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ペットの命を考えると自分のことも見えてきた

うちのハムが亡くなったのは
昨年の4月30日。
介護を1か月ほどしていましたが、
途中、酸素室を使うかどうか
悩んだことがありました。

元気がない子が
酸素室を使うことによって
元気を取り戻すということは
聞いたことがあって、
高齢のハムスターにも
結構使われるようだったのです。

うちのハムも
亡くなる1週間くらい前には
呼吸が辛そうに見えたので、
一旦は酸素室をレンタルすることにしました。

が、結局キャンセルしました。

それは、酸素室を導入することにより、
気持ちよく意識が混濁していくのが妨げられ、
亡くなるときに苦しい思いをする可能性が高いという
医学的なデータがあると聞いたからでした。

ハムは、日に日に衰えており、
正直なところ酸素室を使ったからと言って、
どれだけ元気になるか怪しいものでした。
寿命が劇的に伸びるとも思えませんでした。
その上で苦しい思いをするなら
使う意味が乏しいと思いました。

私は酸素室をキャンセルしました。
自然に任せることにしました。

ハムは亡くなる前の日、
最後のトイレを済ませた後、
下顎呼吸を始め、意識がなくなりました。
亡くなる当日の朝には、
下顎呼吸もなくなりました。
最後に身をよじらすような動きがありましたが、
意識が戻ったわけではなく、
何らかの反射のようでした。
そして数分後、静かに逝きました。

私は、最後の様子を見て、
酸素室を使わなくてよかったと思いました。

今、猫のちこちゃんと暮らしていますが、
例えばちこちゃんが
治らない病気になってしまった場合、
私は厳しい治療を選択しようとは思いません。

寿命が短くなっても
くつろいで暮らせるようにしてほしいと
お医者様にお願いすると思います。

特に高齢期になったら、
そうするつもりでいます。

辛く苦しんで
したいようにできないというのは、
見ていて不憫だなと思うのです。

そして、翻って自分のことを考えると、
ハムやちこちゃんと同じなのでした。

もし自分が今癌になって、
治療が難しいと宣告されたら、
厳しい治療ではなく、
苦しくなく毎日を送れるようにしてほしいと
お医者様にお願いすると思います。

そうやって自分の生活を終い、
ちこちゃんにいい里親さんを見つけ、
自分が亡くなった後に
周りの人がバタバタすることがないように
しておくのが、
最後の自分の仕事だと思うからです。

なかなか今まで
自分の最後をどうしたいかを
考えられずにいました。

ハムを看取り、
ちこちゃんの命を考えて、
初めて自分の最期はこうしたいと
思えるようになりました。

私に自分の終い方を考えさせてくれた
ハムとちこちゃんには感謝だなと
思うのでありました。

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