Column-2 BGM
僕たちは、自身のクリエイティビティを使って仕事をしている。毎日、解決すべき細かい問題に直面する。その時、閃きが走り、あなたは「アハゥ」と小声を出し、解決法を思い付いた自分を好きになる。
ここでバックグラウンドミュージックが大事なのは、脳をどのような環境に置くかという問題を扱っているからだ。あなたが聴いてなくても、脳は聴いている。感情の話ではなく、科学的な話なのだ。
ハイレゾの音源は、CDの16bit/44.1KHzの音源とは、まったく異なる効果を脳に与えることが、90年代末の大橋らのハイパーソニックエフェクトの実験から予想され、現在も可聴域を超える音が生体に与える影響についての研究が続いている。
もちろん、すべてのハイレゾ音源で、脳への効果があるわけでは無いが、少なくともハイビット化、ハイサンプリング化は、誰が聴いても明らかなほど、聴感上で音質の向上が感じられる。それだけでも音楽ファンには大きなベネフィットがあるわけだ。
僕も建築音響の研究者の端くれとして、ハイレゾ音源について試聴試験を院生としたことがあるので、いつかその結果について述べたいと思う。
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