスト、合わせる瞬間が胸アツ。
 P.S. サビのハンドクラップも楽しいです。

 
 
 

4.「涙がキラリ☆」

1995/07/07 発売 12th Single
1995/09/20 発売 6th Album「ハチミツ」収録

平成7年7月7日に発売された、七夕ソング。
スピッツは、七夕など、ゾロ目の日に発売することが多い。
定番のサマーチューン。とはいえ、季節を問わず、演奏率は高め。
切なさをまとうメロディーと、恋する心情を秀逸に表した歌詞が響く。
瑞々しく、甘酸っぱいときめきが胸に広がる。
歌詞が特に好きで、私が初めてロック大陸漫遊記へリクエストした曲です。

盛り上がるポイント

音源より更に、骨太なサウンド。田村さんのベースラインも素敵。
サビのマサムネさんのハイトーンボイスも、
ずっと澄んでいて、生で聴くとより凄い。
HIMITSU STUDIOツアーでも、本編のラストで披露され、
ライブ終盤の切なさと相まって、とても感動した。
イントロのギターの音色も、
歌詞の儚さと強がる心情を表しているようで、すごく好き。


5.「バニーガール」

1996/04/10 発売 13th Single「チェリー」カップリング
1996/10/23 発売 7th Album「インディゴ地平線」収録

一歩ずつ確かに進んでいくような「チェリー」と比べて、
「バニーガール」には、刹那なキラメキを感じる。
チャーミングかつ変態的。スピッツならではのロックナンバー。
"ゴミ袋" "青いカプセル" "名も知らぬ君" "君に消される" など
独特なワードチョイスが、ハッピーエンドかバッドエンドなのか、
さまざまな解釈を生む歌詞。

盛り上がるポイント

ポップで明るく、ノリのいいバンドサウンドに自然とテンションが上がる。
また、サビの"only you"のところで、
マサムネさんが観客へ指差しをするのも、とっても盛り上がる。
以前、ライブハウスで聴いたときは、指差しはもちろん、
(本当に)田村さんと目が合って、完全に前後の記憶が飛んでしまった…
ライブハウスで聴く「バニーガール」は、危険。
ちなみに、一番危険だったのは、
「野生のポルカ」(AL「小さな生き物」収録)です。盛り上がりすぎる。


6.「8823」

2000/07/26 9th Album「ハヤブサ」収録

「ハヤブサ」は、スピッツのアルバムの中でも、最もロックなアルバム。
その表題曲ともいえる「8823」は、スピッツ全曲の中で演奏率が一番高く、
2019~2023年は、猫ちぐらの夕べ(2020年に行われたコンサート)を除く、
全てのライブで披露されている。
もはや、ライブに欠かせない存在と言っても過言ではない。
ファンの心を掴んで離さない、圧倒的鉄板曲。

盛り上がるポイント

メンバー全員が輝く、アグレッシブな演奏
 
イントロから、会場のボルテージが最高潮に達したのが分かる。
 
特に、マサムネさんのギタープレイは、「8823」の大きな魅力だと思う。
 ギターソロが好きな私にとって (いずれ、スピッツのギターソロが
 カッコいい曲という記事を書こうと思っている)
  「8823」のギターソロは、何度聴いても何度も興奮してしまう。
スーパー田村タイム(by 私)
 前述したように、田村さんが暴れるのは当然なのだが、
  「8823」での暴れ方は、ファンから見ても、異常というか…
 HIMITSU STUDIOツアー 日本武道館公演では、
 マイクスタンドでベースを弾き、ベースを途中で替えていた。
 ピックやドラムスティックを勝手に投げることもあるので、
 ステージ近くの席になった場合は、ゲットできるかも?


7.「けもの道」

2002/09/11 発売 10th Album「三日月ロック」収録

「三日月ロック」のラストを飾るナンバー。
壮大でありながら、心にそっと寄り添うような歌詞が、
優しく勇気づけてくれる、スピッツ流の応援歌。
ハードなサウンドと、サビの開放感がたまらない。

盛り上がるポイント

何と言っても、イントロの田村さんのベースソロが圧巻
 公演によって異なる、田村さんオリジナルのベースソロ。
 とてつもなくカッコよくて、会場の空気を一変させるパワーと
 強烈なインパクトがある。
 ベースに地味という印象がある人は、スピッツのライブに行けば、
 その印象が必ず吹き飛ぶと思う。
②歌い出しのフレーズ "東京の日の出"
 スピッツのご当地ソングと言えば「大宮サンセット」が有名だけど、
  「けもの道」は、歌い出しの"東京"の部分を、
 横浜、大阪、札幌というように、公演ごとの地名に変えて歌ってくれる
 これが、めちゃくちゃ嬉しい。
③ラストのサビからの流れ
 サビのフレーズ "あまりに青い空の下" を
 テツヤさんが仰ぎ見ながら口ずさんでいるところや、
 ラスサビが終わり、ブレイクを挟んでからの再開は、いつもグッとくる。


8.「みそか」

2005/01/12 11th Album「スーベニア」収録

アクエリアスのCMソングは、好きな曲が多い。
「スーベニア」の収録曲の中で、ひときわロックなサウンドで、
なんだか突き動かされるような、ダイナミックな力強さに胸が熱くなる。
タイトルの意味は明記されておらず、晦日なのか密かなのか、
もしかしたらダブルミーニングなのかもしれない。
スピッツには、歌詞には出てこないタイトルの曲が沢山あるが、
どうして、そのタイトルになったのか考えてみるのも楽しい。

盛り上がるポイント

パワフルな歌声、歌詞、サウンドを全身で感じられる、
エネルギッシュなパフォーマンス

Aメロからじわじわと加速し、ほとばしる感情がサビで一気に爆発、
解き放たれる感じ。そんな曲の構成も、たまらない。
特に、ラスサビは、メンバーの熱が演奏から伝わってくるよう。
HIMITSU STUDIOツアー(ホール公演)では、
﨑山さんのバスドラムの迫力が、凄まじかった。


9.「恋する凡人」

2010/10/27 発売 13th Album「とげまる」収録

スピッツの音楽性は、まさに"とげまる"
突き刺す鋭さと、包み込む柔らかさ、その両方を兼ね備えている。
恋をして、恋焦がれて、不器用ながらもガムシャラに、
もがきながらも突き進む姿が、鮮明に浮かぶ歌詞。
マサムネさんの書く、恋の歌は、
熱いのに暑苦しさはなく、泥臭くても、とても美しい。
"ロックンロールの微熱"というフレーズは、
結成30周年のとき発売された写真集のタイトルになった。

盛り上がるポイント

ライブで聴く「恋する凡人」は、音源を超えるカッコよさがある。
胸が高鳴る、アップテンポで激しいサウンド
疾走感もあって、盛り上がらないわけがない。
マサムネさん曰く、ストラトキャスター(ギターのタイプ)を
かき鳴らしたい!と思い作った曲、とのこと。
ストラトだからこそのリフの響きにしびれる。
最後のフレーズ "これ以上は歌詞にできない"は、スピッツ屈指の
名フレーズだと思う。初めて聴いたときの衝撃は、今でも覚えている。


10.「醒めない」

2016/07/27 15th Album「醒めない」表題曲

アルバムのオープニングを飾る、リードナンバー。
発売当時は、テレビでも三度披露された。
「ロックに憧れた思春期の頃の初期衝動を思い出し、
今もなおその気持ちは持ち続けている」という想いが込められているそう。
MVには、インディーズ時代のメンバーのキャラクターが登場している。
ライダースで演奏するスピッツ(アウトロ部分)を観られるのもいい。
"醒めない"という、いわば決意表明。スピッツの魅力が詰まった、
ストレートだけどひねくれている、スピッツらしさを感じる一曲。

盛り上がるポイント

私にとっての"最初ガーンとなったあのメモリー"は、
スピッツを好きになった、あの時。
ファン一人ひとり、それぞれの思い出が溢れ出す曲だと思う。
「醒めない」は、デビュー25周年を迎えた2016年の夏に発売され、
前述したとおり、ロックへの憧れと衝動について歌った曲。
また、ロック大陸漫遊記のテーマソング的存在であり、
ファンにとっては、特別な曲だと思う。
それぞれの想いが重なり合って、感動するのはもちろん、
明るく、温かく、聴いていて楽しくなる


11.「1987→」

2017/07/05 発売「CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Single Collection」収録

結成30周年を記念して作られた「ビートパンクバンド・スピッツの新曲」
イントロと間奏のギターソロは、インディーズ時代の楽曲「泥だらけ」の
フレーズがそのまま再現されており、
最初のこもったイントロは、実際に「泥だらけ」の音源が使われている。
ちなみに「泥だらけ」には別バージョンがあり、そのバージョンが
「アパート」(AL「惑星のかけら」収録)の原曲となっている。
MVは、過去の写真とライブ映像で構成されており、
個人的には、初めて泣いたMVです。
写真のところは、ぜひスロー再生してみてください。

盛り上がるポイント

全てにおいて、スピッツの歴史を感じる。
演奏率も高く、2022年以降だけでも4回聴いているけれど、
何度聴いても感動する。ずっと続いてほしいと、切に願いながら→→
本編ラストやアンコールで、MCの後に披露されることが多く、
MCからの「1987→」は、更に感慨深い。
パンクバンド時代を彷彿とさせるサウンド、年々進化し続ける演奏力、
スピッツのこれまでとこれからについて綴られた歌詞

その重みが心に沁みる。そして、純粋にカッコいい
"美しすぎる君の ハートを汚してる"
汚すというワードが、マサムネさんらしい。
いつまでもハートを汚し続けてほしいなと、聴くたびに思う。



最後に

もともと10曲にしようと思っていたのですが、どうしても絞れなかった…
他にも、盛り上がる曲、それぞれの心奪われる曲が沢山あるので、
アルバム単位で聴いてみてください。
スピッツのライブは、何度行っても新鮮で、
初めての"ときめき"を、最高を、常に更新し続けている。
ライブに行きたいと感じていただければ、嬉しいです。
チケットが当選することを、お祈りしています!
(行きたくても、そのチケットがなかなか難しい…)

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