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#包括的性教育:翻訳:去勢された少年が「ジェンダー肯定医療」の危険性を警告

Published July 21, 2023 6:00am EDT | Updated July 21, 2023 11:28am EDT

脱トランス者のコービーは言う。
「精神的健康の助けになると期待していたのに、何の役にも立たなかった。多くの時間を無駄にしてしまった。」

 かつてトランス女性であったが、去勢手術を受け、「ジェンダー肯定医療」の一環として「終生患者」となった若い男性が、他者が自分の二の舞いにならないよう、警告。

 コービー(仮名)はいつも 「女々しく」ピンク色が好きで、バービーで遊ぶのが好きだった。もし彼がジェンダー・イデオロギーに触れることがなかったら、おそらく「女性的な少年のままだったでしょう。それで何も問題は無かったはず」と彼は言う。

 「僕は成人男性だったことなんかないけど、今は男らしさを取り戻そうとしています。難しいですよ。エストロゲン(編注:女性ホルモン)を摂り始めたのが若かったから、胸はあるし、ヒップは女性のように発達している。生殖腺がないんです。辛いんですよ。頭蓋骨は男性化しなかったし。」

 コービーは医療介入を無意識的な 「自傷行為 」だったと振り返る。10代前半、彼は内面化した同性愛嫌悪と闘っていた。
「つまり、同性愛者である自分から抜け出すための手段だと考えていたんです」

しかし、手術を受けるまで、彼はこれらの真実に気づかなかった。

「僕はこう思った、ああ、すごい。トランスに釘付けだ。……でも、そのときすべてがひび割れ始めて、合併症を無視できなくなったんです。」とコービーは言う。

「そして、『ああ、君ならできる』って自分に言いました。ゲイである必要はない。恥をかく必要はないんだ、と。そして、恐ろしいことに、自分の同性愛傾向について考えていたことが、電球のように光ったんです。これは逃げ道だ、とね。そう思ったんですよ。」

コービー脱トランス後と、トランス中。

 コービーは11歳のとき、自分がトランスジェンダーであることを両親に告げた。そして13歳のとき、ネット上で年配のトランスジェンダーから、他の子供たちと同様に、化学的介入を受けるために「自殺カードを使う」よう指示されたと語る。 

「僕は『自殺戦術』のようなものを使い始めました。なぜなら、それが彼らのやり方だから。これがヤツらの指示の全てなんです。『懐柔:groom』という言葉は使いたくないけど、僕らは唆されたようなものですよ。歳上のトランスジェンダーたちは、医療を受けるためにそういうことを言うよう教えているんだと思います。性同一性障害(ジェンダー違和)で本当に自殺するんじゃないかと思ったこともありました。でも、それは全部、私の頭の中にあるものだったんだと思います。この手の情報に触れなければ、生物学的に男性であることで死のうと思うことはなかったと思います。」

 コービーは13歳ごろから思春期ブロッカー 、16歳でエストロゲンの投与を開始し、その後19歳で去勢手術を受けた。

「精神的健康に役立つと期待していたのに、何の役にも立ちませんでした。多くの時間を浪費し、結局どうなったかといえば生涯の医療患者になったことだけです」と彼は言う。

 コービーは、思春期ブロッカーのせいで「永久に成長が阻害されている」と言い、背骨にも慢性的な痛みを抱えているのだそうだ。

「骨粗鬆症の検査が必要で、何故なら脊髄の上部にかなり強い腰痛があるんです」と彼は語る。

 思春期ブロッカーは骨密度の問題に関連している。

 思春期ブロッカーはコービーの発育を抑制するだけでなく、彼によれば「人生を抑制し」「何事にも意欲をなくし」「幸福感をなくす」のだという。

「性機能をかなり失いました。周辺の感覚をかなり失ったんです」。
 コービーはホルモン治療についてこう付け加えた。

「精神的なものもひどかったし、関節痛のようなものもありました。いつも痛くて痛くて痛くてしょうがなかったんです。」

 異性ホルモンであるエストロゲン(女性ホルモン)について、コービーは認知力に影響があると語った。会話の途中でぼんやりしてしまうと彼は言う。エストロゲンをやめて数ヶ月経った今でも、彼は未だにその影響を感じており、インタビュー中、彼は何度も思考回路がおかしくなったことを謝罪した。

「常に頭がぼーっとしていました。精神的にまいっていた時期もありました。僕が知っているホルモン補充療法を受けた多くの男性も、まったく同じでした。エストロゲンのせいでキレてしまうんです。」

 コービーはまた、ホルモン剤を服用した後、代謝の問題から摂食障害にもなった。

「薬を飲むと代謝が落ちるんです。体重を維持するのも、何もかもが大変でした。そのせいで、本当に危険な摂食障害になったりもしました。ブロッカーとかで体重をキープできなかったしね。」

 彼は、治療を担当した医師たちが、手術を受けるという考えをいかに美化していたかを語った。
「エストロゲンを投与し、それからSRS(性別適合手術)を受けるという計画でした」と彼は言う。
 SRSは男性器を反転させ、新膣(ネオ・ヴァギナ)を作るもので、患者として、残りの人生で拡張し続けなければならない。

 手術を承認する手紙には「ホルモン補充療法が成功し、コービーはより幸せで精神的に安定している」と書かれていた。

「どれも真実じゃなかった。精神的に安定してはいませんでした。自分が嫌いでした。死にたいと思ったし、自分ではない自分になろうとしてばかりしていました。不愉快でしたよ。解離もしたし、酷い有り様でした。でも......エストロゲンのせいで、思考回路がおかしくなってしまって......」

 手術は予定されていたが、保険の問題でキャンセルせざるを得なかった。そこでコービーは間を取って、睾丸摘出手術を選択した。当時、彼はテストステロンを自分の体にとって 『毒 』だと考えていたのだ。

「それくらい私の頭は騙されていたんです。テストステロン(男性ホルモンは毒だと、そしてダメージを与えるもの以外の何モノでもないと。」…と彼は言う。

 コービーはまた、睾丸摘出手術がSRSを受ける暫定的な助けになると医療関係者に言われたことも語っている。

「そうじゃなくて、今はただ無精子なだけじゃなくて、内分泌系もない。内分泌系がないんですよ、自己調節機能も何もかも。」

 生殖腺がないコービーは、残りの人生、人工的にテストステロンを摂取しなければならない。そして彼は最近、摂取し始めた。

「正直言って、生き返った気分です」と、テストステロン投与についてコービーは語る。
「エネルギッシュで自信が湧くんです。最高の気分ですよ。そして、これは異性ホルモンは良くないということを証明しています。単に良くないんです。」

 手術を受けた後も、その部分はまだ痛むという、特に肉体関係を持とうとした時に、不定期に鋭い痛みを感じるそうだ。コービーはまた、排尿にも問題があると述べた。

「問題にならないことはないと思います。」と彼は言う。
「僕が決めたことです。僕はそれを受け入れる。ただ、何が問題かって、症状と共にこれからも生きていかなければならないことなんですよ。」

「手術後に自ら命を絶つ人がとても多いということを、今は知っています。もし僕の性器を女性器のように反転することが許されていたら、正直なところ、数年後には僕は生きていなかったと思います。」

 コービーは家族に受け入れられ、女の子として 「パス 」していた。しかし、すべての介入を経ても、彼はまだ幸せではなかった。

「僕は少しだけ否定的に生きていました。そして、多くの人たちが、トランスする前にはそんな感じなんだと思います。」
 しかしその後、彼は一歩引いてイデオロギー全体を見つめた。

「僕はただ、それがいかに非常識なことかを理解したんです。つまり、トランス女性には生理があり、女性用スポーツや女性用ロッカールームに男性器を出したまま入るのが当然で、トランス女性は女性用刑務所に入るのが当然だとか言っていたんですよ。トランスジェンダーの権利が、実際の女性の人権を追い越しているのを目の当たりにしたんです。そしてそれを正当化することはできませんでした。」

科学好きのコービーは、将来の夢として、動物の世話をする仕事に就くつもりでいる。

「生物学を専攻して、動物学か何かに1年間通うつもりです。絶滅危惧種とか、そういう動物を扱う仕事がしたいんです。こんなことに巻き込まれる前に楽しんでいたことに再会するんです。トランスとして生きていた頃は、趣味も興味も何もありませんでした。ただ、漫画化された女性と、それにまつわる全てになりきっていただけでした。」(終)



少年の頃のコービー君。
脱トランスの友人セス君と。
トランス女性だった頃のセスとコービー
テストステロン(男性ホルモン)接種後のコービー。しかし切り取った男性器は元に戻らない。

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