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Plaubel Makina 670は最高の描写とデザイン

Plaubel Makina 670は、ニッコールレンズ 80mm F2.8レンズによる優れた光学性能と、折りたたみ式のレンズによるコンパクトなパッケージが、ストリートスナップの中判フィルムカメラとして多くのカメラマンに愛されてきました。実際、購入してから3ヶ月間使ってみて、このカメラの魅力を実感することができました。とくに、柔らかなボケ味とシャープで鮮明な描写、ハイライトからシャドウまで豊かな階調による立体感が素晴らしく、とっても満足しています。

ランニングコストだけが悩みどころですが、この描写を見てしまうとコスト以上のアウトプットだと思います。そもそも、フィルム撮影は時間がかかるプロセスです。1枚1枚が貴重なだけに、その撮影にかける時間をじっくり楽しむことで、むしろより深い満足感が得られています。また、自家現像や自家プリントを行うことで、作品作りの楽しみが倍増します。

あと、格好良いスタイリングです。これはライカM型に負けない、素晴らしいデザインだと確信しており所有感を高めてくれます。最近の日本のプロダクトデザインが、韓国や台湾、場合によっては中国に遅れをとっています。商品の魅力を高めるための付加価値としてのデザインよりも、コストダウンに頼ったモノ作りによるデザインの軽視から、商品力を失った日本のプロダクト。40年前のPlaubel Makina 670のデザインの完成度から、日本のデザインが復活することを願わずにいられません。

カメラ:Plaubel Makina 670
レンズ:NIKKOR 80mm F2.8
フィルム:KODAK Tri-X
現像液:Kodak HC-110 希釈率H
停止液:水
定着液:TF-4 ARCHIVAL RAPID FIX
水洗:水
水滴防止剤:Kodak Photo Flo 200
スキャン:CANON EOS 5D Mark IV / EF 100mm f/2.8L Macro IS USM / Intrepid Compact Enlarger
出力:Adobe Lightroom Classic

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