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Nokton Vintage Line 50mm F1.5 SCを1年半使った感想 <週末自家現像>

2020年の年末に、大口径標準レンズのVoigtlander Nokton Vintage Line 50mm F1.5 Aspherical II SCを導入しました。LEICA MP 0.72の購入とほぼ同じタイミングで、約1年半使ってきました。私のメインレンズと言っても過言ではありません。最近、コンパクトなELMAR-M 50mm f/2.8を手に入れ出番が若干減りましたが、今でもメインのレンズには変わりありません。

このレンズを購入した理由はいくつかあるのですが、一番の動機はデザインです。折角、ブラックペイントのLEICA MP 0.72なのに、ライカにはブラックペイントのレンズがラインナップされていません。そこで、丁度良いタイミングでVoigtlanderから発売されたのが、このブラックペイントのMマウントレンズです。実際に装着すると、同じブラックペイントでLEICA MP 0.72にとても似合っています。ライカのモダンなデザインの純正レンズよりも、このクラシカルな表情の方が好みです。

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絞りリングのクリック感は心地よく、程よい粘り感のあるフォーカスリングも絶妙です。コシナのホームページでは、高品質グリースを採用して適度なトルク感を生み出したと説明しています。このビルドクオリティに関しては、ライカのレンズと併用しても決して劣っている感じはしません。

描写に関しても、とても素晴らしいです。このレンズにはマルチコーティング(MC)とシングルコーティング(SC)の2種類がありますが、私はクラシカルな色調を再現するSCを選びました。最も、ほとんどモノクロームなのでコーティングの恩恵はほぼありません。半年前にAPO-SUMMICRON-M 50 mm F2 ASPHと比較し、ノクトンも負けないくらい素晴らしい描写をすることを確認しました。もちろん、超高級レンズのアポズミクロンが素晴らしいのは言うまでもありませんが、フィルムカメラで使う場合は、大きな性能差を感じませんでした。開放F1.5を使うことは少ないですが、使うと大口径の醍醐味を味わえて楽しくなります。とくに、室内で娘を撮影するときには重宝します。

唯一気になるのは、255gという重量です。ブラックペイントのみ真鍮素材なので、アルミ素材のシルバーやブラックよりも57gほど重くなっています。実際、金属の塊感を実感することができます。ELMAR-M 50mm f/2.8は167gなので、88gも軽いです。気軽にスナップに行きたい時は、ついついELMAR-M 50mm f/2.8を選んでしまいます。ただ、真鍮という素材を含めてこのレンズの価値だと思っています。

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初めての電動歯ブラシで喜ぶ娘。磨き終わった後、よく分からない決めポーズ。全て開放F1.5で撮影しました。心地よいボケが表現されています。

撮影日:2022年4月19日
カメラ:LEICA MP 0.72
レンズ:Voigtlander Nokton Vintage Line 50mm F1.5 Aspherical II SC 
フィルム:KODAK Tri-X
現像液:Kodak HC-110 希釈率H
停止液:水
定着液:TF-4 ARCHIVAL RAPID FIXER
水洗:水
水滴防止剤:Kodak Photo Flo 200
スキャナー:Plustek OpticFilm 8200i SE
スキャンソフト:SilverFast SE Plus 9

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