2020.06.24(wed) :酸欠昇降機
30歳を過ぎてからというもの、酒を呑んだ翌朝の目覚めが悪くなった。
酒を呑んでいない朝の目覚めとは雲泥の差だ。今朝はただただ眠かった。
少し慣れたので、昨日からTOPに画像もつけて投稿している。昨日のは多摩動物公園で撮ったニホンカモシカ。今日の日記のトップ画像は、一昨年の夏に滋賀県高島市のメタセコイア並木で撮ったものです。
起床してまずは弁当の支度をし、デトックススープに永谷園「ほたてスープの素」と春雨を入れて朝飯に。
それをすすりながら、昨夜の『あちこちオードリー』(ゲスト=ハライチ、かまいたち)を見た。
おれは、オードリーと、オードリーのことを異常に好きな人が、あまり得意ではない。
べつに嫌いなわけではない。価値観の相違である。それに尽きる。
同番組は、アンタッチャブル柴田と伊集院光がゲストに出た回をTVerで見たら、とても面白かった。ただ、「SAKEROCKの曲使ってるのがイヤらしくてさすが佐久間さんの番組だな」という厭味な感想も当然抱いた(だって、おれだぜ?)。
閣下が「ターン」で話していた上に、珍しく告知ツイートまでしていて、しかも2週連続出るというので、この2週だけ毎週録画にしてみることにしたのだ。
ラジオを聴くまでわからなかった木偶の性質が、深夜のテレビ番組で開陳されていくのが面白かった。
そして、閣下のその実とてもアッパーで好ましい精神性を、テレ東で、佐久間さんの番組で詳らかにする若林が素晴らしいと思った。
爆笑問題と、『ぷっすま』でのユースケが好きで、会うたびに舞い上がってしまう最高の男=岩井勇気をおれは愛してやまない。
(最近見てないけど、閣下、『なぎスケ』の進行とかやればいいのにね。)
かまいたちも面白かったけど、かまいたちのああいう話は比較的聴ける気がするので、ハライチのこの機会の尊さが増す。来週の後編も楽しみです。
通勤のお供には今週の馬鹿力を聴いた。金子D~野球の話。「野球の客」に関する話は同意しかなかった。
駅でタイチさんが表紙の週プロを買い、薬局で除菌ウェットティッシュを買い、マックでアイスコーヒーを買って出社。
昼食休憩の際も、馬鹿力の続きを聴いていたが、途中で昨夜のバックステージコメントがworldにアップされているのを見てしまったので、馬鹿力を最後まで聴き終えることができなかった。これが浮気者の性分だ。
仕事終わりの帰り道、やっと馬鹿力を聴き終える。帰宅してシャワーを浴び、ヒロムTシャツに着替え、頭にはヒロムのフードタオルを巻いた。大好きか。
在宅勤務明けで2キロ増えてしまった体重をやっと元に戻せたので、「今夜はスープじゃなくてもいいか」と、先日の秋田出張で買ってきた稲庭うどんを茹で、ギャンギャンに冷やした。
薬味はみょうがとわけぎ。わさびも添えて、つるつると食う冷たい稲庭うどんのうまさったらなかった。今日は酒抜き、濃い目につくったディンブラのアイスティーを飲んだ。
◆第1試合:石森太二 vs 金丸義信
◆第2試合:真壁刀義 vs 石井智宏
今月あたまに、三沢さん関連の本や記事を読んでいたのだけれど、三沢さんが亡くなった当時NOAHに在籍していたのぶさんと石森さんの話もその中に出てきた。
「この2人はこういう出来事をともに乗り越えてきたのだな」と思いながら、今日の試合を前にしての、一連のマイク合戦を見ていた。
石森さん(おれは石森という苗字のひとをエレカシの石君と石森太二しか知らない)は、のぶさんに一度も勝ったことがないのだという。のぶさんの11勝1分けなのだとどこかの記事に書いてあった。
「ということは、石森さんが勝つんだな」と思ったらその通りだった。去年のBOSJでの金丸石森戦が好きで、何度か見たほどなんだけど、今日の試合はそれの半分ぐらいしか興奮しなかった。のぶさんがスポーツドリンクを思いっきり噴けるようになる日はいつになるのだろうか。
第2試合目。この試合を前にした石井さんのコメントが、最前線に立ち続ける者にしか言えないもので、そこにも痺れる憧れる。
そりゃあ石井さんが勝つに決まっていると思ったけど、真壁さんはデカくて重かった。石井さんのあのラリアットで倒れない。
それにしても、真壁さんの「移民の歌」、6.15は「原曲ではないけどそれっぽい曲(カバー?)」がworldでも普通に流れていたけど、今日はいつも通り「楽曲を変更しています」だった。
音楽のライブが行われるEXシアターはOKで、そうでない後楽園はやっぱりNGとか、そういう理由だろうか。今日の後楽園は、会場でもさしかえ楽曲が流れていたんだろうか。それとも会場でだけは移民の歌が流れていて、わざわざ流すときにさしかえたんだろうか(そうじゃないと士気に差し障るよね)。素朴な疑問。
石井さんはもちろん勝って、試合後のコメントも最高だった。石井さんは本当にかっこいい。そして、「石井さんが次に戦う相手、ヒロムなら未体験感にわくわくするし、仲間の矢野通でも楽しみだなウへへ」などと思う。
◆第3試合:棚橋・飯伏・田口 vs タイチ・ザック・DOUKI
前哨戦とはいえ飯伏とタイチさんがかなりやりあっていて、来週が楽しみになった。
3人がかりで棚橋をリング端で痛めつけるやつがマジで痛そうで少し目をつぶった。
おれがジュニアの試合好きというのもあるかもしれないけど、DOUKIと田口さんの土遁vsどどんがめちゃくちゃ楽しかった。
前半何もしていなかった田口さんが、最初にドラゴンリングインしたのも最高だった。
おれは田口隆祐みたいな、かわいげのある鬱陶しいおっさんになりたい。
◆第4試合:矢野通 vs 高橋ヒロム
こんなに楽しみにしていた試合があっただろうか。いやない。
大西アナの、「武田信玄はイモムシが苦手でした。ナポレオンはネコが嫌いでした。高橋ヒロムは矢野通が大の苦手です」という前口上が素晴らしすぎて大笑いした。
バリカン対策としてライオンマークをつけた白ヘルをかぶって登場したヒロムが、矢野通に怯えるあまり、千鳥・大悟よろしく「面白いより心配が勝つ」階段の降り方をしていた。最高か。
「カレーの中も確認しろよ!」「カレーはカレーだよ!」や、「こんなことするためにプロレスラーになったんじゃない!!」などパンチライン続出、リングの下まで使い、木製座席の中や優勝カップの中にハサミを隠し、辻くんまで巻き添えにして二人三脚に足を括り、ついにはしっかりヒロムの赤髪を切り落としたバーバー矢野。
この瞬間、辻くんも自分の髪を守っていたのがおもしろかった。たしかに辻くんの髪も切りがいありそうだもんな。
(こうやって詳しく説明すればするほどこの試合の異常性が判って楽しい)
ここからは翌朝見返してわかったのだけれど、矢野が髪を手にバックヤードへ逃げていくときにヒロムが太めのテーピングをバトンのように1本選んでつかみ取りながら走って(こういうところに陸上部を感じる)、エレベーターホールにもつれるように倒れこむ矢野通の身体がエレベーターの「↓」ボタンを押ささって、エレベーターが上がってくる。
エレベーターの扉は矢野の足に妨げられて開いたままになるも、途中で一回閉まったように見える。が、次に扉が映った時には開いていた(辻くんが盾になった感じ?)。テーピングで矢野の足、そして目隠しの要領で頭部をぐるぐる巻きにしたヒロムが、エレベーターの中へ矢野を放り込む。ヒロムがエレベーター内の階数ボタンを押し、まもなく扉が閉まる(こんな感じだ)。
5階にあったエレベーターの表示が「5」から「4↓」となった瞬間にレフェリーのカウントが始まる。「ワン!」。
その間合いが抜群すぎて、「何が『ワン!』やwww」と声に出して笑ってしまった。エレベーターはそのままどんどんと1階まで降りていく。今までの人生で、エレベーターの階数表示を見てこんなに笑ったことがあっただろうか。
そしてなぜかおれは、中邑さんのことを思い浮かべたり、心の中でずっと「欧米か!」と思ったりしていた。WWEっぽい、と思ったからだろうか。
辻くんと二人三脚をし、カウント18でリングに戻ったヒロム。浅見レフェリーが20を数え、ヒロムのリングアウト勝ちになると、ヒロムは辻くんとともに手を挙げ、さらに辻くんの頭をわしゃわしゃわしゃーとして喜んでいた。辻くんとふたりで勝ち取った、トラウマ克服(!?)金星。
Twitterを見ると、(ハチミツ)二郎ちゃんが大喜びしていて、こちらまでうれしくなった。「エレベーターリングアウト」なんていう、最高にばかばかしい試合が見られた、その多幸感。
こんなことを共犯でやってしまえる矢野通と高橋ヒロムの稀有さ。レヴェルが高すぎる。
あとから試合時間を見たら9分17秒とかだったんだけど、正直もっと長く感じた。笑いすぎて脳が酸欠になっていて、時間感覚が狂っていたのかもしれない。
ヒロムが矢野通に勝ってしまった。ということは、次は石井ヒロム戦だ。智宏とヒロム。トモヒロムだ。「初戦で自分を破った石井さんと、ヒロムの戦いをペ様はどうご覧になるのかしら?(実況ツイート希望)」と思ってしまったので、おれはもはや「ペ女子」ならぬ「ペカマ」なのかもしれない。
この試合後、放心状態の中スポナビを見ると、坂口が第1号ホームランを打っていた。昭和59年生まれのおれたちにとって、坂口智隆の存在は、希望以外のなにものでもない。
◆第5試合:オカダ・カズチカ vs 永田裕志
永田さんの気迫もすごかったし、解説に小島さんいるし、実況は野上アナだし、「これもしかして永田さん勝っちゃうのでは?」と思ったけど、そんなことはなかった。
レインメーカーを出さずに勝つオカダは、「会場非公開ー!」がスベりすぎていてダサさかったけど、そこには意地を感じてかっこいいなと思った。
あとでTwitterを見たら、「会場非公開ー!」が超スベっていたことを、オカダ自身も自覚していたようで、本当に本当によかったな、と思った。
そんな激スベりのあとでオカダがとった、「久々に野上アナに勝利者インタビューをやらせる」という演出も、野上アナの質問も、オカダの「(永田とは)ダンディなおっさんです」という返しも、とてもよかった。
オカダという人は、心優しく、意気のある人なのだと思う。GQ JAPANの記事で、「自粛期間中に自分を盛り立ててくれたエンターテインメントは?」という質問に、「サンボマスターの”花束”」と答え、MVの感想も交えてその想いを語っていて、とても好ましく思った。強い男は、やさしい。
そして、オカダの次の相手が石森太二で、同門対決になることに、これまた同門のミラノさんが言及していた。身長差も半端ないし、楽しみな試合。
矢野ヒロム戦のおもしろ余韻がなかなか抜けず、新日本のスマホサイトでバックステージコメントのテキストを見てゲラゲラ笑った。
辻くんを利用したヒロムのコメントにも笑ったけれど、矢野通の部分に、エレベーターの写真と、「※矢野はノーコメント」とだけ添えられていたのが最高だった。
それでも23時半ごろには寝てしまった。おれはもう、「日付が変わる前に寝られる人」になったのだ。